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グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

【晴眼者とともに学ぶ視覚障害者教養講座】に参加しました

2022-08-31 14:20:42 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。メディアのユニバーサルデザインとは、さまざまな情報が誰にでも見やすく伝わりやすくするための配慮方法です。

先日、【晴眼者とともに学ぶ視覚障害者教養講座】に参加しました。
テーマは「深い海の不思議 深海の環境と人間のつながり」、講師は国立研究開発法人海洋研究開発機構 (JAMSTEC)の野牧秀隆先生です。
JAXAに比べJAMSTECはあまり耳馴染みがありませんでしたが、有人潜水調査船「しんかい6500」で深海を調査する機関、と聞いて「おお〜!」となりました。
野牧先生のお話はとても面白く、触って(手袋着用)確かめられるようなサンプルもお持ちくださっていました。お話の中で特に興味深かったのは「船酔いするのか」「トイレはどうするのか」など「深海に潜る研究者の実態」は意外なことばかり。ここに書いていいかわかりませんので掲載は控えておきます(^^)

今回この講座に参加させていただいたのは、テーマに興味を持ったのももちろんですが、【晴眼者とともに学ぶ】という講座名にも興味を持ちました。
当ブログにもときどき投稿していますが、当社ではメディアのユニバーサルデザインに取り組んでいます。視覚障がいのある方、色覚が一般的でない方むけの印刷物、音声コード制作などが主な取り組みです。でも視覚障がいの方についての理解が十分とは言えません。今回のような講座はどのようなことに配慮して開催されるのかも知りたいと思いました。

今回の参加者のうち、晴眼者は私一人だったように思います。他の方々はガイドさんとご一緒だったり、白状ででいらしていたり。そして「この教養講座は毎回出席しています」という方、かなり遠方からいらしている方など、みなさん好奇心に溢れた方々でした。講座の資料は点字でも用意されていましたし、点字用と思われる電子手帳のようなものでメモをとっている方もいらして、勉強のツールもいろいろあるんだな、と思いました。スタッフの方々も席への誘導や発言時のサポートなど、とてもスムーズになさっていました。
会場である東京都障害者福祉会館は入り口がスロープなのはもちろん施設内にも点字ブロックがあり、障がいのある方への配慮がされていると感じました。


東京港区にある 東京都障害者福祉会館 。入口はスロープになっている

視覚障がいのある方も晴眼者も区別なく、一緒に受けられる講座がもっともっと増えればいいのに、と思いました。こういう講座を気軽に開催できる施設が増えることも必要だと思います。

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ユニバーサルデザインの視点から「見え方シミュレーション」をいたします。当社グラフィックメイトのwebサイト「お問い合わせ」から「色覚多様性・高齢者の見え方シミュレーション、ご相談」にチェックを入れてお申し込みください。A4サイズ4ページ分まで無料です。
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MUDディレクター検定 合格!

2022-07-22 12:02:09 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
去る5月20日、21日に「MUDディレクター検定(旧MUD教育検定2級)」を受験し合格、2022年7月20日付で「MUDディレクター」の認定を受けました!


▲「MUDディレクター検定」に合格しました


いやでも、そもそも「MUD」ってなに? と思われる方も多いかもしれません。MUDとはメディア・ユニバーサルデザインの略で、「さまざまな情報が高齢者・障がい者・色覚障がい者、外国人などにも、見やすく、伝わりやすくするための配慮手法」をいいます。

試験は「色覚編」「レイアウト編」に分かれていて、どちらも80点以上で合格。しかし当日のテストだけでなく試験後に課題の提出もあり、それも加点されます。試験よりむしろこちらの方が大変でした。
受験者の中に学校の先生がいらして、「生徒に色覚障がいの子がいる。その子にも他の子と同じように伝えたいから勉強しようと思った」とおっしゃっていました。MUDはデザイナーとか印刷会社の人が知っていればいい、ということではないんだと実感しました。


▲「MUDディレクター検定」試験会場


2022年7月20日現在のMUDディレクターは213名。MUDアドバイザーも5000名足らずです。決して多い数字ではありません。少しでも多くの方にこの検定を、そしてMUDを知っていただきたい。
今後、当ブログで検定の様子などもお伝えしていきたいと思います。

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『音声コード』をご存じですか?

2022-07-14 12:07:30 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
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『音声コード Uni-Voice(ユニボイス)』をご存じですか?

そうお尋ねしてご存じだった方は今までいらっしゃいません。
「これなんです」とお見せすると、皆さん「QRコードだと思ってた!」とおっしゃいます。


▲行政からのお知らせなどには音声コードが入っているものがあります

音声コードとは、文字情報を音声で読み上げるためのコードです。
「Uni-Voice(一般向け)」または「Uni-Voice Blind(視覚障がいをお持ちの方向け)」という無料スマホアプリを使えば誰でも情報を音声で聞くことができます。テキストでスマホ画面にも表示されます。
コードを掲載するにはいくつかの決まり事があり、半円形の「切り欠き」を入れるのもそのひとつ。見えにくい方でも触って音声コードの位置がわかるためです。オモテ面だけなら切り欠き1つ、ウラ面の音声もあるなら切り欠き2つ…というルールもあります。

音声コード付きの印刷物は、このところだいぶ見かけるようになったとはいえ、ほとんどが公的機関からのお知らせです。
音声コードがもっと一般的になり、会社案内や商品カタログなど一般企業の情報にも音声コードが入っていたら視覚に障がいをお持ちの方にも情報を届けやすいのでは?と思います。加齢による見えにくさのある方にも有効なように思います。
実際にご利用の方がどれくらいいらっしゃるのか、有効性はあるのか、など知りたいところです。

ご興味を持った方は先日の参議院議員選挙の「投票所入場整理券」にはコードが入っていたので、ぜひご覧になってみてください(封筒裏面にコードが入っていました)。

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「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」成立

2022-05-26 13:10:02 | ユニバーサルデザイン
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去る5月19日、衆議院本会議において「障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律(障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法)」が可決、成立しました。
概要には以下のように紹介されています。

目的(1条)
全ての障害者が、あらゆる分野の活動に参加するためには、情報の十分な取得利用・円滑な意思疎通が極めて重要

障害者による情報の取得利用・意思疎通に係る施策を総合的に推進し、共生社会の実現に資する

基本理念(3条)
障害者による情報の取得利用・意思疎通に係る施策の推進に当たり旨とすべき事項
①障害の種類・程度に応じ た手段を 選択できるようにする
②日常生活・社会生活を営んでいる地域にかかわらず等しく情報取得等ができるようにする
③障害者でない者と同一内容の情報を同一時点において取得できるようにする
④高度情報通信ネットワークの利用・情報通信技術の活用を通じて行う(デジタル社会)
障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律案(障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法案)概要より

また条文には
「事業者は、その事業活動を行うに当たっては、障害者がその必要とする情報を十分に取得し及び利用し並びに円滑に意思疎通を図ることができるように努める…」
といった「事業者の責務」も明記されています。

デザイン会社である当社が取り組んでいる「メディア・ユニバーサルデザイン」は、色覚障がいの方や高齢で見辛くなった方だけでなく、できるだけ多くの方に見やすく伝わりやすいデザインで情報をお届けするものです。メディア制作に関わる事業者として、今後はより一層、アクセシビリティに配慮した制作に努めたいと思います。

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発見!ユニバーサルデザイン

2022-02-13 22:54:45 | ユニバーサルデザイン
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先日、コロナウイルスワクチンの3回目接種券が届きました。その封筒がメディアのユニバーサルデザインにとても配慮されたものでした。

▲コロナウイルスワクチンの3回目接種券


・オモテ面の「新型コロナワクチン接種券(3回目)在中」という文字全てにルビ(ふりがな)が振ってある。
・「だいじなおしらせです。かならずあけてください」とひらがなの大きな文字で記載されている。
子どもや障がいのある方、外国人の方にも伝わりやすい。
外国人の方はみんな英語がわかる、というわけではありません。かえって日本語の方が分かる方もけっこういるそうです。ふりがなを振ったり平易な日本語で表すことで英語圏以外の方にも伝わりやすい配慮がされています。もっとも今回に関しては10ヶ国語で書かれているので、どれかの言語は分かりそうですね。

・日本語を含め、10ヶ国語で掲載されている。
多くの国の方に伝わりやすい配慮です。

・音声コードの掲載(封筒の左下)
読み上げ機能を持った機器を使用することで、目の不自由な方でも音声で情報を得ることができます。
「読み上げ機能を持った機器」といっても、スマートフォン用音声コードリーダーアプリ「Uni-Voice」(iOS/Android版)などで読み取れるので利用しやすいです。切り欠きは音声コードの位置を示します。
*「Uni-Voice」についてはこちら→日本視覚障がい情報普及支援協会

文字のサイズ、文字の使い方、ふりがな、外国語表記、音声コード。
視覚障がいのある方だけでなく、外国人の方、高齢者にも優しいお知らせでした。

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ユニバーサルデザインガイドライン

2022-02-07 12:04:42 | ユニバーサルデザイン
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ユニバーサルデザインとは、
「あらかじめ、障害の有無、年齢、性別、人種等にかかわらず多様な人々が利用しやすいよう都市や生活環境をデザインする考え方 」(障害者基本計画【平成14年12月24日 閣議決定】より)
とされています。
高齢者でも子どもでも、外国の方でも障がいのある方でも…誰でもが使いやすいようにデザインする、という考えですね。これについては各種ガイドラインが出ています。

ユニバーサルデザイン政策大綱(国土交通省Webサイト)
https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/01/010711/01.pdf
・生活環境や移動環境など、ハード面も含めた整備・改善の考え方が記載されています。

東京都カラーユニバーサルデザインガイドライン(東京都福祉保健局Webサイト)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kiban/machizukuri/kanren/color.files/colorudguideline.pdf
・「色覚の多様性の基礎知識」など色の見え方についても掲載されています。

公文書作成におけるカラーUDガイドライン(川崎市Webサイト)
https://www.city.kawasaki.jp/170/cmsfiles/contents/0000024/24002/cud_guide.pdf
・「職場」「家庭」「外出先」など場面ごとの「色のバリア」も紹介されています。

メディアユニバーサルデザインガイドブック(浜松市Webサイト)
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/85740/mudguidebook.pdf
・「文字に対する配慮」「文章構成や言葉に関する配慮」など、色以外の配慮すべき点にも触れています。

ほかにも多くの自治体でガイドラインが出ています。ご自身のお住まいの地域にもあるのではないでしょうか。
メディアユニバーサルデザインやカラーユニバーサルデザインは、プレゼンテーション用の資料作成、各種報告書、チラシやパンフレットなど私たちにとって身近なものに関わるものです。ご自身が制作される際にはぜひ参考になさってみてください。

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「使用上の注意」が見えません

2021-11-02 17:04:37 | ユニバーサルデザイン
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先日、娘のお弁当用に保温機能のある容器を買いました。商品名としては「ステンレス製携帯用まほうびん」となっていて、あらかじめ容器を温めてから食品を入れると、しばらくは温かさを保ってくれるというものです。
若い人に人気のようでパステル色のカラフルな商品展開。娘も「かわいい❣️」と気に入り購入しました。

そしていざ使おうと思ったら写真のような「使用上の注意」が入っていました。これが見えない!


▲読みにくい注意書き

用紙のサイズは4cm×8cm、茶色いクラフト紙に茶色の文字。文字サイズは5pt以下、行間ベタ。まるで「読まなくていんですよ」って言われてる気がします😅 写真に撮って拡大したらそれなりに大事なことが書いてありました。

高校生の娘に見せたら「読めるよ」と言ってたけれど、親の世代はどうでしょうか? 自分でお弁当を作って持っていく若い方にはいいでしょうが、我が家のように親まかせの生徒・学生だと、親が使い方、手入れの仕方を理解していないと困ります。そしてそろそろ(とっくに)老眼の親世代にはなんとも読みにくい💦

・用紙を白にする。
・文字の色を紙色に対して読みやすい色にする。
(白い紙に墨文字など)
・用紙を大きくし、文字サイズを大きくする。(8pt推奨)
・行間を開ける。(文字サイズの1/2推奨)

これらの一つでも改善されればもう少し読みやすくなると思いますし、全てを改善すれば格段に読みやすくなりますよ!
ちなみにこれと同じことが取扱説明書にも書いてありました。でも「同じことが書いてあるんだな」と理解するには、やはり読めないとわかりませんね。

「うちのチラシやパンフレットは大丈夫かな?」と思われる方、無料で「見え方シミュレーション」をいたします。当社グラフィックメイトのwebサイト「お問い合わせ」から「色覚多様性・高齢者の見え方シミュレーション、ご相談」にチェックを入れてお申し込みください。
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コンデンスフォント

2021-10-27 17:11:31 | ユニバーサルデザイン
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DTPソフトでは文字を自由に変形できます。縦長くなるように変形する長体、平べったくする平体。ソフトを使えばいくらでも細く、あるいは平らにすることは可能です。可能ではありますがそれで読めるかどうかは別問題。実際80%以下になるような変形は、文字の線自体が細くなり読みにくくなってくるので推奨されません。

それでもスペースがなければフォトサイズを小さくしたり文字間、行間を詰めてなんとか押し込まざるを得ないこともありますね。そんなときの解決策のひとつが「コンデンスフォント」。これは限られたスペースの中でも美しく、読みやすく表示させるために、そもそも幅を狭くデザインした書体です。


▲上から ノーマルの状態/60%に長体をかけたもの/60%のコンデンスフォント

DTPソフトで長体にしたものと比べ、コンデンスフォントは文字がはっきりしていると思いませんか?
DTPソフトで長体にすると、文字の幅だけでなく文字を構成する線も細くなってしまいます。一方コンデンスフォントは文字幅は細くしても線の太さは維持しています。
どうしてもスペースに収まらないようなとき、文字を小さくしたり文字間、行間をぎゅう詰めにするよりは、コンデンスフォントを使うことで文字サイズや行間を確保でき、可読性を確保できる場合があります。ユニバーサルデザインの一つの方法として、コンデンスフォントも活用してみてはいかがでしょうか。

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文字間で変わる読みやすさ

2021-10-22 12:22:42 | ユニバーサルデザイン
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メディアのユニバーサルデザインというと色に対する配慮と思われがちですが、それ以外にも配慮すべきことがあります。例えば
・フォントサイズ
・行間と行長
・文字詰め
など、文字や文字の配置の仕方に関すること(=文字組)も重要です。特に高齢者にとってはこれらを改善することでグッと見やすいものになります。
「適切なフォントサイズ」「行間と行長」については過去記事がありますのでぜひご覧ください。

ユニバーサルデザインに配慮して…とユニバーサルフォントを使っても、文字間を詰めすぎては見やすさを損ないます。
本文は文字サイズが小さく、詰めると文字同士が接触して見える場合があるので詰めないことが基本です。字面の大きい書体の場合はこの現象が顕著になるので要注意です。
逆に、タイトルや見出しなど文字サイズが大きくなると字間が空いて見えるようになるので調整した方が効果的なこともあります。


▲文字の詰め方によって読みやすさが変わります。下2つは文字間が詰まりすぎ

「うちのパンフレットの場合はどうだろう?」と思った方、「見え方シミュレーション」をいたします。当社グラフィックメイトのwebサイト「お問い合わせ」から「色覚多様性・高齢者の見え方シミュレーション、ご相談」にチェックを入れてお申し込みください。A4サイズ4ページ分まで無料です。
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そのチラシ、高齢者に見やすいですか?

2021-10-12 12:16:23 | ユニバーサルデザイン
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メディアのユニバーサルデザインというと「色覚多様性の方に対する色の配慮」であるだけでなく、高齢者や小さな子ども、外国人などにも、見やすく、伝わりやすくするための配慮手法です。中でも少子高齢化の日本においては高齢者への配慮は特に必要になってきます。
人間は加齢によってモノが黄色く見える「黄変」がおこり、60歳代で60〜70%、70歳代で90%が白内障を発症します。2020年時点で日本の人口の約3割が65歳以上、老眼が始まるアラフィフ世代を含めたら、見えにくい人はどれほどいることか!



2025年には「団塊の世代」といわれる800万人が75歳以上になります。国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という「超高齢社会」がやってきます。高齢者向けの入居施設・介護施設、スポーツクラブやヨガ教室、宅配の食事や買い物サービスなどなど100兆円の高齢者市場が生まれる可能性も示唆されています。高齢者市場ではチラシやパンフレットなどを高齢者が見やすいように配慮することは不可欠と言えるでしょう。

高齢者向けのメディアでは、配慮するのは配色だけではありません。書体、文字の大きさ、行間や文字間などに配慮することで、より見やすいものにすることができます。
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色の意味

2021-10-01 13:30:34 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。当社はユニバーサルデザインの活用で「見やすい、伝わりやすい」デザインをご提案しています。

ユニバーサルデザインの勉強をしていて気づいたことがいくつかあります。
一つは世界的に共通の意味を持つ色があるということ。
交通信号が典型的なものですね。これが国によって意味が違っていたらどれほど事故が増えるでしょう?
でも色覚のタイプによっては青信号が白っぽく見える方もいるそうです。そして夜などは黄と赤も見づらいとか。そのため位置にも注意を払って見ているそうです。
世界共通の意味があるといっても「すべての人」にわかりやすいというわけではないのですね。


▲信号機は世界的に共通の意味を持つ色


一方でトイレに使われるピクトグラムの色は世界共通ではないということ。
「男性は青/女性は赤」の表示は日本では一般的ですが、海外ではどちらも赤、どちらも青という国もあるとか。「男性は青/女性は赤」というのは日本のジェンダーに関する意識も関係しているんでしょうか。


▲日本では一般的な色の組み合わせだけど…


トイレでもうひとつ。個室ドアの「空/使用中」の色は空は青、使用中は赤で表示されることが多いです。
でもこれも色覚タイプによっては区別がつきにくいことがあるそうです。外では赤と青の区別がつく方でも、薄暗い室内ではトイレが使用中なのか空いているのかがわかりにくいそうです。照明の具合によっては見えにくい、ということは高齢者でも起こることかもしれません。


▲暗いと空いているか使用中かわかりにくことも


色での区別は言葉の通じない外国の方にも意味をわかってもらえることがある一方で、色だけでは情報が正確には伝わらないこともあるということを知りました。机上の勉強だけではわからないこともたくさんあるので、ユニバーサルデザインを取り入れるにあたって気をつけなければならないことだと思います。
これからはデザインプロセスの段階で特別なニーズを持つ方々に参加していただく「インクルーシブデザイン」の意識ももっていきたいと思います。

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ヘルプマークとサポートハートマーク

2021-09-28 11:24:56 | ユニバーサルデザイン
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最近、たびたび「ヘルプマーク」について聞く機会がありました。
ネットで調べればいろいろ出てきますが実際に見たことはないし、よく分かっていないというのが本当のところです。そんなことを思いながら歩いていたらこのポスターが目に入りました。


▲「ヘルプマークを知っていますか?」のポスター

こんなマークなんですね。
東京都福祉保健局のWebサイトにはタグのようにバックにつけている男性のイラストが掲載されています。援助や配慮を必要としていてこのマークを希望する方には、申し出れば渡していただけるようです。都内では都営地下鉄の駅や都立病院など、主に都の施設で配布されているようです。
このマークをつけていらっしゃる方は、外見からは分からなくても援助が必要な方ということ。座席を譲る、サポートが必要そうなら声をかける、などできることをしていきたいものです。

一方で「サポートハートマーク」というのもあります。こちらのマークについては以前にもご紹介しました。「サポートハートマーク」を作ってみた


▲「サポートハートマーク」のキーホルダー。自作できます

「サポートしてあげたい」と思う方が身につけることで、サポートして欲しい方が「手伝ってください」と声をかけやすくするものです。「お手伝いしたい」という気持ちがあってもなかなか声をかけにくいことがありますよね。特にコロナ禍においては「声をかける」ことがご迷惑かも…と思うこともあります。でもこのマークをつけている方になら声をかけやすいはず。
サポートハートプロジェクトのWebサイトはこちら → https://www.support-heart.org/

これらのマークが多くの人に知られ、気軽に「手伝って」「手伝いますよ」の思いを伝え合えたらいいな、と思います。
言葉を発しなくても思いが伝わる。これもデザインの力だと思います。


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UD検定受験しました

2021-09-15 09:57:06 | ユニバーサルデザイン

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先日、国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)のUD検定を受験しました。今回は初級への挑戦で「商品やサービスを正しく選択できる知識・能力を身につけるなど、UDに関する基礎的、基本的な知識」を学びました。オンライン受験でしたので結果はすぐに判明。おかげさまで合格できました♪

UD検定の内容は、自社の業務に直結することは多くはありませんが、それでもいろいろな気づきがありました。
その一つに「見えやすい」は聴覚に障がいのある方にも重要である、ということ。
これまで「見える・見えない」は視覚や色覚にハンディのある方にとって考慮すべきことと思っていました。でも聴覚にハンディのある方にとっては視覚情報がとても重要であると知りました。特に緊急時はアナウンスが聞こえないと安全にも関わるので、視覚での情報提供が欠かせません。そんなときも「見えやすさ」は重要になります。
健聴者に対しても、騒音のあるところでは音声による案内ではなく視覚による情報提供が求められます。

「見えにくい」を解決することは、思った以上に多くの人に有用であるということがわかり、私にとっては受験してよかった検定です。

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読めない注意書き⁉︎

2021-09-09 13:57:18 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
大きな絆創膏が必要になり購入したメディカルパッドの箱です。赤い文字で大切なことが強調されているようなのに全然読めません。写真に撮って超拡大してようやく読めました。


▲外箱に書かれた注意書き。赤い文字が読みにくい。

全体に文字サイズが小さく、多分4pt程度(6級以下)と思われます。赤い文字にいたっては印刷で潰れている部分もあります。もちろん箱の中にちゃんと使用上の注意を明記した紙は入っていますが、急いで手当てしたいときにゆっくり読んではいられません。そういう場合にそなえて、あるいは購入者への説明という意味もあって、外箱に最低限の注意書きがあるのだと思います。

・掲載内容を減らして文字を大きくする。
・パッケージの色、文字の色を変更し、可読性のよい配色にする。

注意書きが多くの人に理解してもらえるように、重要な箇所を目立たせるためには文字色も考えてきちんと読めるようにしてほしいなぁと思います。

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デザインにできること

2021-09-06 11:39:08 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」を解決するデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。
パラリンピックが終わりました。開催にはさまざまな意見がありましたが、アスリートの皆さんには心からの賞賛を送りたいと思います。
今回のパラリンピックでは新種目の「ユニバーサルリレー」に大変興味を惹かれました。性別も障がいの種類もさまざまな4人の選手が走るというこの競技を初めて知りました。バトンを使わず体に触れる「タッチ」でリレーをつないでいくというのも特徴のひとつだと思います。

これまでは印刷物やWebサイトといったメディアのユニバーサルデザインについて学んできました。最近はもう少し範囲をひろげ、ユニバーサルデザインそのものについての講座を受けたりしています。
そのタイミングでのパラリンピック、そしてユニバーサルリレー。ひと口に「障がい」といってもいろいろなタイプがあること、それによって見やすさ、使いやすさが全く異なること、などについて多少なりと理解が深まったように思います。
そんな中で自分にできることは何か。デザインの仕事を通してできることは自分が制作・提案するものにユニバーサルデザインの意識を持つこと。そう思いました。

「でもユニバーサルデザインって大企業のやることでしょ?」と言われることがあります。チラシやパンフレットを作るとき、文字のサイズや配色にちょっと注意を払うことは小さな会社でもできますよ。
「自分のお客さんに障がいのある人はいないよ」と思う方もいるでしょう。でも加齢によって見えにくくなっている方はいませんか?
日本は2020年時点で65歳以上が28.9%にものぼる「超高齢化社会」。老眼などで「見えにくさ」を感じる50歳台以上を含めるともはや「見えにくさ」への配慮は不可欠です。

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メディアのデザインにできることは大きなことではないかもしれません。でも「見えにくい」と思う方を減らすことはできるはず。ちょっと意識してみませんか。

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