北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「噴火と寒冷化の災害史~火山の冬がやってくる(石弘之著・角川新書2022刊)」を読んだ。石弘之(いしひろゆき1940生れ)氏は、1965東大(教養学部)卒後/朝日新聞入社/ニューヨーク特派員/編集委員を最後に退社。その後は東大教授/北大教授/北京大学招聘教授/JICA参与/国際的活動などを務めた。---------
この本「噴火と寒冷化の災害史」の目次は次の通り。“富士山は噴火するのか(火山噴火の集中期/地球は火山で造られた)”、“火山の冬と気候変動(火山の冬の原因は/535年の歴史ミステリー)”、“文明を崩壊させたカルデラ噴火(巨大カルデラの島/文明を崩壊させた火山噴火)”、“悪夢の時限爆弾/破局噴火(破局噴火とは/20世紀の火山災害と未来の危険)”---------
この本「噴火と寒冷化の災害史」の内容紹介文は次の通り。地球に住むリスク/その一つが火山噴火だ。地震を誘発し/様々な被害を齎し/都市機能を麻痺させる。中でも深刻なのが長期の寒冷化だ。細かい噴出物が中空を漂い/太陽光を遮ることで起こる。その影響は多大で/文明が滅びるなど/歴史を大きく変えてきた。長年/地球環境問題に取り組んできた著者が/火山と人類の格闘を辿る。---------
石弘之氏は、科学ジャーナリストとして/朝日新聞退社後も地球の環境問題に関心を持ち学界に居を移し活動して来られたようだ。今流行りの地球温暖化/SDGSには余り触れずに/巨大火山の噴火の恐ろしさ一点を警告するこの本「噴火と寒冷化の災害史」をお書きになったようだ。齢(よわい)/80歳を越えて何故/火山噴火なのかは知る由もないが/実際に世界中の巨大火山の真実を目の当たりして来られたのだろう/その記憶がお歳を召されても脳裏から離れず/角川書店に話されたに違いない。