道立江差病院看護部を主軸とする「南檜山看護連携検討会」が開催されました。
今回は講演会ではなく、4事例が提供され、それを元にKOMIケアで展開する看護の方向性について、会場いっぱいにお集まりくださった参加者の方々を交えての話し合いとなりました。奥尻島からの事例提供者もあり、前日の台風27号の影響が心配されましたが、無事にフェリーが運航され胸を撫で下ろしての開催でした。
まずは4事例の提唱者から事例報告を行っていただき、私はそれについての内容的なコメントをすることにいたしました。4事例とも、一人の患者さんの入院から退院までの経過がKOMIチャートシステムを活用して作成された記録用紙にまとめられていて、とてもわかりやすく、かつ退院後の生活指導や治療について、どの部門にどのように引き継いでいけば良いのかが見えてくるという内容でした。例えば1つの病棟から他病棟へ、または退院後外来へ、さらには退院後地域のケアマネさんへ・・・と、多彩な看護連携のありようが見え、その都度KOMIチャートシステムが稼働して、看護の実態と継続ケアが見えるような仕組みづくりが始まっていることがわかりました。
これが可能なのは、やはり各部署や各施設の連携が同じ記録システムでつながっていることが大前提です。院内だけがランでつながっていても、地域連携は不可能です。患者さんが療養の場所を変えて移動するのですから、患者さんの移動に合わせて、同じ記録システムが稼働していけば、看護の継続は難なく実現しますし、その都度一から記録を取りなおさなくてもすみます。
こうした具体的な姿を垣間見ることができた1日でした。
前夜は正調江差追分を聞かせてくれるお店をご紹介いただき、素晴らしい尺八の音色と声に酔いしれましたし、また当日は函館に移動して、素晴らしい函館の夜景を眺めました。台風の影響で今回の研修会の開催を心配していたのがウソのように、晴れ渡った景色にまたまた感動の時間を持ちました。
関係者の皆様、ご協力有難うございました。そして札幌や函館、八雲からご参加の皆様にも感謝申し上げます。南檜山地区における今後の連携看護の姿がさらに深まり、日本のモデル地区として成長されますよう祈っております。