ひまわり博士のウンチク

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ネコのひげを抜くような「聖火リレー妨害」

2008年04月11日 | 日記・エッセイ・コラム
Peking

 世界各地で、北京オリンピック聖火リレーへの妨害行動が多発しています。
 中国政府のチベット弾圧に対する抗議なのですが、暴力をもって聖火を消したりランナーに襲いかかったりするのはいかがなものかと。

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 チベットに対する中国政府のやり方は、絶対にあってはならないことです。
 民族も文化も異なるチベットが40年以上ものあいだ、強制的に漢民族によって民族の威信を否定され続けられてきたことは、日本が韓国併合によって朝鮮人をむりやり日本人にしようとしたことと共通します。
 したがって、人権擁護の見地からも中国政府に対し、強権的な発動は即時中止することを求めたいです。

 しかし、そのこととオリンピックは別な問題だと思うのです。オリンピックは中国だけのイベントではありません。世界中のスポーツマンにとって大切なイベントなのです。
 各国の選手は4年に一度のオリンピックをめざして練習を重ねてきたし、年齢のこともあり、そう何度も参加できるものでもありません。

 北京オリンピックを妨害するということは、中国だけでなく世界のオリンピックを妨害することになります。
 たまたま開催場所が北京なのであって、中国が中国人だけで行うイベントではないのですから。

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 たしかに、中国にとっては国威発揚になるだろうし、ビジュネスチャンスとばかり暴利をむさぼる企業なども現れます。オリンピックが中止になれば、それは中国にとって大きな痛手であることは間違いありません。しかし迷惑は中国にとどまらず世界に広がります。

 「オリンピックを無事に開催したければ、早急に人権問題を解決しろ」と脅しているような今の妨害行動は、まるで人質を取るような卑怯なやり方に見えます。

 どうも人は感情的になると、物事を冷静に考えられなくなり、本来別個のことを一緒に考えてしまう傾向にあるようです。
 かつてあった、北朝鮮が気に入らないからと、朝鮮学校の生徒のチョゴリに斬りつけるなど、その典型ですね。

 僕は東京オリンピック招致には絶対反対です。しかし、決まってしまったらそれをあえて壊そうとはしません。ま、協力もしないでしょうが。
 今の東京都の現実から、「東京でやるべきではない」と思うのであって、オリンピックそのものに反対ではありません。
 それどころか、オリンピックのようなスポーツの祭典は好きです。(君が代演奏・日の丸掲揚には反対ですが)
 始まればテレビにかじりつきます。

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 北京オリンピックはぜひ無事に開催されることを望んでいます。
 チベット問題はオリンピックとは別の問題として考えるべきで、「国境なき記者団」は抗議する相手を間違えています。
 各国の中国大使館にはどんどんデモを仕掛けていいと思うし、抗議の署名運動や電話、ファックス、電子メールなどで抗議すべきだと思います。

 オリンピック聖火リレー妨害は、いじめっ子のかたきを討とうと、その子の家のネコのひげを抜きに行くようなもので、実に子どもじみています。

 「しゃくだから、あいつんちのネコのひげ抜いちゃおうぜ」
 ひげを抜かれたネコはとんだとばっちり。

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