戦わずして勝つ！

勝負事は、「戦わずして勝つ」のが必勝法。

ビジネスの世界で、価格競争やシェア争いをしているのは、次元が低い。勝てる製品を勝てる価格で売り込んで、基本的に競争を起こさせないことが重要。

アップルのiPhoneにしても、トヨタのプリウスにしても、競争相手のいない市場を作り出した。敵がいない市場であれば勝てる。敵がいない市場を見つけるべきだ。後進国での水道事業や、グラミフォンなど、競争相手のいない市場では大きく成長できる。

日本企業は争いを好みすぎる。「韓国企業に負けるな」だとか、「中国企業に対抗する」だとか、市場競争をすることが前提となっている。しかし、１００戦１００勝の極意は、戦わずして勝つこと。


相手に優勢を取られている市場に参入して勝ち残ろうと考えるのは愚かだ。敵のいない市場を作り出す、見つけることにこそ力を注ぐべきだ。


歴史小説や漫画の悪影響が出ている。弱者が工夫をして強敵を倒すとが英雄視されすぎている。今川義元を倒した織田信長や、豊臣秀吉と対立した伊達正宗が注目を集める。しかし、最終的な勝者は、秀吉が亡くなるまで待ち、敵がいなくなってから動き始めた徳川家康だ。勝てる条件が整ってからこそ動き始めるのが常識。負ける可能性のある競争はしてはいけない。



「起死回生の一手」を思いつくリーダーは２流だ。１流のリーダーは、「起死回生の一手」が必要な状況まで追い込まれたりしない。何も問題を起こさない、事前の予防策を取ることが最善。問題対応能力は次善だ。


「過酷な競争を生き抜いてきた」と自慢する経営者はいないか？　本来ならば、競争にさらされたことを恥じるべきだ。市場競争は無意味だ。「勝つ努力」は時間の無駄だ。

消費者は最適な商品を最適な価格で欲しいのであり、似たり寄ったりの商品で迷いたくない。


勝てる市場を作る、見つける。勝てる製品を作る。「勝てる努力」が必要だ。「戦わずして勝つ」のが常識であり、戦いを始めているようではダメだ。戦いに巻き込まれているようではダメだ。

列島を出よ

日本は既得権益に支配されていて、閉塞感が漂っている。

若者は、日本に見切りをつけて、日本列島を出た方がいいかもしれない。

行くべきは、アメリカ。

中国や東南アジア、インド、ブラジルの方が成長余力は大きいが、そういった発展途上国も「既得権益の巣」。何らかのコネがあるならまだしも、ただ飛び込むと痛い目にあう。搾取されるだけに終わる可能性が高い。

アメリカは、リーマンショックから回復し本格的な成長軌道に乗ろうとしている。そして、リーマンショックが既得権益を一部破壊したために、挑戦者への門戸が昔よりも開かれている。


日本に居ても、高齢の既得権者層に搾取されるだけだ。可能な限り素早く見切りをつけて、海外に進出するべき。



日本に残っていた方が「社会保障制度」の恩恵を受けることができる、と思うかもしれない。しかし、若いうちは病気にならない。だから医療保険も必要ない。そして医療保障制度が必要になる４０年後頃には、日本は財政破綻をしているだろうから、医療保険も頼りにならない。

若いうちから、生活保護を受けながら暮らしていきたい。と思うのであれば、日本に残るのが最適の選択肢。しかし、挑戦をしたい、成長をしたい、と思うのであれば、日本列島を出るべき。

世界市場

国内には人口が１億２千万人しかいなくて、世界には７０億人いる。

北アメリカに４億人、ヨーロッパに５億人、中国とインドに１３億人ずつ。その他が３５億人。

それぞれに市場が違って、求められている品質・機能が違って、価格帯も違う。

国内市場（１億人）のために製品開発をするのであれば、残りの６９億人市場向けの製品開発も無駄とは言えはいだろう。

ルクセンブルクからブルンジまで、６９億人の市場には幅がある。どこかにちょうど合う市場がありそうだ。



日本は地震大国で、台風・積雪と自然災害が多い。国内では住宅は高額・堅固でなければならない。温暖な地域で、地震も起こらないところには、段ボールと発砲スチロールで作る３万円の住宅で十分なところがある。

世界中のスラブに住む１０億人が、３万円の住宅を買えば、市場規模は３０兆円（？）だ。


「井の中の蛙」の常識は「大海原」では通用しない。

閉塞感のある社会

理論上は「失業者」は「預貯金」と同じ。

活用されていない資金＝預貯金
活用されていない労働力＝失業者

両方とも、活用することを考えないといけない。無駄遣いをしてはいけない。消費してしまえば何も残らないが、投資に回せば将来の成長につながる。

預貯金が積みあがっていて、失業者が多くいるということは、新規事業に従事できる労働者が多くいて、新規事業に投資できる資金が多くあるということ。社会にはもっと夢があふれていてもいいはずだ。


社会を覆うこの閉塞感の原因は、何なんだろう？

投票は国民の義務

選挙での投票は、権利ではなく、国民の義務です。日本国民は、民主主義を「不断の努力」で守らないといけません。

選挙で投票は、将来の国民への、現在の国民の義務です。


教育は、子供に受ける権利があり、親に受けさせる義務があります。しかし、国民に投票させる義務は政治家にはありません。政治家の仕事は選挙に勝つことであり、国民に投票させることではないのです。


２００９年の選挙では１００議席前後しか確保できなかった自由民主党は、２０１２年の選挙では得票総数が２００万票以上少ないにもかかわらず３００議席以上を確保しました。それがよいことなのか、悪いことなのかは３０年ぐらいしなければ分からないでしょう。


しかし、有権者が将来の国民への義務である「投票」行動をとらなかったことは問題でしょう。

政治に不満のある国民は、無関心を示すのではなく、声を発する義務があります。