奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1997)

2022-02-10 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「大阪マージナルガイド(吉村智博著・解放出版社2021刊)」を読んだ。吉村智博(よしむらともひろ)氏は、学芸員/大学講師。専門は都市周縁社会史/地図史/博物館表彰論。著書に“続/隠れスポット大阪(2015)”、“隠れスポット大阪(2013)”、“近代大阪の部落と寄せ場(2012)”がある。------

この本「大阪マージナルガイド」の目次は次の通り。“都市大阪の中の被差別民”、“エリア編(道頓堀/千日前/ハレとケガレの空間/日本橋/下寺/街道とスラムの様相/天王寺/新世界/博覧会と遊興地の風景/渡辺/西浜/皮革と太鼓の文化/太子/萩之茶屋/釜ヶ﨑と日雇い労働者の街/山王/飛田/龍神と遊郭の舞台/天満/長柄/紡績とセツルメントの拠点/本庄/北野/医療と福祉の原点/中津/下三番/新淀川と移転の足跡)”、“トピックス編(近代社会の周縁/四カ所/七墓/食肉/屠場/職業/労働紹介)”、“大大阪と被差別民(インナーシティ/ディープサウス/アトラクティブノース/近代大阪と被差別民)”--------

この本「大阪マージナルガイド」の内容紹介文は次の通り。大阪では三郷と称していた時代から、中心地と周縁部に様々な被差別民が居住し、警察業務/皮革業/墓所の管理/葬送を担っていた。大正期に第2次市域編入が行なわれると、人口も東京を凌いで名実ともに大都市/大大阪が姿を現す。都市機能が充実して人々の生活に繁栄/発展/享楽が齎される反面、大都市行政の運営を担うようにして被差別共同体の近接に墓所/火葬場/塵埃処理施設/屠場/避病院/監獄など公共性を持ちながらも賎視される施設が組み込まれていく。これまで語られて来なかった近世の被差別民の役割と近代における都市機能の関係を辿るもう一つの大阪歴史案内。-------

吉村智博氏は、江戸時代から近代大阪に発展する時代を追って、都市インフラを担ってきた地域と人を調べ、本に纏めている。その裏表を隠さずに洩(も)れなく書くのは憚(はばか)られる面もあるのだろうが、結構真面目に正面からお書きなった良書である。

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