Zooey's Diary

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「ローマ法王になる日まで」

2017年06月08日 | 映画


2013年、第266代ローマ法王に就任したフランシスコ。
映画のHPによれば
”環境問題や人種差別や金融システムにも言及し、壁を作ると発言した選挙中の
トランプ大統領候補(当時)に苦言を呈するなど、今や世界で政治家以上の影響力を持ち、
ローリング・ストーン誌の表紙まで飾ったその人気は、ロックスターのようだと喩えられる
史上初のアメリカ大陸出身の法王”
一体どんな経歴の人なのかと興味本位で観て来ました。



ブエノスアイレスの大学で化学を学んでいたホルヘ・ベルゴリオは、
当初は女友達とキスをしたリダンスをしたり、友人とお酒を飲んだりと
ごく普通の心優しい青年のように描かれていますが
1960年、神に仕えることを選び、イエズス会に入会します。
神学を学び、その指導力が認められて35歳の若さでアルゼンチン管区長に任命される。
しかし、1976年から83年に渡ってアルゼンチンは軍事政権の独裁下に置かれ、
多くの国民が理不尽に殺されました。
教会も攻撃され、彼の周りの人たちも突然拉致され、拷問され、殺される。
ホルヘの友人エステルの娘マリアは連れ去られ、半殺しの目に遭う。
教会の反体制派運動に協力したという理由で、エステルも突然連れ去られ、
上空を飛んでいる飛行機の中から、生きたまま投げ落とされる。
これも実際に行われたことなのだそうです。



映画は、説明も殆どなく、軍部政治の様子が断片的に淡々と描かれる。
ホルヘがいかに貧しい人たちに寄り添っていたかということは多少分かるけれども
ドイツ留学から戻って田舎でブタや鶏に囲まれ、穏やかな生活をしていた彼が
何故、当時の教皇ヨハネ・パウロ2世から突然ブエノスアイレスの補佐司教に任命されたのかとか
旧式の考えを持つ枢機卿たちも多いだろうと思われるコンクラーヴェにおいて
何故、南米出身のホルヘが難なく法王に選ばれたのかとか、残された疑問も多いのですが…

たかだか30年ほど前まで行われたというアルゼンチンの恐怖政治の様子があまりに生々しく、
軽々しい好奇心は、自分の無知への後ろめたさに変わったのでした。

公式HP http://roma-houou.jp/
コメント (4)
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