奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1454)

2020-08-16 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

日本の人口は2019.1より50万人減って、1億2千500万人(2020.1)との新聞報道(2020.8.6)があり、東京圏3600万人、大阪圏1800万人、名古屋圏1100万人、その他地域6000万人との円グラフが添えられていた。------

奈良県は134万人で数年前の140万人から既に、6万人減少している。京阪神へ通勤するサラリーマンのベッドタウンとなっている奈良県北中部の住宅地に住むサラリーマン家族を含めた94~100万人相当の人口を奈良県の人口から差っ引くと、残りは40万人である。-------

この40万人が奈良県固有の真水人口なのである。この人たちは、旧来の農村地帯を構成していて、大阪圏への近郊農業的利点を活かした換金作物を栽培しているのだ。奈良県東南部の山間部になると、人口密度も低く、然(さ)したる生産品は無い。また、世界遺産の多い奈良県であるが、観光業で暮らしている人たちは非常に少ない。軽工業の靴下産業や貝殻ボタンの製造などの産業もあるが微々たるものである。------

大阪府と府県境を接している地域には、東大阪の町工場が越境して奈良県内に部品工場を操業していたりするが、奈良県が産業育成したものではない。数年前まではシャープやパナソニックが奈良県内で組立工場を操業していたが、業績不振で既に奈良県から撤退してしまっている。-------

奈良県在来(奈良県固有)の真水人口40万人は、多くが兼業農家であり、2世帯住宅であったり、娘や息子は京阪神へ勤め人として通勤していたりするのだ。だから家族それぞれが車を所有している例が多い。最寄り駅までの徒歩通勤は無理な位に駅から離れているのだ。当然バス路線など無い。でも、十分に暮らしていけるのだ。また、もっと田舎で辺鄙な旧村/郡部の農村地区では、家族のうちの大阪圏への通勤者のために、橿原市や桜井市にマンションを取得して、ベースキャンプのように奈良盆地を制覇している人たちも少なくないのだ。------

そして、結局、人口動態的に流動するのは、奈良県北中部に住むベッドタウンの住人(94~100万人)なのだ。彼らは農地のような不動産/資産を持っていない。ウサギ小屋しかないのだ。だから師弟の教育に狂奔し、東京を目指すしかなかったりするのだ。

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