奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1441)

2020-08-03 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「第三者委員会の欺瞞~報告書が示す不祥事の呆れた後始末(八田進二著・中公新書クラレ2020刊)」を読んだ。八田進二(はったしんじ1949生れ)氏は、慶応大学(経済学部)卒、早大大学院(商学研究科)修士課程修了、慶応大学大学院(商学研究科)博士課程単位取得退学。博士(プロフェッショナル会計学/青山学院大学)。現在は、青山学院大学名誉教授、大原大学院大学教授である。------

この本の章立ては次の通り。“第三者委員会の呆れた実態”、“報告書21通の通信簿を公開する”、“失われた10年に誕生し禊の道具と化した”、“会計のプロから第三者委員会への提言”-----

裏扉の抜き刷り文は次の通り。不祥事を起こした企業などが、外部の専門家に委嘱して、問題の解明/責任所在の明確化を図る第三者委員会。実際は真相解明どころか、関係者が身の潔白を証明するための“禊(みそぎ)のツール”になっている。世間の追求から逃れる“隠れ蓑”になり、ほとぼりの冷めた頃に、たいした問題はなかったとの報告書を出す。第三者委員会とは何かについて徹底分析する。------

日本経済の沈滞は、企業の業績不振そのものであり、粉飾決算など悪意の不祥事が絶えない。資本主義の屋台骨である会社はある意味公器でもあり、経営者の罪を見逃すわけにはいかない。その際に、経営者が罪を逃れる手段として、第三者委員会を利用してきたのだと指摘しているのがこの本の著者/八田進二氏なのである。ではどのように、その手口を暴くかということになるのだが、ここでは、八田進二らが設立した“第三者委員会報告書格付け委員会”の活動を紹介されている。第三者委員会のお仕事が必ずしも悪いわけではないが、弁護士業界の稼ぎ仕事に成り下がっている点が嘆かわしいと言っている。八田進二氏は、会計士の仕事を奪うなとも言っておられる。でも、会計士も会社ぐるみになったりして、経営者を止められないのだから仕方がないのだけれど。------

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