奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2001)

2022-02-14 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「この30年の小説ぜんぶ~読んでしゃべって社会が見えた(高橋源一郎&斎藤美奈子共著・河出新書2021刊)」を読んだ。高橋源一郎(たかはしげんいちろう1951生れ)氏は、1981“さようならギャングたち”で群像新人賞を取りデビュー。三島賞/伊藤整文学賞/谷崎潤一郎賞も受賞。斎藤美奈子(さいとうみなこ1956生れ)女史は、文芸評論家。“妊娠小説”、“文章読本さん江”、“紅一点論”、“モダンガール論”、“靴下のレシピ”、“名作うしろ読み”、“ニッポン沈没”など多数。-------

この本「この30年の小説ぜんぶ」の目次は次の通り。“震災で小説が読めなくなった”、“生存に関わるリアリズムは最強だ”、“謎のいい女小説はちょっと前衛”、“緊急時ヒトはクマやウマになる”、“君は3.11を見越していたのか”、“父よ貴方は何処に消えた”、“原発事故は終わっていない”、“母と娘の確執が文学になるとき”、“此処に居たのか落ち零れた男たち”、“嵐の中のもう一つの避難所”、“多色刷りの性と個性が未来を拓く”、“近代文学が自信を無くしてる”、“母と娘の第2章は結構不気味”、“巨匠にとって晩年の様式とは”、“マルクスも驚く労働疎外の今”、“作家が考える震災前と震災後”、“訳が分からない大作の中で起きていること”、“青春はあんまりだ”、“そして皆/動物になった”、“ステキな彼女に洗脳されて”、“家こそラビリンス”、“21世紀の私小説は社会批判に向かう”、“近代の末路を描く核文学”、“保存された記憶/または90歳の地図”、“文学のOSが変わった”、“下り坂の30年”、“今から思うと平成を予言していた”、“プロレタリア文学とプレカリアート文学”、“異化される私”、“地方語と翻訳語の復権”、“相対化される昭和”、“日常の中の戦争”、“当事者として書くこと”、“コロナ禍がやってきた”、“セクシュアリティを巡って”、“海外に渡った女性たちの選択”、“SNSが身体化した社会で”、“世界に羽ばたく日本文学”、“過去の感染症文学を読む”、“コロナ文学は焦って書かなくてもいい”、“コロナ禍を描く日本文学最前線”、“記録を残すことの意義”-------

阪神大震災/東日本大震災やコロナ禍に覆われた社会においては、文学/小説の無力感が際立つと云うのが、この本「この30年の小説ぜんぶ」の主張していることかも知れないと思った。高橋源一郎氏&斎藤美奈子女史にお疲れさまと言いたい。

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