ひまわり博士のウンチク

読書・映画・沖縄・脱原発・その他世の中のこと

屋良朝博『砂上の同盟』

2010年04月30日 | 本と雑誌
Sajou
 
砂上の同盟
屋良朝博 著
沖縄タイムス 刊

 友人のブログで紹介していて読んでみようと思った。
 amazonでは取り扱っていなかったが、セブンアンドワイで注文できた。
 ところが、現在は品切れ扱いになっていて注文できない。
 
 理由がわかった。
 
 沖縄タイムスが取引している取次は、「トーハン」の「地方・小出版流通センター」だけだ。
 つまり、トーハンと取引のない書店は取り扱うことが出来ない、というわけだ。
 セブンアンドワイで注文できたのは、たまたまだろう。どこをどう回って来たのか、入手に時間がかかった。
 ちなみに、amazonは太洋社だ。トーハンとは取引がないので、原則として「取り扱えない」ということだ。
 かなり売れる本なら、太洋社が直接沖縄タイムスから「買い取り」仕入れをするのだが、伝票操作が煩雑になるので、大量に、かつ、確実に売れない本は面倒がって仕入れてくれない。
 わざわざ「買い取り」と言ったのは、本は例外を除いて「委託」だ。つまり、売れなければ返品できることになっている。これを「再販制度」といって、薄利の書店を保護するのが目的の制度で、この制度のおかげで日本は出版大国になったのだが、今の出版不況は、この制度が出版社の経営を圧迫している。
 つまり、『ハリー・ポッター』や『1Q84』などのようなベストセラーでもない限り、返品できない本を書店は仕入れたがらない。

 大手の書店はたいてい、街の小さい書店でも多くはトーハンとの取引があるので、「地方・小出版流通センター」扱いでと一言言えば取り寄せてもらえるはずだ。
 ただし、一週間から10日はかかるだろう。
 すぐにほしい人は、紀伊国屋の新宿本店に行けば、在庫があるはずだ。
 
 
 
 前置きが長すぎたが、すでに友人のブログ「Sightsong」に詳しく載っているので、重複は避け、感想のみを書いておく。
 
 沖縄の基地と海兵隊について、これほどわかりやすく書かれた本は他にない。
 日本にある米軍基地が、日米安保条約に基づく日本の防衛を目的にしたものでないことは、ある程度知識のある人ならわかっていることだろう。この本はその事実を米軍側にインタビューするなどで、彼らの本音から導き出し、説得力のある組み立てがなされ、われわれの頭の中を整理してくれる。
 
 米軍基地は、必ずしも沖縄にある必要はなく、基地が沖縄に集中したのは、占領中に土地を確保しやすかったからだという。
 さらに、米国のシンクタンク「パシフィック・フォーラム」のカール・ベーカー氏は「北朝鮮は脅威ではない」と口を滑らせて慌てている。
 なかでも興味深かったのは、海兵隊そのものが、米国内では不必要であると判断され、何度も消滅の危機に瀕していることと、その海兵隊中心の沖縄米軍は、ほとんどが司令部と補給要員で、戦闘員はわずかしかおらず、兵力としては極めて貧弱で、はっきりいって役に立たないということである。
 このことは、今月発売の『通販生活』の特集で、軍事ジャーナリストの田岡俊次氏も同様のことを言っている。
 
 米軍に基地を提供している他の国々は、土地の賃貸料を米軍に支払わせ、維持費はすべて米国が賄っている。
 日本だけが、思いやり予算などと称して莫大な金を払っているのだ。
 
 つまり、アメリカが日本に基地を置いておきたい最大の理由は、維持費がかからないばかりか、収入が得られるからに他ならない。
 北朝鮮は脅威でなく、有事のさい海兵隊は、どこにいても必要な場所に出動できるそうだから、軍事的には日本に基地を置く必要がなく、カネ以外に理由が見当たらない。
 
 ところで不思議なのは、amazonのレビューに「この本がわかり難い」と書き込んだ者がいる。「本書を理解できなくても読者が悪いのではない、著者が悪いのだ」などというコメントがあるが、頓珍漢も甚だしい。高校生以上の理解力があれば十分理解できるほど、平易でわかりやすい。
 もっとも、この本が広く読まれることを好ましく思わない人間は、あたかも「基地反対派」を装って、否定的なレビューを書くかもしれない。
 
 以下は、この本の入手可能なサイトである。安い本なので送料がかかってしまうかもしれないので、出来るだけ書店に取り寄せを依頼することをおすすめする。
 
沖縄タイムスBOOK
e-hon
八重洲ブックセンター
紀伊国屋
 
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◆本を出版したいが、どうすれば…◆
・『全国お郷ことば・憲法9条』『原爆詩集 八月』
『ひまわりの種は誰が食べた?』
坂井泉が主宰する編集プロダクション“GALLAP”が、編集から流通まで、責任持ってすべて引き受けます。
・納得の費用で最高の仕上り。
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・個別コンサルティング承り。
■ご相談はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで
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環境問題だけじゃない

2010年04月29日 | 日記・エッセイ・コラム
 ポーズかと思ったら本気らしい。
 米軍新基地建設がまた辺野古案に戻って、前案を一部修正して米国との交渉に挑むという。
 民意も何もあったもんじゃない。
 
 その修正案というのが、辺野古の浅瀬に橋柱を立てて桟橋方式の滑走路を造るという。
 「これなら埋め立てるよりも環境に影響が少ないだろう」だから説得しやすい、と考えたようだ。
 
 そんなことはない。
 
Henoko2
 
 ここに杭を打つのか?!
 
 基地建設が反対されているのは、環境問題ばかりが理由ではない。というよりも、それはいくつもある反対理由の一つでしかないのだ。
 地元沖縄で重視されているのは、常に危険と隣り合わせであるということだ。
 騒音。
 墜落。
 犯罪。
 そして、
 米軍基地が攻撃されたときのまきぞえだ。
 
 日本国民全体の民意は、米軍基地及び安保について、「総論では賛成、各論では反対」だそうだ。
 北朝鮮の脅威(これがそもそも妄想だ)から日本を守るためには、駐留米軍は必要だ、(実際には米軍は日本を守れないのだが)と考えているものの、自分の町や村に基地を誘致する気持はあるのか、と問われれば、それは反対だという。
 「だもんで、沖縄さんお願いします」というわけらしい。
 これは昔、杉並区がゴミの処理場建設で、区内の金持ち奥様たちが猛反対して、「それは地域エゴ」だといわれたことと同じだ。
 
 沖縄は、もちろん辺野古に基地など造らせることはない。だから、決着する方法は一つだけ。
 普天間を撤去して、海兵隊は本国に帰る。
 それだけだ。
 
Henoko1
 
 「アメリカさん、基地とゴミは持ち帰りましょう」(指差すのは安次富浩さん)
 
 もう一つの修正案は、徳之島を有事の場合の基地にするという。どんな意味があるのか。
 完全に米軍を日本から撤去するしかないことは、もう明らかなのだから、「そういう交渉をするべきだ」。それ以外に鳩山政権ばかりか民主党そのものの生き残る道はない。
 
 違法献金で「検察審議委員会」から「起訴相当」と判断された小沢一郎は即辞職し、鳩山由紀夫も即退陣し、総理や幹事長として本当にふさわしい人間を登用するしかない。
 
 以前からずっと言い続けているように、民主党を生んだのは自民党である。しかし党内から自民党色を一掃しなければ、民主党が民主党としての真価を見出すことは出来ないのだ。
 
 ちなみに、グアムも沖縄からの海兵隊移転を快く思っていないらしい。インフラが追いつかないという。
 グアムといえば、停電断水は日常茶飯事だ。これに海兵隊の8千人とその家族1万6千人が加わったらどうなるか。
 そのためのインフラを整備する資金は、準州で国会議員がいないグアムに確保することは出来ない。
 
 もう一つちなみに、沖縄に駐留している海兵隊のほとんどは司令部や補給部隊で、地上部隊は1000人程度。貧弱すぎて、「日本にとっての抑止力にはならない」(『通販生活』田岡俊次)そうだ。もし、北朝鮮からの攻撃があったとしても、その守備力はクソの役にも立たないということである。
 そんなものに日本は莫大な思いやり予算を払っている。

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「FMよみたん」を聞きながら

2010年04月25日 | 日記・エッセイ・コラム
 岡田外相が原稿の辺野古案を一部修正して受け入れるというニュースが舞い込んだ昨日、『けーし風』の読者の集いがあり、参加した。
 25日に沖縄の読谷で行われる県民大会に参加する人もあるためか、こちらには7人。
 もっとも、いつもこの程度らしい。
 
 今日の県民大会は、岡田発言で紛糾するだろう。もし、ほんとうに辺野古案に戻すようなら暴動になりかねない。
 
 「集い」では、少ない人数ながら意見の交換は活発だった。
 
 記事の内容については、安次富浩(あしとみ・ひろし)さんのインタビューに対する評価が高かった。
 実際に現場で活動している人ならではの、深みと説得力のある内容だ。
 
 記事内容以外では、基地推進派が「元気」に感じられるという意見もあった。これは元気なのではなくて、世の中の変化に対する焦りとヒステリーだと思う。マスコミがあえて基地推進派の意見を強調するような報道をするのも気にかかると言う。
 
 たしかに、マスコミの責任は大きいと思う。本土と沖縄の温度差があるのは、テレビや新聞が、内容が誰にでも理解できるような報道をしていないことにある。
 辺野古に基地が新設されることに反対するのは、環境問題だけではない。
 たしかに、きれいな海を埋め立てるべきではないし、天然記念物のジュゴンが棲息するのを妨げるのは、それだけでも犯罪的である。
 しかしそれよりも大きな問題は、「沖縄に新しい基地が造られる」という事実だ。日本中にある米軍基地の75%が集中する沖縄に、さらに新しい基地をつくる必要があるのか、ということなのだ。
 
 面白い意見が出た。
 「全国の首長に、自分の町や村に新しく米軍基地を受け入れる用意があるかどうか投票させるといい」
 
 それで、どこも受け入れるところがなかったら、「残念ですが、どこも受け入れたくないそうですから、アメリカさん、日本から出ていってください」ということにすればいい。
 
 「なぜ、アメリカに対して強い態度に出られないのか不思議だ」という意見も多い。たしかに不思議だ。
 本当に北朝鮮を脅威に感じていることも不思議だし、世界でも有数の「軍隊」である自衛隊に、国を守る能力がないのなら、それも無駄なので「仕分け」するべきだ。
 米軍もいて自衛隊もあるなどということそのものが矛盾している。
 
 冷戦も終わり、日本が攻撃される危険などない現在、「日米安全保障条約」の必要はない。すべてはアメリカの利益のために存在している。
 他の国々でアメリカの基地が存在するところでは、アメリカは賃貸料を払っているのに、日本だけは「おもいやり予算」などといって、維持費まで日本が支払っている。まったくバカな話だ。
 
 「日本にはもう基地を置く場所はありませんから、もう安保条約は解消しましょう」とはっきりいえばいい。
 
 まあ、そうなると今度はエセ右翼の街宣車がうるさいだろうが。

Yomitan
 
 今、午後2時45分。県民大会の模様をFMよみたんのネット中継で聞きながらこの記事を書いている。
 
【中継終了後】4時40分、接続の関係で途中から琉球新報の中継に換えた。横でチャットもやっていて、応援メッセージとともにネット右翼の茶々も混じる。
 今日の参加者は、八重山と宮古を含めて9万3700人だそうだ。目標が10万だったから、9割超を達成したことになる。
 ただし、開場の周囲が大渋滞で、たどり着けなかった人も大勢いたらしいので、そういう人たちを足せば、楽に10万超えたのではないか。
 
 これまで何度かこういった集会に参加したが、今回の県民大会は、登壇者それぞれの話の内容が実に良かった。
 だが、あらかじめメッセージが用意されていたせいか、昨日の「岡田発言」にはっきりと言及したコメントがなかったのはどういうことか。もっと激しい糾弾があって当然だと思ったが。
 
 地元高校生のメッセージも良かったが、いささか芝居がかった喋りに、チャットではだいぶ突っ込まれていた。
 「もっと普段の話し方で喋ればいいのに」「演劇部員か」「せっかくのはなしがウソっぽく聞こえる」
 うん、たしかにそう思う。
 しかし、「純粋でいい」「若者の声をもっと聞きたい」などの肯定的なコメントの方が多いのは当然。
 
 しかし、今日の沖縄はクソ暑かったそうで大変かもしれないが、3時から4時半までの1時間半は短すぎるのでは。「もう終わり?」という感じがしないでもない。
 
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3Dテレビ

2010年04月24日 | まち歩き
 今日もテレビの話。といってもわが家の「亀山モデル」ではない。
 
 仕事の打ち合わせで、今日は午後からずっと外に出ていた。最初の打ち合わせの後、中途半端に時間が空いたので、秋葉原のヨドバシカメラを覗いた。
 一階のイベント広場に大型テレビが3台並んでいて人だかりがしている。
 昨日発売された3Dテレビのデモンストレーションだった。
 せっかくだったので、一番短かそうな列の最後尾に並んだ。
 
 一人何分と決まっているわけではないのだが、みんなせいぜい1分ほど見ただけで交代してくれるので回転がよく、5分ほど待っただけで見られた。
 
 画面には世界の美しい風景が映し出されているが、裸眼で見ると映像が微妙にずれている。
 専用眼鏡をかけてチャレンジ。
 
 噴水の水が顔にかかった。
 鳩が頭上を飛び去っていった。
 
 たしかに、二次元では得られない迫力がある。
 しかし、眼鏡をかけっぱなしというのは辛い。眼鏡をかけないで立体に見えればいいのに。過去に何度か立体映像の映画を見たことがあるが、専用眼鏡をかけなければならないのが、ひじょうに面倒だ。
 聞くところによると、眼鏡がなくても立体画像にすることは可能らしいが、今のところ小さいテレビだけで、大型のテレビではできていないそうだ。
 
 今回発売の3Dテレビ、長く見ていると映像酔いをするそうなので、1時間以上は見ない方がいいそうだ。「アバター」のような長篇映画はどうするのか。
 
 それにしてもこの3Dテレビ、「だから何なんだ」という感じがしないでもない。普通に見られて立体なら楽しいだろうが、専用眼鏡をかけ続けてまでテレビを見ようとは思わない。家庭のテレビなど、そんなに構えてみるものではない。飲み食いしたり家族とお喋りしながら見るもんだ。
 
 だから、
 いらない。
 
 黒澤明監督は、白黒映画にこだわった。カラーだと、実際の世界との境界が曖昧になって、映画の世界を確立できなくなるからだといっていた。そうはいうものの、後には結局カラーで撮るようになったわけだけれども。
 
 サントリーのコマーシャルを手がけていた市川崑監督は、フィルムでの製作にこだわった。ビデオで撮ると写り過ぎてしまって、生々しく、いやらしいとか。
 今では、コマーシャルはもちろんビデオが主流、劇場映画も撮影はデジタルだ。
 
 黒澤明監督や市川崑監督が最近のテレビ事情を知ったらなんというだろうか。
 「気違いじみている」
 「気持が悪い」
 きっとそういうだろう。
 
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AQUOSがやってきた

2010年04月23日 | 通販・買い物
 遅ればせながら、テレビを買い替えた。
 
 地デジに変更されるぎりぎりまでねばろうと思っていたのだが、アナログテレビがとうとう我慢の限界に来たのだ。
 カラーバランスが狂ってしまい、出演者の顔がみんな酒に酔ったみたいに真っ赤になって、どこをどう調整してもなおらない。ちょっと暗い場面になると、まったく見えなくなる。
 
 だもので、先日、池袋のビックカメラでシャープのAQUOS「世界の亀山モデル」というのを買った。
 それが今日届いたのだ。
 
 実は、わが家はケーブルテレビだもので、もともと画質は良かったものだから、テレビを買い替えたからといってそんなに代わるものではないとタカを括っていた。
 「何を今さら」とばかにされるかもしれないが、びっくりした。髪の毛の一本一本から女優さんの肌の荒れまでくっきりと見えてしまう。
 これは見え過ぎだ、女優さんは迷惑だろう。(事実そうらしい)
 
 驚いたのは、広々とした風景が映されると、奥行きがあってまるで3Dのような立体感が感じに見える。
 
 いまさらながらのカルチャーショックである。
 
 ところが、困ったことも起きた。長年コレクションしてきた映画のVHSビデオが、画質がどうにも満足できるものではなくなってしまったのだ。
 これは画面の大きさにも関係してくるのだろうが、これまでは気にもならなかった映像の輪郭が、ボケボケである。
 VHSもきれいに見られるものと期待していただけに、がっくりきた。
 ビデオの性能がテレビの進化に置いていかれてしまっているのだ。
 
 そこで、DVDならデジタル録画だしきれいに見られるだろうと、デッキに最近購入したDVDを入れて再生してみた。
 VHSよりはましだったが、なんと! これもくっきりとはいかない。
 ようするに、デジタルハイビジョンとは、これまでの映像の水準をはるかに超えたものだった、ということを知った。
 もっとも、ビデオ、DVD、それぞれのデッキの性能もあるのかもしれない。
 両方とも買い替え時ではある。
 
 まあ、さっさとブルーレイにしろということか。
 
 実は以前に一度、ブルーレイを買うチャンスを逃している。
 ブルーレイが発売された当初、神保町のキムラヤで、5万円で売っていたことがあった。「何だ安いじゃないか」と見逃してしまったら、それがお試し用の特別価格であったと見えて、数日後には十数万になっていた。
 そのときは、ブルーレイがどんなものか知らなかったし、普通のDVDは見られないものと思っていたから、買うならちゃんと調べてからにしようと買い控えてしまったのだ。
 
 つくづく惜しいことをした。
 
 それともう一つ、テレビは大きけりゃいいってもんじゃない、ということも知った。慣れないと、カメラがパンするたびに眼がくらくらする。
 
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『のだめカンタービレ』最終楽章 後編

2010年04月19日 | 映画
Nodame1
 
 待ちきれなくて早々に観に行った。
 前編を観に行った新宿ピカデリーは満席だったので、池袋のシネマサンシャインまで足を延ばした。
 
 どこでもよければ、一番近い吉祥寺にするのだが、この映画に関しては音が悪いと台無しである。したがって、ある程度音響設備に気を使っている映画館にしたい。
 シネマサンシャインの音響は、ピカデリーに比べるとやや落ちるが、まあ合格点だ。低音がややドンシャリ気味で深みが足りないが、高音の伸びはまあまあである。
 
 まだ観ていない人のために内容には触れないことにする。
 
 印象的には、音楽を聴かせる部分では、前編の方が良かった。しっかりと聞かせてくれた点で評価したい。
 後編は、演奏途中に千秋の楽曲を説明する独白がけっこう入っていて、邪魔である。
 重ねないで別枠で喋って欲しかった。
 またその独白が、なんとなく「美味しんぼ」の山岡みたいな語り口なのだ。
 総体的に、本当はもっと時間をかけたいところだったのに、尺が限られていたのか、せわしなく感じられた。演奏に千秋の独白をのせたのも、そんな理由からだったのかもしれない。
 
 そうした欠点はともかく、実に楽しませてくれる映画だ。漫画を意識した荒唐無稽な表現がありながら、ドラマの本筋を壊すことなく、登場人物の性格や勘定表現を補っている。
 
 多くの登場人物を総括の意味もあってすべて登場させている。詰め込み過ぎて説明不足なところは否めないが、それはそれで観客に対するサービスになっているので、バラエティー色の強いこのような映画ではまあ仕方のないことだろう。
 
Nodame2
 
 クラシック音楽に疎い身であるが、ドラマの筋立てよりも音楽目当てである。おかげでクラシックの名曲をいくつも覚え、その謂れまで勉強になった。
 後編では、ラヴェルの「ピアノ協奏曲」が素晴しかった。映画では山田優扮する孫・ルイが演奏しているが、実際の演奏は中国の天才ピアニスト、ラン・ランである。
 すごい!
 
 それにしても、ドラマの終わらせ方はむずかしい。このところ、連続ドラマも映画もスッキリ終わらせてくれたものが少なくて、いささか苛立っていた。今回も、もしおかしな終わらせ方をしていたら、スクリーンを破いてやろうと思ったが(笑)、まあ、これはこれで良かったと思う。
 いちおう、納まるべきところに納まった、という感じではある。現実なのか妄想なのか分からないところがあるにはあるが、妄想が現実になったと理解しておこう。
 
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金本、連続フルイニング出場ストップ

2010年04月18日 | スポーツ
Kanemoto
 
 阪神タイガースの金本知憲選手の連続フルイニング出場が止まった。
 今日、4月18日、横浜球場で行われた対横浜戦のスターティングラインナップが発表されたとき、球場がどよめいた。
 4番サード新井。そして9番ピッチャー安藤が告げられるまで、金本の名はコールされなかった。
 金本の連続試合フルイニング出場は、1492試合でストップした。
 
 残念なことは残念だが、この決断は遅きに失した、と言わざるをえまい。
 金本は野球が出来る状態ではなかった。痛めた右肩は傍目にも深刻なことが分かる。4月の半ばを過ぎて、打率は1割台と、規定打席に達した打者の中で最下位。2アウトで打順が回ってくれば、そのイニングは必ず金本で終わっていた。守備でも精彩を欠き、まともな送球すら出来ない。
 
 そんな状態の金本を何故使い続けたのか。
 一つには、あと8試合続ければ、区切りの1500試合連続フルイニング出場になる、ということもあって、球団も本人も「とにかく出そう、不足はまわりで補おう」ということだったのだろう。
 もう一つは、金本ならどんな状態でも何とかしてくれるという幻想があった。事実、以下に絶不調であろうとも、打席に立ったときの迫力は、相手ピッチャーを怯えさすものだ。
 しかし、ここ数試合はその神通力も失われつつあった。
 金本がかつての金田正一のように「天皇陛下」であったのかどうかは、それほど内部事情に詳しくないので分からないが、誰も何も言えなかったとは信じがたい。
 
 その結果、タイガースは得点のチャンスを逃し、アウトに出来る場面でそれが出来ず、勝てる試合を何試合も落とした。
 
 だれかがもっと早くに、「もういいだろ」と言うべきだった。42歳とはいえ、きちんと治療をして本人の気力さえあれが、まだ活躍できる選手だと思う。しかしもう、4番でなくてもいい。
 
 8回に代打で出場して、98年7月10日から継続している連続試合出場は1638に伸ばした。この記録は衣笠祥雄氏の2215試合に次ぎ歴代2位だそうである。
 こちらは新記録は無理だろう。続いたらそれでよし、途切れたらそれまで、と、楽な気持でいって欲しい。
 
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『けーし風』第66号

2010年04月17日 | 本と雑誌
Kehshikaji66
 
 『けーし風』第66号は3月号である。手元に届いたのは今月始め、がんばってもなかなか発行予定日に追いつかないようだ。
 
 今回の特集は「名護市民の選択」である。
 辺野古を擁する名護市長選挙が1月24日に行われ、基地反対派の稲嶺進氏が現職で推進派の島袋吉和氏を1588票差で抑え当選した。
 投開票の日、投票が締め切られてほどなく稲嶺氏の当確が打たれて、これはそうとう大差がつくだろうと思っていたら、思いのほか僅差だった。
 これまで、民意のおおかたを反対意見が占めていたにもかかわらず、なぜか首長選挙では基地推進派が勝利していた。それが今回の選挙では逆転したことについて、名護市民はその流れをどう考えているのかを解明しようというのが、この特集の目的の一つでもある。
 
 ヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さんはインタビューに答えて、実に核心的なことを語っている。
 「前自公政権に対する怒りと、これまでの基地誘致を推進して来た島袋前市長に対する怒りが結実したのではないかと思います」
 
 やはり、昨年の衆議院選挙の結果、政権が交代したことも影響していることが否めない。そこで、これまで自公政権を支持して来た人たちの多くが「基地反対」に回ったことが想像できる。
 
 安次富浩さんは思いをそのまま語ったのだろうが、次の発言が興味深い。
 「立場の違いがありながらも目標が一つであれば、お互いのわだかまりを整理して結び合えば勝てるという、大きな流れ、名護市の新しい歴史を作ったのではないかと思います」
 これはとても重要なことだ。
 毛沢東の著作に「人民内部の矛盾について」というのがあって、「方法論が同じで一見同方向に向かっているようでも、目標を異にするならばそれは敵対関係である。しかし、中には方法論や立場が違っていて、敵対関係にあるように見えても、実は目標が同じという関係がある。そういう場合は相違点を論議し解決することで同志となれる」と言っている。
 これは活動家ならばたいてい理屈ではわかっている。しかし、感情的になってしまうとなかなか冷静な判断は出来なくなるものなのだ。過去の学生運動がそうだった。
 安次富浩さんがこのような考えのもとに行動しているということはひじょうに心強い。大きな連隊が出来てくることが期待できる。
 
 続いて、実に分かりやすい矛盾を、安次富浩さんは衝いている。
 「島袋市政はドクターヘリの運営資金を米軍再編交付金でまかなうとしたが、“命を救うヘリ”を“命を奪う米軍再編交付金”で援助するというのは根本的に間違っています」
 「新基地建設に便乗して、汚水処理場の建設事業を行うというのは本末転倒です。米軍基地の外の施設で米兵たちの汚物まで処理するという発想が根本的におかしいんです」
 
 普天間問題は、民主党のいう5月決着は難しいようだ。あたりまえだ。普天間基地の「廃止」課題を、わざわざ「移転」にして、「廃止」プラス「新設」という二つの問題を合体させてしまった。
 この二つを合体したことで問題が倍になったのかというと、それどころではない。20倍に膨らんでしまったといっていいほどだ。
 なぜなら、住民が喜んで海兵隊を受け入れる場所など、世界中どこにもありはしない。
 つまり、海兵隊の居場所は米国本土以外にないのだ。
 
 5月に決着できなくなって、民主党政権が転覆しようが知ったことではない。多少時間がかかっても、まず沖縄の基地を廃止することのみに目標を決めて解決にあたるべきだ。
 大事なことは米軍基地をなくすことであって、他の地域に押し付けて移転させることではないのだ。
 
 
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『世界』5月号「核なき世界」への挑戦

2010年04月15日 | 本と雑誌
Sekai
 
 『世界』5月号に掲載の、西山太吉・吉野文六「沖縄『密約』とは何だったのか」を興味深く読んだ。
 西山太吉さんはご存知、元毎日新聞の記者で、1972年に沖縄返還に伴う密約を取材し、国家公務員法違反に問われ、有罪になった。そのいわゆる「西山事件」に関しては、澤地久枝『密約』(岩波現代文庫)に詳しく、山崎豊子『運命の人』でドラマチックに描かれている。
 
 吉野文六という男は、やはり相当な狸だ。かなりのことを知っていながら、すべて墓に持って行くつもりらしい。
 いきなり、「もう私が話すことは何もないんです」とぬかす。「西山さんの顔を見ると懐かしいから、友人として昔話をしようと」とまあ、ずうずうしい。
 
吉野「あの頃の検事はみんな、総理大臣の色のついた行政官です。今も基本的にはそうでしょうが、佐藤(栄作)さんのいう通りに行動しない検事は出世しません」
 
 三権分立をまったく無視した発言で、たしかに実際はそうなんだろうが、これはもう開き直りだ。
 
吉野「沖縄協定はそういうかたちで結ばれて行って、これを大局から見れば、日本が勝ったのです。基地は残り金をとられたけれども、金だけで済むならば、むしろそれは喜んで払いたい、くらいに考えられていた」
 
 どこから見ても、「日本が勝った」協定には見えないけれど。
 
 文書を隠し通したことについては、
吉野「一定の年数が経過したときには公表するべきですが、殊に大事な領土の返還交渉、あるいは核問題のような、日本全国民の生命財産に関するような重大なことは、公表を急ぐ必要はないと思います」
 などと言う。
 
 これはもう、官僚の奢り以外の何ものでもない。特権意識がこのように国民を見下げたような発言をさせるのだろう。
 ふざけるなだ。
 
 逆に、西山さんは語ることが実に真っ当だ。
 密約が「思いやり予算」という理不尽な支出につながっていると語る。

西山「(前略)6500万ドルの米軍施設改善移転費のことです。日米地位協定では、日本側は、米軍の施設区域は提供するが、改良とか移転の費用を払う必要はなかったのです。そういう意味で、最大の密約は、この6500万ドルです。これが「思いやり予算」へとつながっている」
 
 アメリカの言いなりになった性急な返還協定が、今も沖縄県民のみならず日本国民全体を苦しめることになったと指摘しているのだ。
 さらに、密約などということそのものがあってはならないと、西山さんは指摘する。
 
西山「重大な外交交渉は、国民生活にも根底から影響を及ぼすものだから、常識的に言ってその交渉結果は絶対に隠してはいけない」
 
 そして、新聞記者らしく、鋭く分かりやすい指摘をする。
 
西山「鳩山(一郎)内閣と田中内閣は非常に短い任期の中で、日ソ国交回復、日中国交回復という戦後の重大なテーマを解決しました。保守陣営の中でも、アジアの近隣諸国との関係を重視してそれにウェイトをかけていくグループと、反共主義に立った日米軍事同盟絶対論のグループとの相克がある」
 
 この二人の対談を読んでいると、何でもかんでも秘匿しようとする体質の外務官僚に対し、それをなんとか引き出して国民に知らせたいとする新聞記者、という関係図式がはっきりと分かる。
 沖縄県民をはじめ多くの日本国民に多大な迷惑をかけた密約が、白日のもとにさらされようとしていても、外務官僚に罪の意識はまったくないようだ。少なくとも眼の前にいる西山太吉さんが、このために人生の多くを棒に振ったにもかかわらず、である。
 吉野文六が必死に守ろうとしたのは何なのか、少なくとも国民ではない。戦前ならいざ知らず、新憲法下での国家とは国民を保護するために存在するはずなのだが。
 しかしそれは、現代でもなされてはいない。
 
         ◇
 
 『世界』5月号には他に、大田昌秀、佐藤優両氏の対談や、川崎哲の「核廃絶への構想」など、興味深い記事が多い。
 
 関連リンク→西山事件~『運命の人』読了
       澤地久枝『密約 外務省機密漏洩事件』
       元外務省局長、「沖縄密約」を証言
       「核密約文書」が発見された
 
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【訃報】井上ひさしさん

2010年04月14日 | ニュース
Hisashiinoue1
 
 作家・劇作家で「九条の会」の呼びかけ人でもある井上ひさしさんが9日、亡くなった。75歳だった。
 「九条の会」の呼びかけ人が亡くなったのは、小田実さん加藤周一さんについで3人目になる。
 井上さんら9人の文化人の呼びかけで始まり、今では全国に広がった九条の会は、3人のかけがえのない呼びかけ人を失ったことになる。
 
Hisashiinoue3
 
 井上ひさしさんを最初に知ったのは「ひょっこりひょうたん島」ではない。テレビは見ていたが、脚本が井上ひさしさんだとは意識していなかった。
 井上さんの作品をしっかり読んだのは、直木賞を受賞した『手鎖心中』が最初である。
 道楽息子が幇間と遊び回りながら、様々な事件を起こすのは痛快だったが、それ以上に、江戸風俗が実によく描かれていることに感服した。そして勉強になった。
 原本が手元にないので正確ではないがこんなシーンがあった。
 「越後屋さんの横に積まれた材木は何なんだい」
 「ああ、あれはもう一軒の越後屋さんだよ。火事で焼けたらすぐに店を建て替えて営業が出来るように、寸法に切って用意してあるんだ」
 
 本当に越後屋がもう一軒分の材木を用意していたのかどうか、さだかではないが、それほど江戸は大火が多かったということを、ユーモラスに表現している。

 『手鎖心中』を皮切りに、いくつも作品を読んだが、なぜだかきちんと蔵書していなくて、多くが行方不明だ。
 
Hisashiinoue2
 
 『吉里吉里人』は一番のお気に入りだ。1981年に出版されてすぐに購入、あまりの面白さに一気に読んでしまった。
 四六判2段組み、840ページの大冊を、あらためて再読する勇気はないが、まだ読んでいない人は文庫で出ているので読んでみた方がいい。
 
 東北地方の一つの村が、突如として日本から独立する。公用語は津軽弁。自給自足で、豚はトイレの下で飼う。
 「ネズミとトマトの細胞(さいぼー)ばくっつけだ」
 「ほほう……」
 「試験管(すけんかん)の中(なが)で言(つ)う条件(ぞーけん)が付っけっと、兎に角(がく)、動物(どうぶぢ)と植物(そくぶぢ)ば融合さしぇで〈動植物〉(どーそくぶぢ)言(つ)うの拵(ごしや)えだ訳(わげ)す」

 奇想天外荒唐無稽だが、こんな村があったら応援したいと思う。しかし、日本政府は絶対につぶしにかかる。
 山岸会だって税務署をけしかけてつぶしにかかった。
 反資本主義的な取り組みはいつもつぶされる運命になる。
 しかし、吉里吉里人のバイタリティなら、近隣を巻き込んで日本の半分を「日本」から独立させたかもしれない。
 
Hisashiinoue4
 
 井上ひさしさんと芝居は切っても切り離せない。「道元の冒険」「頭痛肩こり樋口一葉」「もとの黙阿弥」。
 この『井上ひさし全芝居』は全部で5巻出ているはずだが、3巻までしか持っていない。
 実は3巻まで出た後、4巻5巻までずいぶん間があいて、出たことを知らなかったのだ。
 4、5巻だけ欲しいと思っても手に入りにくいものだからほってある。
 いずれなんとかしよう。
 
 井上ひさしさんは多作だが、実は遅筆で有名だ。脚本が期日に間に合わず、何度か何千万円かの弁償をさせられている。
 満足いかない作品は絶対世に出さないというこだわりが、そうさせたのだろうと思う。
 
 もう少しこの世で活躍して欲しかったが、あの世でもたくさんの人々を楽しませて欲しい。
 
 ご冥福を祈る。
 
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10B

2010年04月13日 | 通販・買い物
10b2
 
 懸案の……、大げさだが、三菱Hi-uniの10Bを、近所の文具店で手に入れた。
 以前、話には聞いていたが、たしか埼玉だったか何処かの限定発売だった。
 忘れていたら、別のものを買いに立ち寄った文房具屋で見つけた。
 
 使い心地がよくわからないので、とりあえず2本だけ買う。
 1本税込147円。カステルの9000番よりも10円ほど安い。
 
10b1jpg
 
 手前からB、8B、そして10B。
 Bと8Bはカステル。
 
 芯が異様に太い。
 Bが2ミリ、8Bが3ミリに対し、なんと4ミリある。
 
 鉛筆は黒鉛と粘土の配合で、黒鉛に対する粘土の量で固さを調節する。
 10Bということは、表記上は全部黒鉛ということになるが、それでは形にならないだろうから、何か工夫がなされているはずだ。
 
 太くしなければ折れやすいからだろうけど、木の部分が少なくて、何となく気色悪い。
 
 書き心地は、というと、これはもう鉛筆ではない。クレヨンに近い。
 筆圧を変えることで、濃淡が出来、太さも変わる。
 太字の万年筆、毛筆の細筆で書いたような筆跡になる。
 メモに走り書きをするには、実に快適だ。
 
 しかし、普通は使わないだろう、こんなもの。
 
 「眉墨になりそう」
 アシのYが眉毛を描こうとする。
 「やめなさい!」
 
 今の鉛筆は鉛など使っていないから毒ではないが、皮膚につけていいものではないだろう、まして顔は。
 それに、鉛筆だから真っ黒だ。
 
 こういうものは、すぐ発売中止になるから、こんどダースで買っておこう。
 「使わないだろう」と言っておきながら、矛盾していることは自覚している。
 
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立ち枯れ・黄昏・廃品回収

2010年04月12日 | 国際・政治
 居酒屋で、酔っぱらいどうしのたわごと。
 
 
 「変な政党が出来たねえ、立ち枯れ日本」
 「たそがれ日本じゃなかったっけ」
 「あれ? たちあがれ日本だっけ」
 「足腰立たなくなって、立ち上がれなくなったようなご老体が、自分にハッパをかけているみたいな」
 「平均年齢70歳」
 「平沼と与謝野は、そもそも郵政民営化問題では逆の立場だった」
 「消費税の増税についても考えがバラバラ」
 「いったい何をしたいのか、何のための新党か」
 「みんなの党が人気上昇中なので、じゃあ自分たちもってことだろうけどね」
 「まあ、少しでも長く政治の世界にしがみついていたいという、生き残り作戦なんだろう」
 「政策は今のところ、決まってないんだってさ。選挙運動をしながら考えるんだって。決まってるのは打倒民主党」
 「それって、国民をばかにしてないか?」
 「だから、世論調査で、“新党に期待しない”人が、報道番組「新報道2001」(フジテレビ系)の世論調査結果で73%。でも、期待してる人が27%もいることが驚き」
 「自民党に残っていてもはじき出されかねない。自民党から立候補して落選したらあまりにも惨めだ」
 「なるほど、だから同じような境遇の仲間が集まって、“最後の一戦を交えよう”と」
 「石原慎太郎まで応援に加わってる。“年寄りばっかりだと言うけれど。若者が立ち上がらないからだ”と訳の分からないことを言って」
 「平沼、与謝野が参加した保守系団体の会合に、あの田母神が招待されたんだってさ」
 「それではっきりしたね、ようするに、今の世の中に不要な人間が集まって、自分で自分を処分する」
 「集めて束ねて“保守”という紐で縛って、廃品回収に持ってってください、ってか」
 「いや、リサイクルできないでしょう、あれだけ古くちゃ。使用期限が切れてどれだけ経ってんのよ」
 「廃品回収後、選別されて焼却処分だね」
 「有毒ガスが出なければいいけど」
 
 
 「ところで、自民党自体がもう末期症状だね。民主党が支持を下げているのに、自民党の支持率はちっとも上がって来ない」
 「議員の間で、自民党では選挙を戦えないと思ってる議員が少なくない」
 「候補者の擁立にも苦労しているらしい」
 「自民じゃ当選できない、と思ってるからね」
 「現職議員も歯が抜けるように離党したり公認を断ったり」
 「かつての社会党の衰退時に似ている気がする」
 「国民の支持が失われる前に、内部から崩壊が始まってる」
 「すべての政党を全部一回バラバラにして、作り直した方がいいかも」
 「民主党の小沢もいらないしね」
 「うん、廃品回収、焼却処分」
 
 
 そろそろ酔いが回ってきました。財布の中味が淋しくなったので。そろそろご帰宅のお時間、ということで。
 
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ヘニング・マンケル『炎の秘密』

2010年04月11日 | 本と雑誌
Honoo

炎の秘密
ヘニング・マンケル
オスターグレン晴子 訳
講談社 刊
 
 ヘニング・マンケルは、スウェーデンの推理小説作家である。脚本や児童小説も手がけ、子供から大人まで幅広い人気がある。
 劇団を支援する縁で、アフリカ東岸の小国モザンビークに在住。
 
 『炎の秘密』はモザンビークで実際にあった出来事をもとに作られた。
 もともとは豊かな国だったモザンビークは、20年に渡る戦争のために貧困の極にあった。12歳の少女ソフィアは父を爆撃で亡くし、母と姉の三人で暮らしていた。母親のお腹の中には、三人目の赤ん坊がいた。
 
 ある日、盗賊団が村を襲い、ソフィの家族以外皆殺しにされてしまう。
 何日もかけて受け入れてくれる村を見つけたが、その村はいたるところに地雷が埋められていた。
 「けっして小道から離れてはいけないよ、たとえ一メートルでも。絶対、今ある道以外のところを通ってはいけない。いいね、約束だよ」
 
 ソフィアは姉のマリアに喜んでもらおうと、くすねたシーツでドレスを作りマリアに渡した。そして、マリアとソフィアはいっそう仲良しになった。
 ある日のこと、二人は母が働く畑に走って出かけた。雨で土が濡れていて、ソフィアはすべって何歩か道の外に出てしまった。
 
 「ソフィアはまず左足で跳んだ。
 それから道に戻ろうと、右足をおろした。
 そのとき、地面が爆発して細かい細かいかけらになって飛び散った」
 
 地雷に触れたソフィアは両足を失い、マリアは命を失った。
 ソフィアは町の病院で義足を作ってもらい、何ヵ月もかけてリハビリをし、ようやく松葉杖を使って歩けるようになって家に戻る。
 しかし、そこには「新しい父」がいて、ソフィアの居場所はなくなっていた。
 
 長い戦争で疲弊した国は、子供たちを守る力さえない。戦争でなんの抵抗も出来ず、最も重大な犠牲を強いられるのはいつも、老人と女性、そして子供たちだ。
 最悪の環境にありながらも、ソフィアは裁縫の技術を身につけ、自立への道を歩み始める。しかし、両足を失った少女の未来はけっして明るくはない。
 それでもソフィアは、必死に生きて行こうとする。
 
 重いテーマだが、中学生以上なら読みこなせるであろう平易な文章で書かれている。対人地雷が、戦闘員よりも非戦闘員に多くの犠牲者をもたらしていることを知ってもらえたらと思う。
 
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山本義隆『知性の叛乱』

2010年04月10日 | 本と雑誌
Hanran
 
 今日、荻窪でG出版社の社長と打ち合わせをした後、二人でささま書店に立ち寄った。
 「面白い本がありますよ」
 105円コーナーで栗田書店発行のさまざまな出版社の社長による遺稿集を見つけた。 
 全部で8冊あり、中央公論社の嶋中、平凡社の下中、岩波書店の岩波茂雄ら、8人の創業者の遺稿が、それぞれ1冊にまとめられたものだ。
 「これ、いい本なんですよ。どれを持っていたか忘れたなあ。全部買っていこう」
 この足で帰省するという社長は、荷物になるのに買って行った。
 出すところへ出せばけっこういい値段がつく代物だろう。
 
 店内に入って、いつも通り現代史が並んでいる隅っこのコーナーへ行く。
 すると、何処かで見かけた本が、棚の隙間に横になっている。
 『知性の叛乱』山本義隆。

 おおおおおおっ! ウソだろ!
 
 カバー、帯ともに完璧な初版本である。
 ネットでは、状態が良ければ15000円がつけられている珍品だ。
 値札を見るとなんと「525円」。
 とっさに抱え込んだ。
 
 この本が発行されたのは1969年6月。70年安保闘争がクライマックスを迎えた年である。
 著者の山本義隆は、東大全共闘の議長を務め、この本が出版された時点では警察の指名手配を受け、地下に潜伏していた。
 1968年、高度経済成長の裏で、ベトナム戦争は激化の一途をたどり、国内では学生による第二次反安保闘争が加熱していた。
 そうした背景の中、東大では、医学部の学生が登録医制度反対などを唱え、東大闘争が勃発する。闘争は激化し、学生たちは安田講堂をはじめとした大学施設を占拠して行った。1968年3月の卒業式は中止され、こうした状況のもとで、翌年1月に有名な安田講堂事件が起きた。
 
 山本は学生時代からずば抜けた秀才で、日大の秋田明大と並び称される立場だったが、頭の出来で秋田はまったく太刀打ちできなかった。
 山本は、東大では物理学科で素粒子論を専攻していた。70年安保闘争で学生運動が敗北した後、山本は大学を去り、再び戻ることはなかった。
 予備校教師をしながら科学史を研究し、エルンスト・カッシーラーの翻訳で知られるようになる。
 現在は、物理学を中心とした自然思想史の研究に従事している。
 主著『磁力と重力の発見』(全3巻 みすず書房 2003年)は、第1回パピルス賞、第57回毎日出版文化賞、第30回大佛次郎賞を受賞。2000年代の代表的な出版物の一つに数えられた。

 現在、山本義隆は全共闘時代の自分とは距離を置き、物理学者として以外の自分を見せることは、あまり好まないようである。
 
 『知性の叛乱』の中で山本は、闘争のターゲットであった大河内学長のみならず、丸山眞男教授にも攻撃の矛先を向けている。
 
 日本の天皇制ファシズムに鋭い批判をあびせてやまない丸山教授は、それを支えた権力の頂点の「無責任体制」と、底辺の「共同体」の両極に酷似した構造を持つ東大教授会が、帝国主義国家機構の中に包摂されつつ「大学の自治」の擬制をもつのに極めて有効であったことにはまったく関心を示さない。
 
 これに象徴されるように、狭隘な道を進みつつある東大全共闘は、本来彼らを支援する立場の左翼系教授からも距離を置き、山本義隆を指導者として暴走した感がある。
 秀才であるだけに、当時の暴走を若気の至りと笑い飛ばせないところがあるのだろう。
 それにしても、現在の山本義隆からは想像できない「オレサマ」ぶりが伺われ、面白いし、けっこう好きだ。
 
Yamamoto
 潜伏当時の山本義隆。 

 参考リンク→『安田講堂の攻防』~インターナショナル
 
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東京駅「銀の鈴」

2010年04月09日 | まち歩き
Ginnosuzu1
 
 翻訳家のセンセイと一杯やるために、東京駅構内にある銀の鈴広場で待ち合わせた。
 実は、生まれて半世紀以上東京に住んでいながら、銀の鈴を見たのははじめてだ。
 待ち合わせに使うことがないばかりか、前を通ったこともない。
 
 なぜかと問われても、理由はない。銀の鈴がある場所に用がなかっただけのことだ。
 
Ginnosuzu2
 
 話によると、この銀の鈴は4代目だそうだ。この鈴は銀ならぬ陶製で、2007年、東京大学の学長宮田亮平氏による作だと銘板に記されている。
 最初の銀の鈴は貼りぼてだったが、中にスピーカーが仕掛けられていて、チリンチリンと音がしていたそうだ。
 そういえばうろ覚えに、だれかが友達と銀の鈴で待ち合わせるとかで、場所の説明をしていて、「チリンチリン」と鳴っているからすぐわかるよ、と言っていたような。
 
 今の銀の鈴は如何にも大切そうにアクリルケースに収められ、音など鳴っていない。
 何故銀の鈴なのかというと、神社の鈴が神様を呼ぶのに対し、人を呼ぶ鈴をぶら下げよう、という思いつきからだったようだ。
 
 しかし、銀の鈴がある場所は、東京駅地下1階のコンコース。広い東京駅の中でも決して分かりやすい場所ではない。電車を降りてから、探すのに手間取った。
 地方から来て東京駅がはじめてなら、まちがいなく「迷う」。
 渋谷のハチ公やモヤイ、新宿アルタ前にくらべて明らかに分かり難く待ち合わせ場所としては不適当ではないかと思うのだが。
 案内板に従って進んでいったら、一回り回って元に戻り、銀の鈴にはたどり着けなかった、という笑い話もある。
「有名なんだから、分かれ!」という東京駅の傲慢さだろうか。
 
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