KOMIのブログ

金井一薫の周辺に起こった出来事や、学会、FN看護研究所関連の記事を紹介します。そして私のつぶやきをお聞きください。

大阪府看護連盟主催の講演会(学生・新人研修)

2016-02-26 12:24:14 | 日記



2月22日(月)

大阪府看護連盟主催の新人看護職者向けの研修会が開かれ、300名を超える新人さんたちが集まりました。
看護連盟と看護協会の違いは・・・? 古手看護師でもあまりピンとこないテーマですが、皆さまはご存知ですか、そして関心がおありでしょうか?

全国の都道府県に存在する看護連盟は、現場の具体的な声を国政の場に届けることを目的として活動しています。
看護師の処遇改善に、これまで大きな力を発揮してきました。国政に看護職者を送り込んできたからです。でも連盟は選挙活動だけをしているわけではないのです。
看護の質の向上は、個人や1組織の力だけでは叶いません。日本の看護界が生んだ大事な組織を、これからも多くの看護師で守り、また逆に守っていただかなければなりません。
会長の小阪さんをはじめ、青年部の日高さんなど、エネルギッシュに働いておられます。

まだまだ、日本の看護職は自立した職業としての地位を不動のものとしていません。介護職との連携など、課題は山積みです。

若い新人ナースや卒業を目の前にした看護学生さん。
これからの看護を担っていくのは皆さんです。本日お伝えした「ナイチンゲールからのメッセージと“看護の原理”を忘れず、看護人生を豊かに築いていってください。
また、どこかでお目にかかりましょう!
ご活躍をお祈りしております。

27年度の基礎理論セミナーがすべて終了!

2016-02-21 11:27:08 | 日記



2月19日(金)~20日(土)

基礎理論セミナー(東京・3回目)が終了しました。これで今年度に予定されていたセミナーはすべて終了となります。
ご参加くださった皆さまに心からお礼申し上げます。

最後のセミナーのテーマは「KOMIケア理論における方法論としてのKOMIチャートシステムの論理と活用」です。
全国の多彩なケア現場から、リーダーとなる方々が参加されました。今回はKOMIチャートシステムの理論と共に、具体的な活用法までをお伝えしました。また演習を通して1事例を展開してみました。KOMIチャートシステムを使っておられる現場でも、はっきりと理解して展開している方は少なく、なんとなく……、わかったつもりで……、という状態が普通のことと思います。しかしやはり、基礎から理論を理解したうえで、活用のルールを頭に描きながら事例展開していくことが必要です。そうしないと、KOMIケア理論にそった実践の形ができないのです。はじめは時間がかかりますが、これは自らに「まずは学習であり、研究である」と言い聞かせて取り組んでください。そして次第に事例数を重ねていくことが大切です。粘り強く取り組むことが成功の鍵です。

今回は受講生の声をお届けします。
「KOMIチャート、レーダーチャートは、自分でも練習していましたが、今回の研修で前に進めました。」
「KOMIと出会って、素晴らしいと思っていましたが、行動がまだまだ伴っていませんでした。これからも学習を続けていきたいと思います。」
「ナイチンゲール思想を改めて学べて良かったです。一緒に他領域の方と学んだことで、多職の方々もそれぞれの場で頑張っている事を知り、励みになりました。」
「読み取り(アセスメント)から、ケアの方向性を立案するときに、ケアが自分がしたいケア(自己流)ではなく、KOMIケア理論で読み取り、方向性が立案できるようになりたいと思います。正確な観察習慣を身につけた看護師となり、利用者さまに役にたたない…、と思われないようにしたいです。」

研修会の最後に語ってくださった皆さまの声を聴いて、お一人お一人にとって、今回のセミナーが大きな学びの場となったことを実感しました。成長を心から祈っております。

梅の季節ですね。
もうすぐそこに春の足音が聞こえます。
セミナーは、また少しグレードアップして5月末から大阪で再開します。多くの方との出会いを楽しみににております!!

第2回・教育実践者研究会

2016-02-05 09:50:07 | 日記



1月31日(日)

第2回目の全国教育実践者研究会が東京で開催されました。
この研究会は、全国の看護・介護教育現場で教鞭をとっておられる先生たちの集まりです。

今回は「教育実践の中で、いかにKOMIチャートシステムが活用されているか」というテーマで行われましたが、実際に使っている記録用紙を持ち寄ってのディスカッションとなりました。
5校から提出された記録の実際を見せていただくことで、KOMIケア理論がどのような形で教育実践の中に組み込まれているのかを認識いたしました。
北は北海道滝川市から、南は九州八幡市まで、文字通り全国からお集まりくださった教員たちによるディスカッションは、それはそれは熱の籠ったものとなりました。今とこれからの具体的な看護過程や介護過程教育のあり方が、この討議を経てかなり具体的に見えてきたように思います。

記録の姿を通して、教育する側にどのようなケアの理念が横たわっているかが見えてきます。ですから、各学校とも、ナイチンゲールKOMIケア理論をベースに、いかに教育を展開しているのかが問われることとなりました。このことをまずは確認できた研究会となりましたが、どの学校も長年にわたって、一貫してナイチンゲール思想やKOMIケア理論を大事にした教育を展開してくださており、そのことに深い感動を覚えました。
現在の日本の大学での看護教育は、全学の教員が一致して同じ理念を持ちながら授業を展開していくことは不可能です。各領域のトップの考え方に縛られてしまうからです。しかし専門学校では、全教員が同じ理念を共有し、同じ方向に向かって実習や授業を展開していく基盤を持っています。ここが日本の専門学校の良さです。そしてこれこそナイチンゲール方式の教育体制と言えます。

今、日本の教育は全般的に変わろうとしています。
各学校が教育の目的を真剣に考え、その目的を達成させるにはどうしたら良いのかを、うわべの形ではなく、実質が伴う実践形態を通して世の中に示していかなければならないでしょう。それがどういうことなのかを、この研究会を通して実感させられたのでした。
まだまだ話し足りない気がしましたが、参加者一同、興奮のうちに会を閉じました。
次回は、8月の末になりそうです。