21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

世界恐慌って

2006年01月23日 17時16分28秒 | Weblog
 中国は、好調な経済成長を続けている。一見、短期の調整が入ったとしても、中国の長期的な成長は止まりそうにない。でもそれが、世界恐慌の原因になる事もある。中国の高成長の理由は好調な輸出だ。それも、単価の安い小売り品を大量に輸出している。そしてその最大の受け入れ先はアメリカだ。つい最近の新聞によると、そのアメリカ人の貯蓄率が世界恐慌時以来マイナスになったと言う事だ。それは、アメリカ人が借金をしてまで世界中から買い物をしまくっていると言う事である。
 しかしちょっと想像してもらえれば分かるが、そんな生活は長続きしない。そしてアメリカ人のその底なしの消費意欲が、自己破産によって維持されなくなったとき、世界経済は沈む。本当かいな? そして、米政府の軍事特別予算も赤字国債の発行額が巨大になり過ぎて、それを支える事が難しくなってきている。
 中国経済は国内で処理できない大量の在庫を抱え込む。中国経済は少ない賃金で働く労働者に支えられているため、多数の中国人が海外輸出用の商品を買えるほどの資金を持っているとは考えられない。中国の多くの工場は大量の在庫とデフレに悩まされる事になるだろう。 韓国も同じ事だ。韓国経済の昨年の成長には目を見張るものがあったが、それも所詮、アメリカの住宅バブルに支えられたものだった。海運/造船業の好況も中国~米国貿易のたまものだ。つまり日本経済も影響を避ける事は出来ない。
 EU圏は既に好調とは言えない状態だ。そうなると、「世界恐慌~第二次世界大戦」の再現もありえる。それがいつ、何をきっかけにして起きるかは誰にも分からないが、今日のアメリカでの株安を受けた、世界同時株安は結構面白くなりそうだ。

 とりあえず、日本人は世界恐慌を気にしなくていい。一時的な金融危機は多くの人に犠牲を強いるかもしれないが、今の日本経済は国内消費し支えられたもので、国際経済の影響をあまり受けない。日本人の貯蓄額は世界一だし、日本が世界に輸出しているものの多くは、付加価値の大きくデフレには巻き込まれないだろう。
 何て言ったって、日本は前回の世界恐慌の不景気から最も早く回復した国だ。(だからこそ私は何故当時の日本政府が兵士の8割以上を病死/餓死させる戦争を始めた事が不可解でならない。)

インターネットの閉鎖性

2006年01月23日 11時08分38秒 | Weblog
 ネットは、世界中に開放されてる開かれた世界だ。って、みんな思ってる。ネット世界自体は開かれてる。しかし、それを使う側は常にコンピューターのウィンドウ(窓)からしかそれを除く事が出来ない。しかも最近は、覗ける窓の数が増えてきた所為で、殆どの利用者はいつも同じHPしか見ていない。(読者へ:このブログを読んでくれてありがとう)想像して欲しい、病院に寝たきりで長期入院している人が、いつもベッドのすぐ側にある窓からだけ、外の世界を見ている事を。今のネット中毒者/利用者の状態はそんな感じだ。とても彼らを「開かれた世界に生きている人」とは呼べない。
 現実は、ネット利用者が閉じこもっている世界は、病院のベットの上より状況が悪い。新聞やニュースと違いネットでは、閲覧者は彼らが求めた情報しか入手しない。スイッチを入れておけば勝手に情報を流すテレビと違い、HPはこっちから検索をかけない限り、何の情報も見つからない。つまり、欲しい情報しか手に入らないわけだ。
 インターネットをフル活用している皆さんなら、もう既にお気に入りのページを持っているだろう。そして、ネット上で知り合った顔を見た事もないチャット相手も当たり前の存在だ。(すいません、私はちょっと(かなり)時代に乗り遅れています。) そして、その友達との会話で励まされた事もあると思う。特に、学校や職場で会う仲間達に聞いてもらえなかった考えなんかをチャット仲間に同意してもらえると、結構嬉しかったする。でもちょっと考えたい。私(あなた)の考えに賛同しているのは、地球に60億人いる人類の何%なのか、直接話して理解してもらえなかった意見が本当に正しいのか。日本では既に1000万人以上がネットを使っている。世界中ではさらに多い。これは、私(あなた)と同じ勘違いをしている人も何人かはネット上にいると言う事だ。 そんなとこで、ちょっとの人(百万人を超えれば話は別だけど)に賛同を得られただけで、自分の意見に自信を持ってしまうのは避けたい。(社会で大胆に発言して[liberalism]、謙虚に行動できる[realism]人間になっておくれ) 政府が国民の自制を信じずに、ネット利用に規制をかけるのには反対だ。
 ネット社会では、結構簡単に同じ考えを持った人が1つのページに集まってしまう。アニメから盆栽までオタッキーな世界を持っているHPは山ほどある。私が心配しているのは、そんなオタッキー集団の1つが「日本連合赤軍」みたいになってしまう事だ。この危険性は、以外とアメリカ/中国政府以外は気付いていない。 彼らは、自分たちの考えに自信を持っていた。なぜなら、誰もその意見に反対する者がいなかったからだ。かといって本当に学生の中に誰も反対する者がいなかったわけでなく、彼らのほとんどがいろいろな学生会(ネット社会で言うと掲示板かな)で否定された上で、「連合赤軍」として合流したから、その中には反対者がいなかったからだ。今で言うとネットサーフィンの結果、自分に良く合う掲示板を見つけた様なもんだ。
 似た考えの持ちぬしが集まった場合、その意見はだいたい過激化する。それが、盆栽の造形美を向上させたり、数学の公式の証明をしている場合は問題にならないが、光に陰、問題もあるんじゃないかな?
 とりあえず、前回の総選挙。国民の意識が高かったのは良かったんだけど、郵政民営化を論題にしていた所、年金議論をやってた所、憲法にしか興味がない所、全部が「自分達の論点が一番重要」と考えて、相手の論議を完全に無視していた。これはやっぱり、ネット上の存在しないお化け支持者に支えられた、変な自信の所為かな。
 みんな現実を見ようよ。(はい、私も現実を見て行動できるように気をつけます。)

勘違いから生まれる事

2006年01月23日 10時01分10秒 | Weblog
 人ってものは、誰でも間違いを犯す。完璧な人はいない。って、だからこそ人間は、「偉い」人に完璧を求めるのかもしれない。しかし、医者だって、大学教授だって、原発の管理人だって人間だ。たまには間違いもおかす。そして、運が悪けりゃそれが大事になる。もちろん、総裁だって総理大臣だって、大統領だって勘違いしたりする。

 イラク侵攻に関して、ブッシュさん(アメリカ合衆国)の意図を勝手に想像している人がいる。短期決戦に失敗して、泥沼化しているイラクを見て、「大統領の出身地テキサスの石油事業者の為に、原油価格を引き上げるのが目的だから、イラク戦争は泥沼かし、中東情勢は不安定なままだ」とか「軍事産業/景気の利益を長期的に(チェイニー副大統領の企業に??)与えるためだ」とか。場合によっては、戦争の原因自体「アメリカはイラクに侵攻した、なぜならイラクは巨大な油田利権を得るためだ」なんてものもあった。それはもしかしたら本当かもしれない。
 でも実際は、ブッシュは開戦時は「大量破壊兵器」を主張し、今は「イラクの民主化」を主張している。そして、「大量破壊兵器」の方は彼の勘違いだった。(「イラクが大量破壊兵器を持っている」と言う証言を得るために、CIAが何も知らない人を捕まえて、アメリカ国外で拷問にかけた事はちょっと無視しとく)
 もしかしたら、彼は本当に「イラクを民主化」出来ると勘違いしているのかもしれない。(民主主義が社会に定着するには、国民の高い教育水準ー汚職が引き起こす問題を想像できる程度ーが必要。)フセイン政権時代、イラクはアメリカと張り合うために、国民に男女を問わず高い教育水準を与えていたらしいけど、民主主義を定着させるにはもう少し時間が必要だろう。世代がもう1つ2つ変わる事が必要だろうから、あと五十年はいるんじゃなかろうか。まぁ、日本でもアメリカでもまだ投票権を売ってしまう人がいるわけだから、民主主義の定着が簡単じゃない事ははっきりしている。
 でも、ブッシュ自体は大した学校教育も受けてないただの馬鹿だ。本当に「イラクを民主化できる」と信じている可能性もある。とりあえず、「大統領」は「偉く」あって欲しい、と言う願望は捨てるべきだ。「大統領(超大国の政権運営者チーム)だから偉いだろう」だから「失敗はしないだろう」だから「アフガニスタン/イラクを泥沼化させているのには、何か政策があるのだろう」なんてものは、成り立たない。かも。
 まぁ、彼の演説を真に受けて、「米兵が二千人以上死んでいても、イラクはうまく行っている」「イラクは民主化できる」と考えていても、日本人としては損しない。一方、自衛隊のイラク派遣はアメリカで政権交代が起こった時に不利に働くかも。
 こっちも誰か、勘違いしているのかな??