奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2231)

2022-10-02 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「幕末社会(須田努著・岩波新書2022刊)」を読んだ。須田努(すだつとむ1959生まれ)氏は、1981明治大学(史学地理学科)卒/1991早大大学院(文学研究科)博士後期課程満期退学/2002博士(文学)。明治大学(情報コミュニケーション学部)教授。専攻は日本近世/近代史/民衆史/社会文化史。--------

この本「幕末社会」の目次は次の通り。“序章/武威と仁政と云う政治理念(百姓一揆と云う社会文化/既得権益の時代)”、“天保期の社会/揺らぐ仁政(在地社会の動揺/無宿博徒の世界/百姓一揆の変質/奇妙な三方領知替え反対一揆)”、“弘化から安政期の社会/失墜する武威(ペリー来航と政局の展開/国体/尊王攘夷論の形成と広がり/開国を受けとめた社会/地震とコレラに直面した人々/強か者の登場)”、“万延から文久期の社会/尊王攘夷運動の全盛(出遅れる長州藩/動く薩摩藩/欧米列強との戦争と在地社会/地域指導者の転回)”----------

この本「幕末社会」の内容紹介文は次の通り。徳川体制を支えていた仁政と武威の揺らぎ/広がる格差と蔓延する暴力/頻発する天災や疫病/先の見えない時代を人々はどのように生きたのか。幕末維新を天保期から始まる長い変動過程として捉え/自ら動き出す百姓/自己主張を始める若者/新たな生き方を模索する女性に光を当て/その社会像を総合的に描く。---------

須田努氏は、文系学科の直ぐには呉れない博士号を諦めずに10数年を書けて取得された。そして念願だったであろう母校/明治大学の教授となられた。それまで受験塾界隈で日本史講師をなさり糊口(ここう)を凌いでおられたようだ。文理を問わないがアカデミックの世界の厳しさが垣間見えた。専攻されている分野は“百姓一揆”のようだが/大先生の取り上げないテーマにトライされていて面白いと思った。

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