『わ鐡』秋の旅 ~上神梅&本宿

2009-11-30 22:34:56 | 鉄道紀行&乗り物


 午後3時、早くも陽が傾いて、上神梅の駅舎の床に長い影絵が映し出されていました。上神梅駅は、大正元年の開業当時の姿をとどめています(「足尾鉄道」時代)。今では無人駅で、窓口業務に携わった駅員室がカラオケスタジオになっていた時代もあったとか・・・。昔ながらの木造駅舎が人気を集めているそうですが、今年、上神梅駅の駅舎とホームが有形文化財に登録されました。次の下り列車は30分後だけれど、夢の中にいるかの如く、瞬く間に時間が過ぎてしまいます。


 通勤ラッシュ並みの人を乗せて、「シカ」&「クマ」の2両編成が上神梅駅に到着。ここで降りたのはニワトリさんだけだった(テツがいなかったのかも)。いつも思うのだけれど、四季折々の花がホームを飾る上神梅は「花の駅」と呼んでもいい。この日は、立派な菊の鉢植えが並んでいた。


 木目と菊の花、薄い窓ガラスに写りこんだ夕陽・・・全てが美しい! シルエットもいいですね~♪


 本宿駅は、沿線に住む人々の便宜を図るため、『わ鐡』になってから上神梅~水沼間に新たに設置された。駅から真上を走る国道まで急な階段を登っていかねばならないが、利用客は意外と多い。真下を流れる渡良瀬川には降りることはできないが、ホームのベンチで渓流のせせらぎを聴きながら過ごす時間は格別の味わいがある。


    

(左)先ほどの「シカ」&「クマ」に続いて「サル」を見送る。アテンダントが定位置に立っていた。本宿で降りた人は自分も含めて三人!
(右)10分後、ベンチで寝っ転がっていたら汽笛に起こされた。いつの間にか「鉄」がホームにいてカメラを構えている。なるほど、先ほどのトロッコ列車が「足尾」を折り返してきたんだね!


    

(左)「わたらせ渓谷」号は七曲りをゆっくり下っていった(上り列車だけど)
(右)1時間後、上り列車がカーブを下ってきた。待ってる間に体がすっかり冷えてしまった。渡良瀬川が殆ど干上がっていて、せせらぎが全く聴こえなかったのも残念だ。夏は最高に近い時間が過ごせたけれど、晩秋の本宿駅はあまりお勧めできない? 


(左)桐生駅に到着した「あかがね」。次回は、またイルミネーションだね!
(右)両毛線のクハ115。頑張っているクハ115系も引退が間近だとか・・・内房&外房を走る横須賀カラー(紺白)のクハ115系や、中央線のクハ115系に、こちらで頑張る湘南カラー(緑橙)のクハ115系がいなくなったら、さぞかしつまらない鉄道旅になるだろう。窓を開けられないローカル線なんて・・・。