奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1460)

2020-08-22 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「有限の中の無限~素数がつくる有限体のふしぎ(西来路文朗&清水健一共著・講談社BLUEBACKS2020刊)」を読んだ。西来路文朗(さいらいじふみお1969生れ)氏は、阪大大学院(数学専攻)博士課程単位取得退学、博士(理学)。専門は整数論。現在は広島国際大学(看護学部)教授、広島大学客員教授である。清水健一(しみずけんいち1948生れ)氏は、岡山大学(理学部数学科)卒、博士(理学)。専門は整数論。現在は岡山大学客員教授である。--------

この本の目次は次の通り。“不思議な国の不思議な計算”、“四則演算からの風景”、“0と1の幾何学”、“美しい平方数の世界”、“方程式からの眺望”、“平方数を超えて”、“有限個の数の世界と普通の数の世界”、“ガロアの虚数”、“p乗の魔法”、“有限体上の楕円曲線”------

裏表紙の抜き刷り文は次の通り。1+1=0や1+2=0が成立する。不思議な数の世界=有限体。0、1、2の3つしか数字がなくても、数論/代数/幾何が成立する。ガロアが見出し、進化させた新たな素数の世界とは。素数の不思議を解き明かしながら、有限個の数の世界で無限に展開する数学の魅力に読者を誘(いざな)う。------

高校数学でも大学の教養数学でも取り上げられることの少ない“ガロアの有限体”に易しく/詳しく解説をしてくれている本である。素数の性質を調べる上でも、“有限体”は有用なようであり、ネットの暗号化技術に用いられていると書かれているので、暗号を知る入り口でもあるようだ。------

前半は、数直線を数曲線と考えればよいとか、簡単に解説してくれているのだが、後半になると、急に高度な内容となるために少し引いてしまうかもしれない。素数と虚数の関係などは考えにくいのだ。でもBLUEBACKSとしては良い本なのだろう。

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