Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

再び常総市の災害ボランティアへ(1)

2015年09月30日 | ボランティア

9月29日(火)

 先週末の雨の後、すっかり爽やかな空気に入れ替り、秋の風情になった様子です。そんな中再び、常総市の災害ボランティアに赴いた。前回は我が街の社会福祉協議会が実施したボランティアバスに乗っかったのだが、今回は個人参加で行ってみた。

 6時前、車で我家を出発し、約2時間掛けて8時前に指定された駐車場「水海道物流センター」に着いた。ここから送迎バスに乗り、鬼怒川の対岸にある常総市災害ボランティアセンターに向かう。

 一応9時からの受付開始だが、既に多くの人が列をなしている。ボランティアセンターでは次のような手順を踏む。

(1)所定の用紙に記入して、受付へ提出する。

(この時、日付の入った名札に記入し、適宜な位置に貼り付ける。)

(2)車で来た人は、帰りの高速道路無料申請書(各高速道路毎分けて作成する。)

(私の場合は、常磐道~外環道~関越道と通過するので3枚作成した。)

(3)初めて参加の人は、簡単なオリエンテーションを受ける。又ボランティア保険未加入者は、無料で保険加入の手続きをする。

(4)以上の手続きを終えた人は、屋外にある青いテントの椅子に先着順に座る。

(5)先着順に逐次屋内の待機室に移動する。

(6)地区センター(サテライト)より支援要請のあった人数が、原則先着順で屋外にある送迎バス出発場所へ移動する。

(7)バスで要請のあった地区センターへ移動する。センター到着後、個々の支援要請先ごとに作業グループを割振られ、グループの一名がリーダーに指名される。

(8)各作業グループは支援要請された被災者宅へ徒歩で移動し、被災者の方から具体的な作業内容を伺い、ボランティア作業を開始する。

  とマア、以上のような手間の掛かる手順を踏んでボランティア作業をやるわけです。私の場合、ご高齢ご夫婦の被災者宅へ伺ったのだが、作業を開始したのは駐車場に到着してから2時間後の10時過ぎになってしまった。

  手続きをもっと効率的にすれば無駄な時間が減らせると思うが、不の事態を考慮すればやむを得ないのかも知れない。裏を返せばボランティアの受入れ体制が充分整っているとも言える。

  センターの受付が混雑していたのでボランティアの数は充分足りていると思ったが、後で常総市の「facebook」を見るとシルバーウイーク以降、参加者数が激減してしまい、ニーズの半数程にしかならないそうだ。

  世の中には、「未経験だがボランティアに興味がある。」という人が少なからずいるのではと推察します。常総市災害ボランティアセンターは、関東エリアで交通アクセスも良い所だし、そんな人は一度軽い気持ちで参加してみてはいかがでしょう。

  ボラティアの受入れ手順ばかりを長々と書いてしまったので、実際の作業について書き損ねてしまった。それについては次回のブログネタとします。

 

  心身障害者センター内にある常総市災害ボランティアセンター

 屋外の参加者待機場所

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北ア、南岳~北穂高岳登山(2)

2015年09月28日 | 山歩き

 南岳小屋から横尾山荘まで

9月24日(木)    天気=曇り後雨

06:23南岳小屋→ 08:10長谷川ピーク→ 09:50~10:12北穂高小屋→ 10:14~18北穂高岳→ 10:24奥穂高分岐→ 12:41~13:20涸沢ヒュッテ→ 14:46~50本谷橋→ 15:46横尾山荘(宿泊)

 

 朝日は拝めたものの厚い雲が今朝の空を覆っている。予報では日中曇りで夕方以降雨となっているが、天気の悪化が早まっている。北穂に着くまでどうか降らないでくれよと願わずにいられない。小屋の朝食を慌ただしく済まし6時23分に出発する。

 南岳小屋の朝(雲の隙間から富士山が見える。)

 まずは大キレットの最低鞍部目指して急な坂をドンドン降って行く。降るにつれ前方の北穂がだんだん高くなる。あれを登るのかと思えば気が重い。最後に長~い鉄ハシゴを慎重に降り、その後は痩せ尾根を小さなアップダウンを繰返し進んで行く。

 大キレット最低暗部へ降る

 南岳の降り最後の長ハシゴ

 やがて長谷川ピーク(2841m)がだんだん近づいてくる。遠目には小さなピークだが、実際に登ればけっこうきつい。フト後ろを振り返ったら、大森ガイドとザイルを結んだご婦人のペアが背後に近づいている。流石プロのガイドは脚が早い。連れのご婦人も中々の健脚だ。長谷川ピークの手前で休んでいたら簡単に追い抜かれた。

 長谷川ピーク(右)と奥に北穂高岳(左)

 大キレットから笠ケ岳方面

 大キレットの核心部は長谷川ピークから飛騨泣き、北穂の登りまで続く区間、ナイフの刃先のような尾根道を進んで行く。転落したら一巻の終わりだから気を抜けないが、手掛かり足がかりは必ずあるので、コースを外さず慎重に歩けば問題ない。恐いのは雨が降った時で濡れた岩場は滑るから、大キレットの通過は諦めた方が無難だろう。飛騨泣きを越えた所で休憩している大森ガイドペアに追いつき我々が先行した。

 長谷川ピークの降り

 長谷川ピーク(奥)と飛騨泣き(手前)

 北穂の登りも最初は岩壁を登るような急傾斜、妻の重い尻を幾度か押し上げる。登るにつれだんだん傾斜が弱まり東側から巻くようにして山頂を目指す。もう山頂直下の北穂高小屋が見えてるのに中々近づかないのがもどかしい。

 北穂高の登り

 見上げる北穂高岳

 黙々とジグザグ登りを繰返し、AM10時過ぎ待望の北穂高小屋に到着した。南岳小屋を3時間50分掛かった事になる。コースタイムより若干遅いが、まあ60歳半ばの老いぼれ夫婦にしては頑張ったほうだろう。もし昨日の午後、疲れた脚で大キレットを通過していたら、明るいうちには着けなかったかも知れぬ。南岳小屋に留まったのは正解だった。

 小屋の売店でホットコーヒーを注文し、しばしの休憩をとる。程なくして大森ガイドのペアも到着した。彼等は今宵、涸沢で泊るとの事、できれば今日中に上高地へ戻りたい我々は、「縁があったら又お会いしましょう。」とお別れの挨拶をして先に出発する。

 北穂高岳山頂

 山頂から遠く富士山方面

 小屋から一投足で北穂高岳(3106m)の山頂に着く。記念の写真を撮っていたら、雨が本降りになってきた。奥穂へ向かうコースへ降り、分岐を左折して涸沢へと降って行く。楽勝かと思っていたこの下山道だが、岩場が雨に濡れて滑りそうなのでけっこうハードな降りになった。

 雨に濡れ滑りそうな下山道

 妻が(違った紅葉が)あまりにも美しかったのでパチリ

 妻の脚は疲労の限界に達したのか歩みが遅い。だんだん近づく涸沢の小屋やテント場を励みに黙々と降って行く。ザンザ降りの雨の中、コースタイムより大幅に遅れて涸沢ヒュッテのテラスに着いた。

 眼下に涸沢の小屋とテント場

 涸沢から見上げる涸沢岳

 もうこの時間では上高地で最終のバスに乗るのは不可能だ。できれば横尾山荘まで行ってお風呂に入りたいと思う。妻に「横尾まで歩けるか?」と聞けばウンと答える。涸沢ヒュッテ名物のオデンを食べ、身体を暖めてから出発する。

 今日明日と天気が悪いにも係らず涸沢の下山道は次から次と登る人の列が絶えず、紅葉の涸沢人気を実感する。妻の脚は増々重くなり、顔をしかめつつ歩いている。こりゃ涸沢に泊った方が良かったかと少し悔やまれる。

 本谷橋

 それでも中間地点の本谷橋を越え傾斜が緩まった辺りから、少し回復した様子で、辛そうにしながらも黙々と追いてくる。フト右手の頭上を仰げば、屏風岩の岩壁が黒々と聳え立っていた。

 見上げる屏風岩の岩壁

 PM4時前横尾山荘に到着、ここは寝室は二段ベッドながら設備も立派で山小屋と言うより旅館の佇まい、濡れた物を乾燥室に干しさっそくお風呂に入る。びっしょり濡れた身体が温まり、地獄から天国に逃れたような心境だ。

 登山客の他、旅行会社のツアー客などで宿はほぼ満員の盛況、八割方が中高年で天気が悪いにも関わらず皆さん元気に華やいでいる。夕食時、隣席のグループは明日涸沢まで行くと言う。「紅葉が見事でしたよ。」と話したら明日の天気を気にしながらも喜んでいた。明日は梓川沿いの遊歩道を上高地まで歩くだけだから、何の憂いも無くグッスリと熟睡することができた。

 

 

横尾山荘から上高地まで

9月25日(金)     天気=

05:38横尾山荘→ 06:27~33徳沢→ 07:12~18明神→ 08:00上高地

 

 今朝になっても雨は止まない。雨衣をしっかり着込んで、まだ夜も明けきれぬ5時半過ぎに出発する。上高地へ向かう梓川沿いの遊歩道に人影は殆ど見ず、雨衣を叩く雨粒の音を聞きながら黙々と歩いて行く。

 徳沢辺りからポツポツと登って来る人とすれ違う。右手の明神岳を振り仰げば、岩壁の合間から白い流水が滝のように噴き出している。明神を過ぎた辺りの道端では、猿の群れが我々の存在など黙殺して一心に食事の最中であった。

 朝食中の猿の群れ

 明神岳の岩峰

 人影も疎らな河童橋を過ぎ、AM8時ジャスト上高地に着いた。08:25発の沢渡行きバスには他の乗客をおらず我々夫婦の貸切だった。沢渡から車に乗り、塩尻ICから中央道を経由してお昼頃には我が家に戻り着いた。

 今回は優雅に山を楽しもうと思ったが終わってみればけっこうハードな山行になった。我々の年齢を考えれば再び大キレットを訪れる事はおそらくあるまい。でも妻にとって大キレットを踏破した事は、良い思い出になったのではないだろうか。

 

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北ア、南岳~北穂高岳登山(1)

2015年09月26日 | 山歩き

上高地から槍沢ロッジまで

9月22日(火)    天気=晴れ

09:27上高地→ 09:33~50上高地ビジターセンター→ 10:27~51明神→ 11:33~12:10徳沢→ 12:58~13:22横尾→ 14:38槍沢ロッジ(宿泊)

 

 朝5時前我家を車で出発して、9時過ぎには上高地に到着した。私が若い頃は前日の夜、新宿駅からギュウギュウ詰めの急行アルプスに乗り翌朝やっとこさ着いたのに、今は便利な時代になったものだ。

 歩き始めてすぐに河童橋で恒例の記念写真、見慣れていてもここから眺める穂高連峰は絶景だ。私はすぐ歩きたかったのだが、妻が近くに在るビジターセンターを見物したいと言う。出発早々夫婦喧嘩も嫌なので渋々ながら従う。

 河童橋で記念の写真

 河童橋から梓川と穂高連峰

 横尾へ向かう遊歩道は穂高の眺めと梓川のせせらぎがマッチして、歩いていても心が弾む。道沿いはシルバーウィーク中とあって人の列が絶えない。出発して約2時間半で横尾に着いた。ここから眺める前穂高岳は、スイスアルプスを見るようで私のお勧めビューポイントだ。

 梓川と中央奥に大天井岳

 横尾から前穂高岳

 横尾から涸沢へ向かう道と別れ、槍沢本流を遡って行く。この先は本格的な登山道なので観光客の姿は無いが、連休後半とあって下山の人が次々と降ってくる。登り優先が登山のマナーだからすれ違う度道を譲ってくれるのだが、その都度「すみませ~ん。」と言いながら速足で通過せねばならずペースが乱れて逆に疲れてしまった。

 槍沢の清流

 一ノ俣谷の木橋

 川沿いの木々は色づき始めており、秋の気配が漂う。14時半過ぎ、そんな木立の中に建つ槍沢ロッジに到着した。ここは山中の山小屋にあっては珍しく入浴ができる。石鹸・シャンプーは使えぬけれどお風呂に身を浸すだけでも身体が癒される。居心地の良さに、ここから日帰りで槍ヶ岳を往復する人も多いようだ。小屋は程々の賑わいで、風呂上りのビールと美味しい食事に満足してグッスリ熟睡できた。

 槍沢ロッジ

 

 

槍沢ロッジから南岳小屋まで

9月23日(水)    天気=晴れ

05:41槍沢ロッジ→ 06:10~21槍沢キャンプ地→ 07:48~08:02天狗原分岐→ 08:40~09:00天狗池→ 10:55~11:05横尾尾根分岐→ 11:24~26南岳→ 11:33南岳小屋(宿泊)

 

 気持ちの良い快晴の朝を迎えた。昨日の疲れも取れ、5時40分頃軽い足取りで出発する。歩き始めて30分程で槍沢のキャンプ地に着く。以前よりトイレ等も整備され、快適なテント場です。

 槍沢キャンプ地

 キャンプ地から槍沢の左岸(右側)を登って行く。前方には槍へ続く東鎌尾根の稜線が見える。尾根直下の大曲りからゆるやかに左折して槍へと直上して行く。中々の急登だが、ジグザグに刻まれた道は意外と歩き良い。残雪期ならば沢の真ん中を一直線に登り、下りは尻セードで一気に滑り降りるので実に痛快な所だ。

 キャンプ地上部の槍沢(奥に大曲りと東鎌尾根)

 大曲りから槍沢上部

 キャンプ地から約1時間半で天狗原分岐に着く。殆どの人がこのまま直上して槍ヶ岳へ向かうが、我々は左折して天狗原経由で南岳へ向かう道に入る。このコースは私にとって未踏なので、今回の登山はこの道を歩くのが目的の一つだった。

 天狗原分岐

 天狗池に向かう登山道

 分岐から約40分で残雪が残る天狗池(2524m)に着く。ここは槍ヶ岳展望地として有名なビューポイントで、多くの人が撮影に訪れている。我々も眺望を満喫した後、横尾尾根の稜線に向け登って行く。池の上部は天狗原と呼ばれる氷河地形跡地で、眺めは良いが岩がゴロゴロと堆積し歩き難い道である。疲れ始めた脚を宥めつつ池から約1時間で横尾尾根の稜線に達した。前方に展望が拡がり見慣れぬアングルで見る穂高連峰の雄姿が圧巻だ。思わずしばし見惚れてしまう。

 天狗池から槍ヶ岳

 天狗原の登山道

 横尾尾根稜線から穂高岳方面

 ここからコースは横尾尾根経由で南岳へ向けて一気に急登する。岩がゴロゴロして最後はロープとハシゴ場が連続する実に体力を消耗する道で、稜線を歩く登山者の姿が見えてるのに中々距離が縮まらない。天狗池から2時間掛かって、ようやく槍から穂高へ続く稜線に達した。もう槍の穂先も同等の高さに見える。

 南岳へ突き上げる横尾尾根

 横尾尾根分岐から見下ろす横尾尾根

 横尾尾根分岐から槍ヶ岳

 ここまで来れば南岳(3033m)を越えて南岳小屋までは僅かな距離、まだ午前中なのでコースタイムから計算すると北穂まで行けぬ事もない。しかし南岳山頂から大キレットの険しさを見て、今日は南岳小屋泊りが無難と考え(翌日この判断が正しかったと痛感する。)、山頂直下の小屋へ向かう。

 南岳山頂

 小屋に入り、受付のオニィさんに宿泊を申し込むと「ウチは原則予約制なので、事前に予約の電話を入れて欲しかったんですけどね。」と一言嫌みを言われた。その事は承知していたのだけど、山小屋だからと甘く考えていた。「ハイハイ済みません。」と答えたが、こんな事なら南岳の山頂から電話すればよかった。

 南岳小屋(奥が南岳)

 今年4月に白川郷の宿で誘ってくれたオネェさんの姿も見掛けたが、従業員は皆、出入りする登山者達への飲食応対でテンヤワンヤの忙しさ、声を掛けそびれていたけれど合間をみて「4月の白川郷ではお世話になりました。」と話しかけたら、「わあ~来てくれたんですか。」と喜んでくれた。

 小屋内の喧騒を逃れて入口脇のベンチでビールを飲んでいたら、前の席に中高年の男女が座った。夫婦にしては互いの雰囲気が不自然だなと思ったら、男性は大森義昭さんという山岳ガイドで、大キレットを歩きたいという女性の依頼でマンツーマンのガイドをしていると言う。

 ほろ酔い加減で大森さんといろいろお話させてもらった。私が「今三百名山踏破中で、それを終えたら次は何をすればよいか未定だ」と話すと、「私はクライミングスクールを主宰してるけれどやってみませんか。前穂北尾根や剣の八ツ峰等のバリエーションルート挑戦も面白いですよ。」と誘ってくれた。言われて成る程それも有りかなと一瞬思った。

 この大森さん後日検索したらけっこう有名なガイドさんで、映画「岳」の山岳コーディネーターもやっており主演の小栗旬や長澤まさみも指導したそうだ。彼の誘いに「三百名山を終え、その気になったら連絡させてもらうかも知れません。」と返事をした。

 食事前の夕刻、小屋横の展望地から大キレットを挟んで悠然と聳え立つ穂高連峰を陶然と眺め、「やっぱり槍穂高は最高だなあ。」と此処に来られた喜びを実感する。

 南岳小屋から大キレットを挟んで穂高連峰

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南岳小屋までやって来た。

2015年09月23日 | 山歩き
9月23日(水) 晴れ
昨日は槍沢ロッジに泊まり、今日お昼頃に南岳小屋までやって来た。天気が良くて素晴らしい眺め、北アルプスは最高です。
くたびれたので、今日はここに泊まり明日大キレットを越えて上高地に戻る予定。詳細は後日ブログにて。
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シルバーウィーク、明日から山へ行ってきます。

2015年09月21日 | 日記

 9月21日(月)

 19日から始まる9月の連休を「シルバーウィーク」と呼ぶなんて全く知らなかった。敬老の日があるから、てっきり「年寄週間」という意味何だと思っていた。

 つい先日反対派が言うところの「戦争法案」が可決したというのに平和ボケした国民は我関せずと、この連休高速道路を渋滞させ有名観光地に押寄せている。天気もいいし、平和ボケと言うより認知症ボケの私も何処遊びに行きたくなった。

 という事で明日から北ア、穂高岳辺りを妻と二人で登ってきます。実は今年4月に世界遺産白川郷の合掌造りの宿に泊った時、そこで働いていたオネェーさんから「私、夏は北アルプスの南岳小屋で働いているんです。良かったら遊びに来てください。」と声を掛けられていた。

 そのオネェーサンお愛想で言ったのだろうけど、これも何かの縁と思い彼女の働く南岳小屋に行ってみる事にした。オネェーサン私の顔を覚えていてくれるかな。

 南岳小屋は北に槍、南に穂高を望む絶好の展望地、その雄大な景観を眺めながらビールを飲む自分を想像すると今からワクワクする。今回は年寄らしく全て小屋泊り、優雅でリッチな山旅を楽しんできます。

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常総市の災害ボランティア

2015年09月20日 | ボランティア

 9月19日(土)             天気=晴れ時々曇り

 早朝6時、集合場所の市役所駐車場へ到着すると既に大勢の人が集まっていた。今日のボランティアは、市民21名、職員5名の総勢26名が参加するとの事、副市長や職員の見送りを受けてバスは出発した。

 外環道や常磐道はさほどの渋滞も無かったが、谷和原インターを降り被災地近くになると道路規制の為か渋滞がひどくなった。それでもAM8時半過ぎには、支援地域の集合場所に到着した。

 今日我々が支援するのは関東鉄道、北水海道駅付近の住宅街、既に水は引いており壊れた建物があるわけじゃないから、一見するとのどかな郊外に見える。しかし家々には浸水の痕跡がクッキリ残り、高い所では2m近い浸水だった事が伺われる。

 今日常総市には2千名近いボランティアが集結したようだが、この地区に150名程動員されたそうだ。沖縄訛の若いお兄ちゃんが地域のボランティアリーダーで、陽気に且つテキパキと作業の指示をする。

 被災者宅の水に浸かった使用不能品の搬出、ゴミ収集車への積込が主な作業になった。山のように積まれたゴミは「こんなにあるのか。」と一瞬途方にくれるが、流石に大勢でやれば作業は早い。アリのようにたかって瞬く間にゴミの山が小さくなっていった。

 あるお宅では庭に陶器の飾り物がありまだ新しい。奥さんは一部欠けているからこれを捨てて欲しいと言う。でも娘さんは「残そうよ。」と涙を溜めて異を唱える。間にいる私はただオロオロするだけだ。

 あるブラジル人のご家族が助けを求めてきた。家の冷蔵庫を外へ搬出して欲しいと言う。狭い室内に大きな冷蔵庫が2台あり、一人、二人ではどうにもならない。四人がかりで何とか搬出できた。遠い異国でこんな災難に遭い、お気の毒としか言いようがない。

 最初は「ヤッタルゼー」と燃えていても、ヘドロの臭いが漂う中、ロクなトイレも無い過酷な環境での作業は午後になるとグッタリ疲れを増す。しかしボランティアは此処を去ればヌクヌクとした我が家に戻る事ができるが、復旧するまでこの環境に身を置かねばならない被災者の方々を前にしてグチは言えない。

 作業の終わり帰り際に、その被災者の方々からから「ありがとうございます。」とお礼の言葉を頂く。私なんぞ他人様から感謝されるなんて事殆ど無いから「こんな俺でもチョットはお役に立てるんだ。」と嬉しくなるし生きる勇気も湧いてくる。そういう意味じゃこっちこそボランティアの機会を与えてくれてありがとうございますとお礼を言いたい心境だ。

 作業終了時(けっこうドロだらけ)

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明日、災害ボランティアで常総市へ

2015年09月18日 | 日記

 9月18日(金)

 テレビ画面に映る永田町界隈は「安保関連法案」で戦争前夜のような大騒ぎ、そんな喧騒を見てると何だか白々しく思えてきた。強行する与党も問題有りだが、対する野党も実力行使で反対じゃなくて、次回の衆議院選挙で自民・公明政権を打倒して、安保法案を廃案なり改正なりするのが議会制民主国家のあるべき姿と思うのだが、こんな考え甘いのかな。

 それよか今「茨城の災害ボラボランティア」をどうするかが、凡庸なる市民である私の緊急の課題、取りあえず長靴、ゴム手等を購入し準備を整えた。ネットで常総市のHPを閲覧すると、17日~18日は、雨の為にボランティア活動は中止になった様子。

 我が街の市役所が主宰して、明日19日に常総市へボランティアバスを派遣する事となったので、私も便乗する事にした。(先日のブログで我が街の役所は初動が遅い。何て悪口書いてゴメンちゃい。)

 さあこれで遺跡発掘現場で培った土方仕事の技術が発揮できるゾ。脳ミソはイマイチだが、肩から下は誰にも負けぬぞとオジサンは今、ジワジワとアドレナリンが噴出している。

 I さんへ

 ボランティアグッズの購入や参加費等で、頂いた義捐金の4割方を遣わしてもらいました。残ったお金は次回のボランティアで有効活用させてもらいます。

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新宿紀伊国屋サザンシアターで「國語元年」という芝居見物

2015年09月16日 | 映画・コンサート

 9月16日(水)

 昨日は久々に都内へ出掛け、新宿の紀伊国屋サザンシアターで公演された「國語元年」というお芝居を観てきた。これは妻が以前から観たいと予約していたものだ。

 この芝居、劇作家「井上ひさし」の作品で劇団こまつ座が主催している。主演の「八嶋智人」さんはテレビでもお馴染みだけど、他の出演者は聞き慣れぬ役者さんばかりだった。

 時代は文明開化の音がする明治の初め頃、八嶋智人演ずる「南郷清之輔」は文部省の官僚で、主である彼の屋敷で物語は進んでいく。その頃の日本は幕末から明治の世に移行したばかりで、全国各地の方言が入り混じり意志の疎通が中々うまくいかなかった。その状況を改善すべく、南郷清之輔は長官より「全国統一の話し言葉を制定せよ。」と命じられる。そこから家族や奉公人達を巻き込んで、彼の奮闘が始まる。

 とまあこういうお話がドタバタ&コミカルに展開する。上演中客席に笑いが絶えなかったが、正直言うと私はそれ程面白いとは思わず、「皆笑ってるから笑わなきゃ。皆拍手してるから、ここは拍手するんだね。」という感じ。前席の化粧塗ったくって着飾ったオバちゃん連中なんぞエライ盛上りようで、逆に白けてしまった。

 それより清之輔の妻役「朝海ひかる」さんがあまりにも顔が小さくスタイルが良いのにビックリ、思わず見惚れてしまった。後で調べたら彼女は過って宝塚娘役のトップスター、どおりで綺麗なはずと納得した。

 役者さんは皆さん芸達者でお芝居はソコソコに面白かったけれど、高額な入場料を考えたら、「もういいや。」という気持ち、本音を言うと芝居の面白さがよく判らないのだ。そりゃ「猫に小判」だよと言われるかも知れないが、私は「綾小路きみまろ」公演の方が絶対面白いと思っている。

 

追信・・・・見知らぬ方よりご指摘があり、朝海ひかるさんは娘役ではなく男役のトップスターであったそうです。 宝塚についてはトント無知なもので、すみませんでした。お詫びかたがた訂正させてもらいます。

 

 

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岳友 I さんからボランティアの義捐金が届く。

2015年09月14日 | 日記

 9月13日(火)

 岳友 I さんのブログをいつもの様に何気なく見ていたら、「F君(私の事)が大雨の被災地へボランティアに行くようなので、彼へ義捐金を送る事にした。」何て書かれていてビックリした。

 ありがたい話だが行くとも行かぬとも決め兼ねてる段階で、そのお金を貰ったら行かざるを得なくなる。慌てて「プレッシャーになるから義捐金は固くご辞退申し上げます。」とメールを送った。すると I さんからすぐにメールの返信が来て「もう送っちゃったよ。」と書かれており、こりゃもう「やっぱ止めた。」とは言えなくなった。

 そして今日、市役所の6階にある福祉協議会事務所を訪ね「ボランティア保険」の加入手続きをした後、被災地支援についての情報を尋ねてみた。

 ボランティア活動で過去何度かご一緒した事もある顔見知りの男性職員が「今ボランティアの準備を進めており、現地とも調整中でまとまり次第ボランティア活動を実施する予定です。その時はご協力お願いします。」と語ってくれた。市が主催するなら安心だし、近々実行されるならこれに乗っかろうと思う。

 それから I さん、義捐金が今夕届きました。せっかくのご厚意ですからありがたく使わしてもらいます。 それなりに頑張りますので、長~い目で見てくださいね。

 加入したボランティア保険のカード

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大雨被害から4日経ち、ボランティア活動も本格的に動き始めたようだ。

2015年09月13日 | 日記

 9月13日(日)

 大雨による水害から4日経ち、最も被害を受けた常総市でもボランティアの活動が本格的に始動しはじめたようだ、テレビには各地からはせ参じた大勢のボランティアの人たちが映し出されていた。その数は現地の要望を遥かに上回り、今日の募集受付は全て終了しましたとの事だった。

 私もヤル気は充分にあるけれど明日~明後日と野暮用が続き、行くとすればその後になる。しかし大した技術や能力を持ち合せぬ者が闇雲に押しかけても、現地の混乱を招くだけではと懸念も浮かぶ。その前に現地へは車で行けるのか、又宿泊にはテントや寝袋を持参した方がよいのか皆目見当がつかぬ。

 ボランティアをやるぞと口では言っても、実行に移すまでのハードルはけっこう高い。明日我が街の市役所に行ってボランティア保険加入がてら情報収集をしてみるつもり、でも我が街のお役所は初動が悪いからなあ。3・11大震災の時だってボランティアバスツアーは3回くらいしか計画しなかったもの。こんな緊急事態の時こそ迅速に対応してくれれば善良な市民としては嬉しいけれど、まあ無い物ねだりかな。

なお、茨城県が発したボランティア募集は、次のような内容だった。

◎ボランティアセンター設置場所

常総市石下総合体育館

所在地:常総市鴻野山字芝原1670番地石下総合運動公園内

◎活動内容

(1)現地(常総市石下総合体育館)における茨城県ボランティアセンターの運営

(2)避難所における被災者支援

(3)支援物資の仕分け・分配

(4)被災状況の把握・被災者のニーズ把握

(5)ボランティア受入状況等の情報発信

(6)資器材やボランティア等の調整

(7)ボランティア活動の環境整備等

(1)活動日時:平成27年9月13日(日)9時~17時

(2)対象者:茨城県内にお住まいの方

(3)募集人数:約400名

 ①支援物資対応 200名

 ②家の片付け・道路環境整備 200名

 ③避難所対応 若干名

(4)受付日時・場所

 ①日時  平成27年9月13日(日) 9時~17時

 ②受付場所

  ○支援物資対応

   水海道総合体育館(所在地:常総市坂手町3552番地)  

  ○家の片付け・道路環境整備,避難所対応

   茨城県災害ボランティアセンター(所在地:常総市鴻野山字芝原1670番地)

(5)ボランティア参加にあたっては,次のものを参考に必要な物を優先的にご用意ください。

 ①身を守るために必要なもの

  防塵マスク,ヘルメット(帽子),軍手,ゴム手袋,カッパ,長靴,食事,飲料水など

 ②家の片付け・道路環境整備に必要なもの

  ほうき,ちりとり,バケツ,雑巾,ごみ袋,デッキブラシ,たわし,スコップ,一輪車など

 ※ボランティアに参加する方は、受付場所でボランティア保険に加入していただく必要があります。

 ※ボランティア参加希望者が募集人数に達した場合には、募集の受付を締め切らせていただく場合があります。

 (6)現地連絡先 9時~17時

  080-5064-9543,080-5064-9327 

 現在,多くのボランティアの方々からの被災者支援へのご協力のお声をいただいて

おり,今後,現地の状況等をみながら,県の発表を随時更新してまいります。

◎問合せ先

保健福祉部福祉指導課地域福祉

茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-3157

FAX番号:029-301-6200

 

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茨城、栃木を襲った未曾有の大水害

2015年09月11日 | 日記

 9月11日(金)

 各地に甚大な被害をもたらした雨雲も去り、今日は久々に青空が広がった。我が家のベランダからもクッキリと筑波山の山容を望む事ができた。あの一帯で多くの地域が浸水し、大変な事態に至っているとは信じ難い思いがする。こんな時にブログで「北海道アチコチの風景」等とノー天気に綴っていた自分が気恥ずかしい。

 いつもながらテレビに映し出される警察、消防、自衛隊等の勇敢な救助活動には心打たれ頭の下がる思いがする。又被災された多くの方々も苦境の中で秩序を保ちジッと苦難に耐えておられて、その姿に同情と深い感銘を禁じ得ない。

 災害の都度感じるのだが、非常事態に至っても決してパニックに走らず沈着冷静に行動するのは日本人特有のアイデンティティーなのだろうか、同じ日本人として、それは誇らしささへ覚えるものだ。

 被災地も水が引けば、多くの救援サポートが必要となるだろう。パソコンで「常総市、ボランティア」を検索したら、市の方では現在受入れ態勢の準備段階にあるという。

 今、分裂抗争でゆれるヤクザの皆さん、図書館で平日の昼間からイビキかいてる団塊のオジサン、そしてひきこもりの青年達よ。ボランティアへ行きましょう。被災した方々があなたの救いの手を待っている。こんな老骨がシャシャリでてもお邪魔虫かも知れないが、取りあえず私もボランティア保険入って(保険に入ってないとボランティア活動させてもらえない事がある。)、長靴、ゴム手を買って準備だけはしておこう。

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北海道アチコチの風景

2015年09月10日 | 旅行

8月5日(水)~26日(水)

 先月の北海道ツアーでは山登り以外にもアチコチを訪れ写真を撮った。これをブログに使わぬのは勿体ないので、ちょっとご紹介します。

 新潟からのフェリー(函館沖、うっすら恵山が見えた。)

 長らく全線不通となっているJR日高本線の終点、様似駅

 新冠町、新冠温泉レ・コードの湯

(展望風呂&食事が美味くてとても居心地良かった。

 日高、荻伏付近の牧場(とても絵になる風景だった。)

 道の駅みついし

(悪天で山に登れず、4日間もお世話になった。温泉も併設されとても快適な所)

 廃線となったJR広尾線の幸福駅

 千歳市水族館横を流れる千歳川の清流(川面にあるのは鮭の捕獲施設)

 襟裳岬の末端

 幕別町、道の駅忠類にあるナウマン象館

 大雨の納沙布岬灯台

 水蒸気が立ち昇る屈斜路湖そばの硫黄山

 知床ウトロのオシンコシンの滝

 知床五湖

 同上(熊避けの電気柵が張られている。)

 野付半島末端付近のトド原

野付半島からクナシリ島

 釧路湿原(霧で殆ど見えず)

小樽港に停泊する英国の豪華客船ダイヤモンドプリンセス号

 余市町のニッカウィスキー工場

(NHKテレビ小説、マッサン効果で大勢の人が見物に来ていた。)

 ニッカウィスキーの試飲コーナー

(タダで幾らでも飲めるが私はウィスキーが好きでないから残念)

 小樽水族館付近から眺める石狩湾(遠くに暑寒別岳の山々が見えた。)

 出航直前の小樽港

 新潟港へ向かうフェリーから眺める積丹岬

 三週間ぶりに新潟港へ戻ってきた。

 

 

 

 

 

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新潟県糸魚川市、明星山登山

2015年09月07日 | 山歩き

9月5日(土)     天気=曇り

07:40ヒスイ峡登山口発→ 09:30サカサ沢出合→ 10:38~49岡集落分岐→ 12:10~35明星山→ 13:39~45岡集落分岐→ 14:45サカサ沢出合→ 15:51ヒスイ峡登山口着

 

 「明星山登らないかい?」と岳友 I さんからメールが届いた。北海道の長旅から戻ったばかりであまり遠出したい気分じゃ無かったが、新潟県西端に聳える明星山は大岩壁の山として有名だ。面白そうなので参加する事にした。

 山の先輩Sさんと我々夫婦の3人で出発、昨日は I さんが住む安曇野の古民家に宿泊した。今日の予報は「晴れ」だけど、明星山が近づくにつれスッキリしない天気に変った。国道から小滝川沿いに遡ると、右手に明星山の大岩壁が見えてきた。聞きしに優る大威容だ。

 ヒスイ峡展望台から見る明星山大岩壁

 ヒスイ峡フィッシングパークを過ぎて、吊り橋の架かる地点が登山口だった。路肩に車を停め、準備を終えるとユラユラ揺れる吊り橋を渡り出発する。川を渡った所に登山口標識があり、そこから樹林帯の登りが始まる。

 登山口の吊り橋

 登山口標識

 樹林帯の登りは気持ちよく歩けたが長くは続かず、やがて右前方に明星山の西壁が見えて来て、その直下に道は続く。岩壁下の道は壁から落下したであろう岩がゴロゴロして甚だ歩き辛く、歩みが遅くなる。

 樹林帯の道

 前方に明星山西壁が見えてきた。

 西壁直下の道

 西壁沿いに登る

 見上げる岩壁

 登山道からヒスイ峡方面を振り返る。

 登山口から2時間程でサカサ沢の間際を通過する。地図で見るとここから岡集落分岐点まで、直線で約400m程の距離だ。しかし実際の道は違った。倒木のある小沢から一旦サカサ沢源流に降り、再び樹林帯を詰めるという迂回路で、サカサ沢の所から岡集落分岐点まで1時間も費やしてしまった。

 サカサ沢出合から岡集落分岐点への道

 倒木の小沢を横切る。

 樹林帯のう回路

 やっと岡集落分岐点に到着

 ここから一旦小沢に降って、その後は山頂へ向け急登が始まる。木の根と複雑な形状の岩が絡む踏み跡は障害コースのようで、スンナリとは進めず中々頂上が近づかない。分岐点から1時間、明星山(1188m)の山頂標識に着いた時はホッとした。

 山頂へ向かう岩と木の根の道

 岩場の道

 山頂からの展望を楽しみにしていたが、生憎と周囲はスッポリと霧に包まれている。それどころかポツポツと雨粒らしきものも降り始めた。「ヤバいここは石灰岩の山だから濡れると岩が滑る。滑ると降りが大変だ。」と休憩もソコソコに下山を開始する。

 明星山山頂

 滑りそうな岩と木の根と泥土が織り交じった道は、降りでも容易じゃない。気を遣いながら慎重に降り、岡集落分岐点まで戻ってようやく一息つけた。そこから先も草木が覆い足元の見えぬ道で実に歩き難い。時々ウワッとかオットとか声を発しながら降って行く。

 滑りそうな泥道の下山道

 危惧した雨も降らず、下界の見える西岸壁の下まで戻った時は、これで無事に下山できると安堵した。登山口に着いたのは午後3時50分で、登り4時間半、下り3時間15分もかかってしまった。

 岩壁下まで戻ってホッと一息

 登山口到着

 登る前は1千mちょっとの低山だからと甘くみていたが、全くの見込み違いで、明星山は小粒ながら手強い山だ。下部樹林帯を除いてはとに角歩き辛い道で、登山口標識に書かれていた「登り3時間、下り2時間」は、相当の健脚者でなくては無理だろう。そして雨天時には登らぬ方が賢明だ。

 でもそんな苦労の分だけ登り甲斐もあってドップリ山を堪能でき、終わってみれば楽しい山行だった。噂に聞く明星山の岩壁も予想以上の大迫力で、これを見れただけでも来た甲斐があったというもの、企画してくれた I さんどうもありがとうございました。

コメント (4)
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日高山地、カムイエクウチカウシ山登山(詳細)

2015年09月04日 | 山歩き

8月22日(土)     天気=雨後曇り

11:55札内ヒュッテ駐車場→ 12:57~13:05七ノ沢出合→ 14:15仲ノ沢出合→ 14:55八ノ沢出合(幕営)

 

 帯広で迎えた朝は雨が降っていた。これじゃ登山は無理と半ば諦め、観光に行く妻を中札内村美術村まで送って行く。しかし登山口の様子だけでも確認しようと札内川沿いの道を遡り、登山口ゲートのある札内ヒュッテへ向かった。

 トンネル入り口がゲートで閉じられた札内ヒュッテの駐車場には10台程の車が停まっている。全てカムエクの登山者じゃなかろうが、かなりの人が入山している様子だ。

 札内ヒュッテ登山口ゲート

 車の中で様子をみてると徐々に雨が止んできた。眼下を流れる札内川もそれ程増水していない。行ける所まで行こうと、この日の為に用意した折畳みの自転車を組立てゲートを潜って出発する。

 舗装された道は約二つ目のトンネル出口までの約1キロだけ、そこから先は砂利道だ。タイヤがパンクせぬよう恐る恐る走るのでスピードが全然出ない。登り坂は自転車を押したから、七ノ沢出合まで約1時間も掛かった。それでも歩くよりは30分以上時間を短縮できただろう。

 七ノ沢(自転車残置)

 自転車を残置し、ここからか札内川の遡行が始まる。七ノ沢の河原でテント干ししていた5~6名のグループに「カムエク登ったんですか?」と訊ねると、「天気が悪くて三股から引き返した。」との事だ。

 七ノ沢の河原(奥へ進む)

 七ノ沢からしばらくは札内川の左側(右岸)を歩いて行く。しばらくすると札内川本流の渡渉地点、膝上くらいで躊躇する程の水流だ。でもここを渡らねば先へ進めぬから歩き易そうな所を選んで渡った。

 最初の本流渡渉地点(下山時)

 この先は川の右側(左岸)沿いを進んで行く。目印が点々とあるのでそれを見失わないよう注意して進む。踏み跡を外さなければ、それ程支障なく歩いて行ける。対岸にある仲ノ沢を過ぎて、しばらくすると再び札内川本流の渡渉地点、こちらの方が水量が少ないので幾分楽だ。

 八ノ沢へ続く踏み跡

 

 ここを渡ると川の左側(右岸)を進んで行く。渡渉地点から八ノ沢まではそんなに遠く無く、やがて焚き木の煙が漂う八ノ沢出合の幕営地に着いた。登山口ゲートを出発してから約3時間の道程だった。テントは5張程張られており、

 八の沢近くの渡渉地点

 焚き木の周りを囲んでいた6名程の人達は大阪の登山グループで、今朝山頂へ向かったが天気が悪く三股で引き返したと言う。「明日天気が良さそうだから一緒に登りましょうよ。」と言ったら「日程に余裕が無いから下山する。」との返事。

 八の沢幕営地

 夕闇迫る5時過ぎ頃、前後を山岳ガイドに挟まれた4~5名の登山者グループが戻って来た。彼(女)等は登頂したそうだ。疲れた顔に満たされた笑みが伺える。その中には明らかに私より高齢もおり、彼に登れる位なら俺だって登れると少々勇気づけられた。しかし幕営地が賑やかでよかった。他に誰も居なかったら、心細くて眠れなかっただろう。

 

 

 

8月23日(日)     天気=曇り時々晴れ 

04:25八ノ沢出合→ 06:06~12三股→ 07:35~50八ノ沢カール→ 08:15~20稜線コル→ 09:00~22カムイエクウチカウシ山→ 09:59稜線コル→ 10:20~25八ノ沢カール→ 11:32~42三股→ 13:10~40八ノ沢出合→ 14:13仲ノ沢出合→ 15:05~10七ノ沢出合→ 16:07札内ヒュッテ

 

 未明の3時半頃起床してパンとコーヒーだけの朝食を済まし、4時半頃に出発する。最初は八ノ沢右側(左岸)の踏み跡を進むがすぐに沢に出る。その後は沢沿いに歩き易い場所を伝って登って行く。流木、流石が多くて気疲れするコースだ。

 三股へ向かう八の沢コース

 しばらくすると単独の男性が私に追いつき、会釈して追越して行った。私とそれ程変わらぬ年齢みたいだが中々の健脚だ。しかし彼の存在が私の気持ちを心強くしてくれた。その彼を追うように登って行く。

 三股近し

 やがて沢の左手に細長い滝が現れ、中央奥に雪渓が見えると八ノ沢の要所である三股まで遠くない。三股には崩壊した雪渓が横たわり左右中央から滝が落下しており、一瞬どこから登ればと思う。しかし明瞭な巻き道が中央の滝右手にあり、目印を伝って左へ巻き気味に登って行く。

 三股

 三股から八ノ沢カールまでがカムエク登山の頑張りどころ、これでもかと急登が続く。下ばかり見てると目印を見失い二度ほど行き詰まってしまったが、その都度目印のある地点まで戻り、新たな目印を見つけて登ったので事なきを得た。

 カールへ向かう巻き道(要所に赤いテープあり)

 ロープ場(それ程危険は無い)

 やがて沢の流れも弱まり、八ノ沢カールの一角に到達した。此処は雲海上の別天地、一気に展望が拡がる。1970年に起きた羆による福岡大生パーティ殺害事件のレリーフがある岩を通過すると、その先が八ノ沢カールの幕営地だ。テントのスペースは2~3張り程、水場もあり眺めの良い場所だが熊の生息地であるここに、幕営しようという気にはならない。

 やっとカールに到着

 カールから十勝幌尻岳方面

 福岡大生遭難のレリーフ

 先行していた男性が此処で休んでいた。そして上を見ると若い男女が降って来た。「山頂近くで幕営した。」と言う。勇気があるなあと感心する。それに重荷を稜線まで背負う体力も羨ましい。此処で渓流シューズから山靴に履き替え、稜線に向けて登って行く。まずカムエクとピラピッド峰のコルまで登り、そこから細く急な尾根をカムエクの山頂目指して登って行く。

 カールの幕営地

 カムエクへ続く尾根道

 山頂は雲の中

 この尾根道の大半をハイ松が覆っており、掻き分けながら進むので中々ペースが上がらない。又右側はカールに落ち込む崖なので転落せぬよう慎重に歩む。先行する男性に引っ張られるようにして、9時ちょうど憧れのカムイエクウチカウシ山(1979m)に到着した。八ノ沢を出発して約4時間半の登りだった。

 山頂直下

 カムイエクウチカウシ山頂

 雲が多くて遠望は効かぬ山頂だが、周囲の眺めを満喫する。私の前に登頂した単独男性は福岡県の人で大学時代は小樽で過ごし、部活動で北海道の山々を踏破したと言う。どおりで健脚のはずだ。私が「三百名山登頂でここに来た。」と言うと感心するので、「こんなの暇と金とヤル気のある人間なら誰でもできますよ。」と言ったら、「イヤ暇な人はこんな事やりませんよ。」又感心されてしまった。

 山頂から十勝幌尻岳方面

 山頂からエサオマントッタベツ岳へ続く尾根

 山頂からシカシナイ山へ続く尾根

 山頂直下からカールとピラミッド峰

 山頂には20分程滞在し下山を開始する。細い尾根を慎重に降って八ノ沢幕営地に戻る。二人で歓談しながら山靴を渓流シューズに履き替え、何気なくフト横を見ると登る時にはなかった黒々とした熊のウンチが無造作にある。「ヒャ~熊の奴ここでウンチして、きっと見えない所から俺達を監視してるに違いない。」とそれから二人して大慌てでザックを背負い、逃げるように八ノ沢を降った。

 コルから仰ぐカムイエクウチカウシ山

 コルからピラミッド峰

 幕営地に残された熊のウンチ

 カールから三股に至る難所も二人で降れば心強い。又熊の恐怖が脚を急がせ、カールから約1時間程で三股の底へ降り立った。この先はもう危険個所はないので、二人はそれぞれのペースで降る。それでも岩屑や流木が埋まった降りの道はけっこう難渋し、三股から八ノ沢出合まで、登りと大して変わらぬ1時間半のタイムだった。

 三股上、八の沢の滝

 同じく八の沢の滝

 八ノ沢の幕営地に戻ったのは13時過ぎ、まだ充分時間があるのでテントを畳んでザックに収納すると、札内川の昨日来たコースを降って行く。コースの状況が判っているので快調に降り八ノ沢から1時間半足らずで自転車を残置した七ノ沢に戻ってきた。二カ所の渡渉地点は昨日と水量が大して変わらず、けっこう手強かった。

 登山口ゲートへ向かう林道をタイヤがパンクせぬよう慎重に走り、16時過ぎに車のある札内ヒュッテ駐車場に戻り着いた。ここに至って登頂の喜びがジワジワと湧いてきた。

 車に乗ると携帯が通ずる「道の駅なかさつない」まで移動して、帯広のホテルに泊っている妻に「登頂成功せり」を連絡する。妻は「アラ、早かったわね。それで今日帯広まで戻るの。」と私の高揚感をよそに極めてクールな反応、まあいいか、これから温泉入って疲れを癒し、夜は道の駅に泊って一人ささやかに祝杯をあげよう。これでペテガリ岳とカムイエクウチカウシ山を登って目標達成、やっと我が家に帰る事ができる。

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「ジェラシック・ワールド」という恐竜映画を観て来た。

2015年09月02日 | 映画・コンサート

 9月2日(水)

 天候不順で何も出来ぬから暇つぶしに映画館へ行き、「ジェラシック・ワールド」というステーヴン・スピルバーグが総指揮製作をした映画を観た。これはシリーズもので現代に蘇えった恐竜達を描いたものだ。鬱陶しい気分の時はこんな日常からぶっ飛んだ映画の方が気分転換になる。ストーリーは次のとおり

 遺伝子操作で蘇えらせた多くの恐竜を見世物に、巨大なテーマパークをある島に造った。毎日何万もの人々が見物に押し寄せ、その島は有名な人気スポットになった。

  しかしその中で、異常に知能が高く凶暴凶悪な恐竜が誕生し、テーマパークの檻を脱走して次々と見境なしに襲い、見物に訪れた人々を恐怖に陥れる。筋書きは怪獣映画によくあるパターンで安直だけど、遺伝子操作の危険性を、スピルバーグはこの映画で問題提議しているような気がしないでもない。

 でもこの映画の見せ場はリアルでスリリングな迫力ある映像に尽きる。恐竜が次々襲うシーンは臨場感たっぷりで、思わず手に汗握る。チョット現実離れし過ぎてる感もあるけれど、大暴れする恐竜達の迫力とスリルを楽しんで、日頃の憂さを忘れるにはちょうどよい映画なのかも知れない。

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