Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

奥秩父、竜喰山登山

2012年09月23日 | 山歩き

奥秩父、竜喰山        天気=曇り

08:50三ノ瀬登山口→ 09:12~26七ツ石尾根入口」→ 10:47~50主脈縦走路合流点→ 11:00~07将監峠→ 11:25~281883mピーク→ 12:15~13:10竜喰山→ 13:461883mピーク→ 14:04将監峠→ 14:10将監小屋→ 15:30三ノ瀬登山口



 所属している山の会の9月山行「竜喰山」登山に行ってきました。関東の山には詳しいつもりの私も「竜喰山」という名は聞き覚えが無く、地図で確認すると奥秩父、飛竜山と笠取山の間の稜線にヒッソリと聳えています。登山道も無く目立たぬこの山は、今年プチ注目を浴びているようです。その理由は、標高が今年の西暦と同じ2012m(正確には2011.8m)だからです。
 今日の参加者19名を乗せたマイクロバスはAM8時半過ぎ、一ノ瀬高原の登山口に着いた。人跡まれな標高1300mの奥深い山中に、ヒッソリ集落が散開する市ノ瀬高原は、何度来てもちょっとした驚きを感じてしまう。登山口近くの民宿にバスを停め、此処で合流した3名を加え、総勢22名で08:50登山口を出発する。




 
将監峠への登山口



 ザックを背にスットクを手にした22名もの列は、最後尾から見ると軍隊の行軍のようだ。最初は沢沿いの林道を行く。この道は稜線直下の将監小屋まで続いており車の走行も可能という。(一般車は通行不可)



 将監小屋への林道



 20分ほどで七ツ石尾根の入口に着き登山道が始まる。植林体の中に続くこの道も、幅広で緩やかな登りなので実に歩き易い。雑談しながら行くといつの間にか高度を上げており疲れを感じない。奥秩父の山がゆったりした山容という事もあるが、古い峠道は何処も人が歩き易く造られており、先人の英知を感じさせる。



 
七ツ石尾根の登山道



 辿り着いた奥秩父の稜線は高原のようにゆったりして、先月訪れた日高山脈のナイフのようにシャープな稜線とは対照的です。3度鹿除け柵のゲートを通過する。柵外の地域は樹木や笹が枯れ、鹿の食害が顕著です。鹿による森林被害は此処だけでなく全国の山々で深刻な問題となっているようです。



 
ゆったりした奥秩父稜線



 奥秩父主脈縦走路と出合い右に曲り10分程で将監峠に着く。将監小屋への道が右に降下している。体調不良だったOさんが小屋へ向け、一人降って行った。
 更に100m程進んだ地点で縦走路を離れ笹藪の尾根に入る。尾根沿いに僅かな踏み跡と目印が点在するので、迷う事はない。1883mピークまでは15分ほどの中々厳しい急登だった。ピークの上から前方に竜喰山が姿を現した。一旦降って手前の小さなピークを越えて竜喰山(2012m)に到着した。




 
1883mピークへの急登




 
1883mピークから前山の奥に竜喰山



 山頂は狭く樹林に囲まれ展望は殆んどない。会の旗や模造紙で作成したお手製の看板を前に記念写真を撮り、その後は思い思いの場所ランチタイムとなった。私はお湯を沸かしカップめんとコーヒーでお腹を満たす。



 
山頂で記念写真



 食事を終えると来た道を下山する。山頂直下で三十人余の団体さんが登って来た。狭い尾根ですれ違うのが一苦労である。聞けば春日部市の新ハイキングクラブだという。静かな山が一気に騒々しくなった。急な降りを転ばぬよう慎重に降り将監峠まで戻ると、左折してスキーコースのように広い道を降って青い外装の将監小屋に着いた。



 将監峠直下の将監小屋



 
小屋の横には2台の車が停まっており内1台は埼玉県警山岳救助隊のものだった。和名倉山へ向った登山者が行方不明らしい。この山域はゆったりした地形に多くの作業道や獣道が交錯し、樹林帯で視界も効かぬ事から道迷いが起き易いのかも知れない。登山者(特に単独)にはGPSやコンパスを駆使した地図判読は必要不可欠のものだ。安易な登山が遭難の原因と言われても仕方ない。最近は携帯の普及で、単なる疲労で歩けなくなった者が救助要請するという馬鹿げた話も聞かされた。こんな輩は登山をしないで欲しいものだ。
 小屋からは林道伝いに降って行く。重力に身を任せ足元をを気にせず歩けるので雑談しながらの降りは早く、いつの間にか登山口に戻ったという感じだ。全員バスに乗り込むと丹波山村の「のめこい温泉」に立ち寄り、山の汗を流してビールの美味さに酔う。山歩きの充実感が身体中に広がっていく。大して体力を必要とせずチョッピリ緊張感を味わえた今日の竜喰山登山は、原則「来る者は拒まず誰でもウェルカム」というポリシーの我が山の会には一番マッチした山行のように思えた。

コメント
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