3月27日(日) 天気=晴れ
09:20武蔵横手駅→ 10:33ユガテ→ 10:48~52エビガ坂→ 11:07十二曲り→ 11:30一本杉峠→ 11:39~43カイ立場→ 12:00~13:00鼻曲山→ 13:19368mピーク→ 13:50~14:00桂木観音→ 14:14~27大高取山→ 14:50~15:05越生梅林→ 15:16ニューサンピアおごせ
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以前勤めていた添乗員派遣会社の仲間と今宵、越生町の「ニューサンピアおごせ」で泊まり掛けの親睦会を行う事になっている。ならば山歩きを楽しんでから参加しようと、登山口の西武秩父線、武蔵横手駅に向かった。
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西武秩父線、武蔵横手駅
AM9時過ぎ、この小さな駅から歩き始める。国道299号を渡り高麗川に注ぐ支流沿いの車道を北に向かって遡って行く。ハイカーの姿は見えぬが、マウンテンバイクのオジサン連中やトレイルランナー達が次々と私を追い抜いて行く。週末の山へ来てまでそんなに急ぐ事も無かろうにと何となく違和感を感じる。
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支流沿いに遡る。
30分程で道が左右に分岐する。ここを左折して荒れたダートの林道をしばらく行くと、再び車道に合流した。ここからユガテに向かう登山道が左に分岐している。この先標識はあるものの、地形が複雑で自分の現在地が把握しづらい。こんな時はGPSが頼りだ。イスラム教もキリスト教も日本国憲法もあまり信用できぬけれど、GPSのお導きだけは間違いなく私を正しい道へと導いてくれる。
ユガテとは変わった地名だが、ここに数軒の山上集落がある。風光明媚な所だけど、何故にこんな不便な場所で暮らしているのか一寸不思議でもある。ユガテから登山道を伝って十二曲りを経由し一本杉峠へ向かう。
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山里ユガテの集落
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エビガ坂の分岐
この間は舗装された林道が走っておりそちらを行く方が早くて楽なのだが、それでは山歩きに来た意味が無い。敢てアップダウンの多い登山道を進んで行く。しばらく行くと登山道が左右に分かれる分岐点に着いた。
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十二曲り(左林道、右登山道)
左は顔振峠へ向かう道で、右に曲って越生町へ向かう登山道に入る。分岐からすぐに一本杉峠に着いた。峠の標高が490mで今日のコースでは最高地点になる。山じゃ無くて峠が一番高いと言うのも変だが里山歩きではママこんな事もある。
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一本杉峠
峠から緩やかに降ると黒山温泉への分岐があるカイ立場へ着く。ここから桂木観音までは破線ルートで私も初めての道だ。登り始めてすぐの岩場が「幕岩」で、「これより先岩場危険」と標識に書かれていたが、歩いてみれば何ちゅう事も無く拍子抜けだった。
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幕岩の岩場
幕岩から僅かな登りで、12時ちょうどに鼻曲山(447m)に到着した。狭い山頂で展望も無かったが、コンロに火をつけてランチタイムとする。今日の昼食はラーメン、オニギリ、缶ビールと若干のツマミ、具の無いインスタントラーメンなど家にでは喰いたくも無いが、山の上だと身体が温まり実に美味い。ノンビリお湯を沸かして寛ぐこんな楽しみをマウンテンバイクのオジサンやトレイルランナー達は判んネーだろうなと一人悦にいる。
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鼻曲山山頂
1時間の休憩を終え山頂を後にする。しばらく行くと送電線鉄塔下の広場に着いた。初めて展望が開き顔振峠から関八州見晴台に続く奥武蔵の稜線が見渡せる。ここにはご丁寧に、「山々を望む丘」と書かれた立派な標柱も設置されていた。
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山々を望む丘展望台から奥武蔵の稜線
凡庸な樹林の尾根道を進み三角点のある368mピークを越えて更に降って行くと、やがて右手から車道が合さり桂木観音が祭られた集落に着いた。この辺りは桃源郷のような心地よい場所で、展望が開いた東側には毛呂山町の市街地が広がっていた。
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桂木観音(右手に大高取山への登山道がある)
桂木観音でお参りし、今日最後のピーク大高取山へと登って行く。この山域はオリエンテーリングの好適地で、昔何度かここでプレーした記憶がある。(オリエンテーリングとはコンパスを使った野外競技で、指定ポイントを発見し如何に早くゴールするかを競うゲームだ。コンパスの使い方を学ぶので、登山者にとっても有益なスポーツと言える。)
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大高取山山頂
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山頂から生越の市街地方面
桂木観音から15分程で大高取山(376m)に着いた。平坦な山頂で東側に展望があり、越生の市街地が望まれた。ここで一息いれ、越生梅林の方へ緩やかに降って行く。標高が下がるにつれ、だんだん人里の雑音が大きくなってきた。右手はゴルフ場でグリーンの芝生が垣間見える。十字路の地点を左折すると、直に黒山温泉へ通ずる県道に降立った。その県道を右へ進むとすぐに越生梅林の看板が見えた。
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大高取山への登山口
梅林の盛りはとうに過ぎていたが、一部の木にまだ白い花が咲いていた。梅林の見物を終え、田舎道をテクテク歩いて、午後3時過ぎ今宵の宿、ニューサンピアおごせに着いた。待合せが午後4時だったからまだ誰も来ておらず、屋外のベンチにザックを下ろしノンビリテニスに興ずる人を見ていたら、添乗員仲間のKMさんや幹事のHAさんが姿を現した。
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生越の梅林
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ニューサンピアおごせ
部屋に通され入浴の後、久方の再会を祝してビールで乾杯、仕事を終えたKAさんも最後に合流し、その夜は楽しい晩餐を過ごした。今日は、ほど良い山歩きの疲れでビールが実に小気味よく喉を通る。お蔭で若干飲み過ぎたようだ。しかし「山高きが故に尊とからず。」と言うけれど、少しは高い山じゃないと登った達成感が無いというのが今日の山歩きの実感だった。
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久々の再開を祝して乾杯