奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2245)

2022-10-16 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「帝国日本のプロパガンダ~戦争熱を煽った宣伝と報道(貴志俊彦著・中公新書2022刊)」を読んだ。貴志俊彦(きしとしひこ1959生れ)氏は、広島大学大学院(文学研究科)博士課程後期単位取得退学。島根県立大学教授/神奈川大学教授/京都大学(地域研究統合情報センター)教授を経て/同(東南アジア地域研究所)教授。東大(情報学環)教授など兼務。専門は東アジア近現代史。---------

この本「帝国日本のプロパガンダ」の目次は次の通り。“序章(戦争と宣伝)”、“日清戦争期(版画報道の流行/1890年代)”、“日露戦争期(戦勝神話の流布/1900年代)”、“第一次世界大戦期(日独戦争を巡る報道選択/1910年代)”、“中国米国の反日運動(報道と政治の関係/1920年代)”、“台湾霧社事件と満洲事変(新聞社と軍の接近/1930年代前期)”、“日中戦争期(国家プロパガンダの絶頂期/1930年代後期)”、“アジア太平洋戦争期(ビジュアル報道の衰退/1940年代前期)”、“終章(敗戦直後/占領統治のためのプロパガンダ/1940年代後期)”---------

この本「帝国日本のプロパガンダ」の内容紹介文は次の通り。日清戦争に始まり/アジア太平洋戦争の敗北で終わった帝国日本。日中開戦以降/戦いは泥沼化し/国力を総動員するため/政府軍部報道界は帝国の全面勝利を歌い/プロパガンダ/政治宣伝を繰り広げた。宣伝戦はどのように先鋭化したか。なぜ国民は報道に熱狂し/戦争を支持し続けたのか。錦絵/風刺画/絵葉書/戦況写真/軍事映画など/戦争熱を喚起したビジュアルメディアから/帝国日本のプロパガンダ史を描き出す。---------

貴志俊彦氏は、東大京大出身の学者が敬遠してきた学問領域(戦争責任問題)に真正面から取り組み、今や京大教授となり/初志を貫徹されている。教え子から同様の研究領域の俊英が育つことを願うばかりだ。

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