奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1461)

2020-08-23 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「ソフトバンク崩壊の恐怖と農中ゆうちょに迫る金融危機(黒川敦彦著・講談社α新書2020刊)」を読んだ。黒川敦彦(くろかわあつひこ1978生れ)氏は、阪大(工学部)卒、新エネルギー産業技術総合開発機構の研究員として、阪大の大学発ベンチャーの設立支援業務に従事していた。リーマンショック(2008)を機に、2011今治に帰郷し農業と政治活動を始めた。政治団体オリーブの木を設立し、2018よりユーチューバーとしても活躍している。------

この本の章立ては次の通り。“18兆円の借金まみれ/ソフトバンクの抱える爆弾”、“農林中金はなぜ危ないか/仕組債CLOの罠”、“ゆうちょマネー100兆円に迫りくる金融危機”、“危機の黒幕/渡り鳥金融マンたち”、“金融資本と戦うために”------

リーマンショックの影響で、ベンチャー起業の仕事に夢破れある種挫折されたようである。世界経済がリーマン以後も懲(こ)りもせずにリーマン以上の金融危機の淵(ふち)にあるという警告をこの本では発しているのだ。その典型例として、ソフトバンクは相当に危ないと指摘しておられる。コロナ禍直前の発刊なので、コロナ禍による世界経済への悪影響は読み込んでおられないのだが、余りに実業を無視した投機会社としてのソフトバンクの経営はこのところの孫正義氏の読み間違い/強引さなどにより経営の質が低下し、莫大な営業損失を抱えてきている。此処にきて漸く守りに徹する方向に舵を切ったようだが、もう遅すぎの感が強い。-------

黒川敦彦氏は、金融工学に相当な識見をお持ちであるのか、世界はその悪辣な資本主義の魔の手に翻弄されているのだと書いておられる。特に、日本は日米同盟に従わざるを得ず、アメリカ国債を引き受けることで、ドルを買い支えてきたとも言うのだ。これもこのままでは日本自体が立ち行かなくなってしまうと嘆いてもおられる。こうした日本政府の弱腰を自らが政治家となって日本経済を立ち直らせたいとの思いから今も政治家を目指しておられるのであるようだ。

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