KOMIのブログ

金井一薫の周辺に起こった出来事や、学会、FN看護研究所関連の記事を紹介します。そして私のつぶやきをお聞きください。

第7回ナイチンゲールKOMIケア学会(20周年記念集会)開催

2016-06-28 11:23:50 | 日記





6月25日(土)~26日(日)

創立20周年記念となる学術集会が、東京御茶ノ水にある“ソラシティカンファレンスセンター”で開催されました。
梅雨の合間の晴れた日に恵まれ、傘が要らない理想的な会となりました。
広々とした明るい会場は、御茶ノ水駅から徒歩1分という便利さです。

会場はほぼ満席の状態でした。
土曜日:集会長のロンドン学会報告➡指定演題(ケアのICT化に向けて)➡一般演題4題が発表されました。
日曜日:特別講演群5題➡総会➡パネルディスカッション(KOMIケアで゛自然死の終末過程を創る!)が行われました。

どの演題も素晴らしい内容で、本学術集会のテーマである「理念をかたちに・・」がしっかりと、具体的実践を通して語られていました。
゛自然死”をめぐる最新の研究報告、教育現場からの報告、病院からの報告、介護施設からの報告、子ども分野からの報告、そして在宅ケア現場からの報告と、実に幅広い分野において、それぞれがKOMIケア理論を頭において、それを各領域の実態に沿うように具現化している様子が、見事に伝えられました。

20年という長い歳月のなかで、KOMIケア理論を武器に、実践者たちが豊かな発想のもと、堅実な歩みを展開してくださった、その結果を知ることができた学会でした。
KOMIケア理論で学ぶ看護学生たちが、実習でみせた素晴らしい実践の姿には、思わず涙がこぼれました。また、これまでの通念を破って、゛自然死”を創るために、その人のいのちに寄り添い、温かなケアの場づくりをしている施設実践の姿にも、大きな共感を覚えます。また地域のなかで新しい看取りの文化を創出している訪問看護・介護者のたゆまぬ努力とその創成力には、ただただ有難いと思いました。
日本のケアの場は、新しい展開を必要とする時代を迎えていますが、本日の学会で語られた内容は、今後の日本のケアの質を高め、あるべき方向へと導く道しるべとなると思います。
本当の看護・介護ここにあり……!!

私がナイチンゲールKOMIケア理論とシステムを創出してから20年……。
ナイチンゲール思想に取り組んでからはほぼ45年という歳月が流れました。
私の半世紀に及ぶ仕事が、本日、こうして多くの実践者に継承され、実りある実践の姿・かたちとして日本のケアを創り上げてくださっている様子を見て、ほんとうに感無量です。

本学会の開催にあたって、ご支援、ご協力いただきました三島地区の皆さまに、心からの感謝の気持ちをお伝えいたします。
そして、学会にご参集いただきましたすべての皆様に、重ねてお礼を申し上げます。

有難うございました!!

出雲地方の旅ー出雲大社・足立美術館など

2016-06-24 09:03:15 | 日記




6月19日(日)~20日(月)

益田市で行われた講演会の次の日、日本海沿いに車で走って、益田市➡浜田市➡江津市➡大田市➡出雲市➡安木市にある「足立美術館」まで行ってきました。
足立美術館は、地元出身の実業家「足立全康」氏が創設したもので、日本一といわれる庭園があります。さらに「横山大観」の絵が多く飾られており、見応えのある展示室を備えています。館内にあった「茶室」でいただいたお茶のおいしかったこと……、忘れられません。
その日は美しい夕日が見られるというホテルに1泊しました。お天気に恵まれ、ホテルのレストランで夕食をとっている時、雲間から顔を出した太陽が水平線に沈むところを見ることができました。北の国の日の入りは遅く、残照が消えたのは19:30頃でした。
20日は待望の「出雲大社」に参拝しました。6月のこの時期が幸いしたのでしょう。参拝客は思ったよりも少なくて、ゆっくりと境内を散策しました。60年式年遷宮の途中(現在は外観は整えられ、内部の遷宮の時期だとか)でしたが、美しく葺き替えられた屋根のフォルムに見惚れました。
素晴らしい旅となったことに心の満足を得、新たな人生の旅を楽しもうという気持ちになりました。

さあ、明日からはナイチンゲールKOMIケア学会・20周年記念学術集会が始まります。
多くの方々と一緒に、ナイチンゲールKOMIケア理論の実践における集大成を見極めたいと思います。



島根県看護協会益田支部・総会講演

2016-06-21 17:13:06 | 日記




6月18日(土)

島根県看護協会益田支部で行われた総会後の講演会でお話ししました。
テーマは「看護って、おもしろい!!」です。
私の好きなネーミングなので、2時間をすっかりノリノリでおしゃべりしました。
看護って、本当におもしろいのです!。 おもしろくてやめらられない・・・、という気持ちになれば、看護人生、こんなに幸せなことはありません。
ご招待していただき、心から感謝の気持ちで一杯です。

終了後、車を走らせて「柿本人麿神社」などを巡りました。万葉の歌人、柿本人麿はこの地の生まれです。誕生の地がありました。そしてこの石碑の後ろには人麿のお墓も存在します。悠久の時間が過ぎていきました。
益田市周辺には、歴史的な建物や遺跡などがたくさんあります。今回は、これまでになく豊かな時間を講演会後に創ることができました。
その後、夕暮れ近くなってから「中垣内棚田」を見にいきました。この棚田は日本の棚田百選に選ばれています。静かな畑が一面に広がっていました。どんな人たちが住んでいるのでしょう? 昔からの畑を守り、維持していくのはさぞかし大変だろうなと思いました。

看護教員養成講習会の講義

2016-06-13 12:48:53 | 日記




6月9日(木)~10日(金)

9日の午後は東京都看護教員養成講習会に、そして翌日の10日は午前、午後と山口県看護教員養成講習会に行ってきました。
それぞれ担当した科目は「看護理論」(ナイチンゲール看護論)です。

この講習会は、看護学校の教員になる予定の看護師、およびすでに看護教員として働いている看護師を対象に、毎年、1年コースとして行われます。
私もかつて若いころ、看護教員になりたての時に講習に通わせてもらいました。その頃は半年間の講習会でしたが、今では内容も充実して1年間です。
カリキュラムも素晴らしく、この講習会に通うと「看護とは何か」から始まって「看護教育の基本」や「教案の立案の仕方」さらには「教育実習」もあり、教員としての基礎が叩き込まれます。
看護大学の教員になるためにも、こうした講習を受ければ良いのに…と思うことがあります。看護は、やはり実務教育だからです。

私は日頃、伝統的な看護学校における、熱意ある教員による教育が、今もこれからも日本の看護師育成には欠かせない要素だと感じています。専門学校は教員数も少なく、やり繰りは大変ですが、チームが同じ理念をもって教育に当たれば、大学教育では実現できない質の高い看護師育成が可能だと考えるからです。
日本では、すべての看護学校が大学に移行することはないでしょう。だからこそ、自信と誇りを持って、素晴らしい看護教育を創り上げていってほしいと心から願っています。
教員がわかる範囲でしか、学生には「真の看護」が伝わりません。そのため自己研鑽に努め、「看護って、楽しい!」ということを伝えてください。

最初の写真は、東京都の養成が行われているビルです。丸ノ内線の「茗荷谷」駅近くにあります。また、山口県の養成は県立大学で行われています。JR山口線「宮野駅」(無人駅)から歩いて10分ほどのところにあります。緑の森に囲まれた校舎で、素晴らしい環境でした。

大阪発達総合療育センターにて講演会

2016-06-05 10:09:42 | 日記



6月4日(土)

午後からの4時間、大阪発達総合療育センターで「障がい児者施設におけるKOMIケア」というテーマでお話ししてきました。
当療育センターは、10 年前に開設したそうで、カソリック修道院の敷地に隣接して入所施設を設けています。
講義の前に施設訪問をいたしました。ちょうど昼食時だったので、各階の利用者さんたちは皆、食堂に集まって食事中でした。どの児も目と目が合うととっても素敵な笑顔を返してくれました。職員の方々も明るい笑顔で楽しそうに接していました。「ああ、この施設に入所されている方々は、きっと幸せをもらい、また幸せを返しているんだろうな・・・」と思いました。
施設も清潔で、室内の空気もきれいです。様々なケアの取り組みがされていることも伺いました。まさに総合療育です。
日本の障がい児者ケアは、かなり古い歴史をもち、素晴らしい理念にもとづいてなされてきています。そういえば、韓国でもKOMIケアを導入した障がい児者施設を訪問したことを思い出しました。
ナイチンゲールKOMIケア理論は、障がい児者ケアの原点としての思想を備えています。講義を聴いてくださった職員の方々には、きっとその真髄が届いたと思います。
東の島田療育センターと並んで、西の療育センターとして、KOMIケアの中軸を担う施設に成長していってほしいと、心から思いました。

市村理事長補佐さんと杉浦看護部長さんとの昼食も楽しいものでした。お二人の障がい児者ケアにかける長年の実践と目指す理念や方向性に、心から共感を覚えました。
有難うございました!