都民の日

2009-09-30 10:30:00 | 自然&いきもの+ゾウのはな子

どくだみパワーで夏を乗り切ったはな子さん


 時間がないので、インフォメーションを・・・
 五連休中の「敬老の日」に、62歳の誕生日を祝ってもらった井の頭自然文化園のアジアゾウのはな子さん。仕事が入っていなければ、敬老の日に開かれた誕生日イベントを見に行ったのですが、残念ながら今年も行かれませんでした。
 悲しい知らせもありました。その日を迎える前に、小田原動物園の同い年のウメ子さんが急死してしまったのです。にわかに、はな子のことも気ががりになってしまったのですが、夏を乗り越え食欲も回復してきたとの近況報告にひと安心したところ。そろそろ会いに行きたいな~。
 明日の10月1日は都民の日(公立小&中学&都立高校はお休みに!)ですが、その日は井の頭自然文化園の入場料が無料になることをご存じでしょうか?
(上野&多摩動物園と、葛西臨海水族館も無料)
 私は恐怖の30時間勤務中(中休みがあるけどね)につき行かれませんが(年間パスポートがあるからいつでも無料?)、時間のある方は是非、井の頭自然文化園にお越しくださいませ。
 おっと、そろそろ出かける準備をしないと! 来月はもう少し楽になってくれるといいのですが・・・。

先が怖い? ~古くて新しい趣味が復活?

2009-09-29 22:22:59 | 独り言&拾いもの


地獄(天国)への一歩・・・にならないでね!


  今月も、飛ぶように過ぎて行こうとしています。確かに勤務は苛酷かもしれませんが(13時過ぎに帰宅して、夕方まで仮眠。明日もお昼から・・・一日おきの24時間勤務はさすがにきついです。はああ~~)、趣味を広げすぎて「忙し地獄」に墜ち、「中途半端の迷宮」を彷徨っているのは確かな事実で、どこかで整理しなければいけないと常々思っていたのに、またしても・・・。

 『グッド・バッド・ウィアード』を観たあと、所用で新宿郵便局に寄りました。そのときニワトリさんは、見てはならないものを見てしまったのです。
 見てはならないもの、それは「記念切手」のコーナーです。今でも愛好家がたくさんいるのでしょう。新宿郵便局には、少年漫画50周年シリーズⅠ&Ⅱ(『少年マガジン』『少年サンデー』に連載された漫画たち。計4シート)、ふるさと切手シリーズ、ふるさとの花シリーズ、旅の風景シリーズ、各イベントの記念切手などがずらりと並んでいました。
 にわかにコレクターの血が騒ぎ出し(ロン・チェイ二― .Jr が主人公の元祖『狼男』(1941)が満月の夜に変身してゆく「あの」感じ。と言っても、ご存じない人もいるでしょう。80年代以降の「狼男」映画の超リアルな変身じゃなくて・・・という意味)、めぼしいものをピックアップしてみたら、何と福沢諭吉が切手に分解されてしまうではありませんか! こんなものを始めたら、生活が完全に破たんする(今でもそれに近いのに)と思い、手を出すのは絶対やめようと思いました。
 にもかかわらず、動物愛護週間の寄附金付記念シート(550円。おそらく50円が寄付に回る)と、今年の干支の記念シート(800円)と、佐渡のトキ80円切手(二組×2=320円)を買ってしまいました。処分されるペットに心を痛めている、丑年だから、佐渡のトキ頑張れ・・・いずれの切手も、買ったことに対して言い訳し易いのが特徴になっていますが、これだけでも映画が1本見られる金額(1670円)なので、今回限りで終息してくれることを願います。
 でも切手って、本や模型(鉄道模型は特に!)とか、ありとあらゆる収集物と比べて圧倒的に小さく薄いので、「置き場所の確保」という、実はコレクター最大の悩みも生じません。すでに部屋がパンクしてしまったニワトリさんにも、お勧めかもしれませんね。

 切手と同じように薄くて場所を取らない収集物にテレフォンカードやオレンジカードなどがありますが、自分の場合、これには全く興味を覚えません。どうしてだろう?
(映画のパンフレットとチラシにもハマりましたが、昔のものはパンフレットも含めて一枚も残っていません。高校時代が終わる頃、集めてきたパンフの半分以上にあたる150冊が、雨漏りから生じたカビで文字どおり腐ってしまい、そのときチラシも含めて全部処分してしまいました。泣くほど悔しかったのですが、これでチラシを集めたりパンフを買うために映画を観るような本末転倒からおさらばできる、と思いました)
 小学生のとき、子供たちの多くが切手収集をしていました(一番の楽しみは、「お年玉切手シート」。当たりの年賀はがきをくれた友だちの名前は今でも覚えています)。ときには駄菓子を何日か我慢して、たまったお金をポケットに入れ皆で立川のデパートまで自転車で繰り出しては、めぼしい切手やコインと交換しました。その頃の思い出が今も残っているから、つい反応してしまうのでしょうね。「三つ子の魂百まで」とは、よく言ったものです。
 帰宅後、屋根裏からたった1冊の切手アルバムを引っ張り出しました。量的には小学生のお小遣いの範囲内なので可愛い限りですが、それを眺めていると色々面白いことが「見えて」きました。それについては明日にでも・・・。




 「動物愛護週間」の切手シートは、使った色を示す「色見本」(煙草のパッケージにもついてます)も、このとおり「足形」で可愛い! 1シートに必ず「色見本」がついていることを教えてくれたのは、版画美術館で趣味の切手を展示していたおじいさん。トキの切手を2セット買った際に、「色見本のついている部分をください」と言ったら、「縦に切りますか、それとも横?」と言葉が返ってきて、このようにシートから切り離してくれた。カラーバーの部分を欲しがる人が結構いるのか、手慣れた感じでした。


うちの「くるみ」さんも、切手にしたいなあ~♪(1200円で作れるそうです)


久しぶりに大暴れ? ~くるみさんの近況

2009-09-28 12:30:00 | 自然&いきもの+ゾウのはな子


 夜ブログを書いているとき、くるみさんは右隣のベッドの上で寝ているか、キーボードの回りを行ったり来たりしていることが多いのですが、土曜日はどこに隠れているのか姿が見当たりません。名前を呼びながらベッドの後ろなどの狭い空間を探すと・・・元ゴミ箱今ゆりかごの中にいました! これ、普段は横にしています。くるみさんは、放っておいてもらいときはここで静かに寝ていることが多く、そうでないときも、爪とぎをしたり、中に入ってカゴをぐるぐる動かして遊ぶのですが、縦に置いてもやっぱり入りたかったんだね~♪


正面に回りこんで「はい、笑って~」(「邪魔しないでよ」と言わんばかりの表情です)


 翌朝の日曜日・・・何やら騒がしい物音がするのでベッドから起き上がって床を見おろすと、くるみさんが破壊活動に夢中になっていました。「二十世紀出陣弁当」の空箱がこのとおり・・・


    

(左)こうした事態になったのは、彼女がその日の朝、それまで不可能だった本棚登頂にとうとう成功したからです(後ほど撮影)。これで登れない場所はなくなりました・・・。右端に写っている角の部分に爪を立てて這い上がってゆく方法と、柔らかい体をうまく使って本棚を一段一段上がってゆく方法の両方を体得していました。
(右)「えっ、そんな隙間にも入り込みたいの?」。いずれにしても、棚の上の物は全て落とされる可能性が高まったので、本以外は避難させましょう。だが、もう置き場所がない!


 最初に病院に連れて行ったときに使ったダンボール箱は、「あたしん家」として今も使用中。お気に入りの籠を引っ張りこんでいます。昔と違って、さすがにこの中には体が収まりません。それでも、手放せないみたい・・・。


 この間買ったオモチャはとても気に入ってくれたようです。狂乱に近いはしゃぎぶりなので、遊ぶときはセーブしてあげないと、怪我をするかもしれません。体が完全に折れ曲がっていますが、大丈夫なの? ジャンプしたり、二本足で立ち上がったり、ぶるぶる振り回したりで、さすがに少し疲れた模様・・・。



親バカ写真にキリはないのですが、そろそろ締めくくります。新しい寝床を開拓したのかな?


『グッド・バッド・ウィアード』  ~疾走する爽快感!

2009-09-27 23:59:30 | 映画&ドラマ


撮影中にくるみさんがやってきて、慌ててシャッターを切ったら見事ブレました・・・


 昨日の土曜日、Angela さんもお勧めの『グッド・バッド・ウィアード』を観てきました。入場料が割安になる夜間に府中で鑑賞するつもりだったのですが、いつの間にか終わっていて、電車賃も合わせるとかなりの出費になってしまいました。せめて、並ばずに良い席を取ろうと、新宿バルト9のオンライン・チケットを利用したのですが、予約番号を控えて来なかったので発券できず、チケットカウンターのお姉ちゃんに調べてもらっている間に上映時間を過ぎてしまい、イライライラ・・・番号をもらい急いで発券、何とか本編上映前に滑りこめました。
 映画が終わると、ニワトリさんはエレベーターに向かわず、階段を9階から1階まで一気に駆け下り、眩しい陽光の下に飛び出すと、肩で風切って歩き始めました。テーマ曲の「悲しき願い」(サンタ・エスメラルダのフラメンコ風アレンジで)が大音量で頭の中を駆け巡り、足取りも非常に軽快です。
 映画の魔法が効いている時間は、人車一体の境地というか映画の主人公と一体化しているため、「指一本で列車を止めてみせる」ぐらいの大きな気持ちになっているのですが、魔法が切れた今は、チョン・ウソン(グッド)やイ・ビョンホン(バッド)というより、どちらかというとソン・ガンホ(ウィアード)の体型に近い中年親父がよくもまあ~、穴があったら入りたい気持ち・・・ソン・ガンホも非常に格好良かったので、ウィアード(変な奴)は自分のことだったのだと悟った次第。

 アジア映画だと、ジョン・ウ―作品でチョウ・ユンファが見せてくれた両手撃ち(使ったのはベレッタM93)以来の格好良さ? 『GOOD,BAD,WEIRD』は(短い時間ではありましたが)私を「HERO」に成り切らせてくれました。その昔、ウルトラマンやセブン、仮面ライダーやデビルマンに変身したように・・・。
 『グッド・バッド・ウィアード』は、題名とクライマックスシーンをマカロニウエスタンから拝借していますが、映画が活動写真と呼ばれていた頃と同じ躍動感と疾走感に満ちていました。
 先ほどジョン・ウーの名前が出たので彼をダシにさせてもらうと、「白い鳩がスローモーションで飛び立つ」のではなくて、眼光鋭い鷹が空を急降下して線路に落ちていた腐肉をかすめ取ったかと思うと、疾走する満鉄の大型機関車に瞬時に切り換わるオープン二ング・ショットに、この映画の全てが集約されています。そこから先は、生身の人間によるアクション、アクション、アクション! ジェットコースター映画やCGだらけのアクション映画とはまるで違う、疾走する喜びに満ちた「幸福な映画」です。「走れ、映画!」と叫びたくなる作品は本当に久しぶりで、蒸気機関車も、サイドカーも、馬も人間も実に嬉しそうな表情で走っていました。敵味方入り乱れての全力疾走は、ラストの対決以上に映画的なシーンであり、『駅馬車』のワンシーンまで思い出しました。「いや~、映画って本当にいいですね~」(ねっ、水野さん!)

 それにしても、どうして原題の「THE UGLY」(卑劣な奴)が、「WEIRD」(変な奴)に変わったのだろうと、かすかに思ったのですが、映画を観てその理由がわかりました。ソン・ガンホが演じたユン・テグは雑草のようにたくましいコソ泥で、コメディロールを演じていることもあって、誰もが好感を抱いた筈。『続・夕陽のガンマン』では、イーライ・ウォラックが卑劣漢だけど憎めない人物をうまく演じていて、彼が劇中口にしたように、本当の卑劣漢は「善い奴」を演じたクリント・イーストウッドではないかと思わせるあたりが非常に面白かったのですが、ソン・ガンホが同じ役回りを演じるだけでは勿体ない、と考えたのかもしれません。その結果、この人物は原題の「UGLY」ではなく「WEIRD」になりました。それもかなり怪物的な・・・。
 同じことは、「BAD」を演じたイ・ビョンホンにも当てはまります。『続・夕陽のガンマン』では、凄腕の上に頭が切れ、目的を達成するためには手段を選ばない冷酷非情な人物をリー・ヴァン・クリーフが好演していましたが、『グッド・バッド・ウィアード』になると、複雑な内面を持つ残虐な殺し屋に変更されました。この複雑な内面が時折表面ににじみ出てくるキャラクターを、イ・ビョンホンは上手く演じていましたが、よくよく考えると「悪役といっても、トラウマをかかえた自己顕示欲の強い人物が後先を考えずに子供のようにめちゃくちゃ暴れているだけだったの?」となってしまったのが残念です。「悪(ワル)」の魅力は、大人であることに尽きると思うのですが・・・。
 二枚目スターが悪役を演じる場合は、もう一つの『グッド・バッド・ウィアード』ともいってもよい『レッド・サン』のアラン・ドロンを参考にするといいと思います(『レッド・サン』では、「GOOD」が三船敏郎で、「UGLY」がチャールズ・ブロンソンでした)。

 『続・夕陽のガンマン』には南北戦争という横線が張られていて、物語を長く(完全版は178分!)複雑にしてしまったのですが、20万ドルをせしめるのは「善い奴(イーストウッド)」なのか「悪い奴(クリーフ)なのか「卑劣漢(ウォラック)」なのか、核心をその一点に絞っていました。『グッド・バッド・ウィアード』には、日本の植民地という時代背景が確かにあるものの、そのこと自体には深い意味がなく、その代わり、三人の行動原理が「金」だけではないところで「深み」を持たせたかったのでしょうが、核心がぼやけてしまったきらいがあります。

 ところが、脚本のミスを全く問題にしないほど三人が格好良く、個人的には色々あるでしょうが、私は「GOOD」を演じたチョン・ウソンに痺れました。187cmの長身には、拳銃よりもライフルやショットガンといった長物が良く似合い、馬を走らせながらウィンチェスターを片手でくるっと回転させて撃ちまくる姿の美しさは、ジョン・ウェインもクリント・イーストウッドもスティーヴ・マックイーンもジュリアーノ・ジェンマも舌を巻くほど!
 三人が持つ銃も凝っていて、チョン・ウソンが西部を制したウィンチェスターのレバー給弾式ライフルに長銃身の水平二連ショットガン、イ・ビョンホンが珍しい中折れ式リボルバーのウェブリ―&スコットMK5、ソン・ガンホが当時最新鋭のワルサ―P38(ルパン3世も使ってますね)を二挺、という具合に個性的。強いて言うなら、ソン・ガンホにはこの時代の馬賊が愛用したモーゼルミリタリーを両手に持たせて、怒涛のフルオート射撃でバッタバッタと敵をなぎ倒しても面白かったと思います。チョン・ウソンにはP38より一世代古いけれど優雅さでは比類のないルガ―P08の長銃身6インチ・ネイビーモデルをショルダーホルスターに吊るして欲しかったなあ~。これって、かのフィリップ・マーロウも一時期使っていた拳銃です(4インチのルガ―は、不二子ちゃんご愛用)。

 最後は銃器オタクになってしまいましたが、(CGなしの)アクション映画って、本当にカッコイイですね~。あっ、また「悲しき願い」が流れてきました。それでは、ハイヤ~♪(と馬にまたがったつもり)

 公式HPは、 → ここをクリック


『あんにょん由美香』 ~映画の幸福

2009-09-26 23:53:00 | 映画&ドラマ




 徹夜明けで13時過ぎに帰宅、くるみさん(猫。推定年齢5ヶ月半)のトイレ掃除を済ませ、少しだけ遊び相手になり、一緒に3時間仮眠し(彼女の方が先に起きました)、ホームセンターにトイレの砂と新しいじゃれ紐とネコ牛乳を買いに行き、夕食を食べてから「ポレポレ東中野」に向かいました。21時からのレイトショーだったので帰宅は午前様。さすがに疲れました。でも気分は大変よろしい。
 それにしても、なぜ、体に鞭打つような思いをしてまで映画を見に行くのでしょう? 相手が林由美香さんだから・・・と答えられたらよいのですが、前の職場では「映画」が自分の「逃げ場所」になっていて、どんなに疲れていても「一日一映画」を実践していたわけだから、これぐらいは軽い軽い? 『あんにょん由美香』は異例のロングラン上映になったので、いつでも行けると思っていたら、いつの間にか最終日を迎えてしまった!というのが本当のところだと思います。でも、出かけた甲斐はお釣りが来るほどありました。

 その1=館内で入場待ちをしていたら同僚とばったり出会いました。その人とは映画の話はおろか、殆ど私語を交わしたことがなく、その日も挨拶しかしなかったけれど、この映画を観に行ってくれる人が同じ職場にいたということがとても嬉しく、この日に来て良かったなあ~、と疲れもとれちゃいました。
(その方は一緒に来ていたお友達につきあってあげただけかもしれませんが・・・)。

 その2=映画上映後に監督の松江哲明さんの挨拶がありました。凄い才能をもった方ですが、腰が低くて偉ぶらないところが素敵。笑顔も可愛く(若いしね)、皆にわかる言葉で話してくれました。それだけでも今夜来て良かった~と思ったのだけど、完成までに3年を要した『あんにょん由美香』の編集作業中に、それとは対照的なワンシーン・ワンカットの、しかし想いに関しては『あんにょん由美香』と全く同じドキュメンタリー映画『ライブテープ』を2009年の元日に吉祥寺で撮った話になり、遠慮がちに予告編を見せてくれました。これ、絶対に傑作です。ワンシーン・ワンカットのドキュメンタリー映画なんて聞いたことがありません。上映時間が74分だから、撮影時間も同じ74分。世界一短い時間で作られた映画になるでしょうね、きっと。ヒッチコックの『ロープ』も真っ青な冒険ですが、それもこれもヒッチコックと同じように、松江さんが映画の本質を、つまりは「編集」と「やらせ」(演出)のことなんだけど、ドキュメンタリーを撮っているだけあって、きちんととらえているからこそできる技なのだと思います。感動した自分は、(帰り際に監督がロビーにいたので)『あんにょん由美香』を見せてもらったお礼と、『ライブテープ』を必ず観に行くことを伝えて映画館を後にしました。私のような観客から声を掛けられても、監督は腰の低い、いかにも人の良さそうな笑顔で応対してくれました。もう完全に、この人のファンになったよ~♪
(面と向かって会った監督は黒沢清さん、塚本晋也さんに続いて三人目です)

 例によって、作品そのものとは関係ない話が延々続きましたが、その1&その2が、「最後の映画女優」と言われた(そう評したのは大作『女優 林由美香』を監修した柳下毅一郎さん)林由美香さんの「映画力」が、引き合わせてくれたのだと信じているので、決して関係ない話ではないのです。
 でも、おそらくは、私のブログを熱心に読んでくださる方でも、映画女優=林由美香のことを殆ど知らないと思います。かく言う私自身も、『たまもの』(04)で初めて彼女を知ったのだから、ファンの末席にも座れません。その後DVD発売されている由美香さん出演のピンク映画を全て(7作)購入したものの、「最後の映画女優を映画館で観たことがない」のでは洒落にもならず・・・今回が彼女に会う初めての夜でした。
 
 誕生日の前日に亡くなった由美香さん。二度と新作を観ることができないのは非常に残念ですが、劇場用映画だけで200本、AVも入れれば500本以上とも言われる膨大なフィルモグラフィーを考えると、それらがきちんと保管されていれば、ピンク映画館がこの世から消滅しなければという条件がつくけれど、映画館で彼女に会う機会はこれからもあるわけで、彼女は永遠に映画女優であり続けるのでしょう。
 プログラムピクチャーが姿を消した今(Vシネマは少し違うような気が・・・)、細々と作られているピンク映画がプログラムピクチャーの最後の砦になったわけですが、彼女は長きにわたってプログラムピクチャーを支え続け、いまおかしんじ、吉行由実、さとうとしきなど多くの人々を仕事をしてきました。
 もっとも、「プログラムピクチャーの火を絶やさない」といった使命感は彼女の中にはなかったような気がします。NHKだろうが(『日曜日は終わらない』。是非ともソフト販売して~)AVだろうが、仕事を選ばず与えられた役柄をこなしてきました。
 『あんにょん由美香』を作るきっかけとなった、韓日合作エロ映画『東京の人妻 純子』もその一つで、「こんなのにも出ていた!」ということで一周忌に上映されたそうですが、松江さんはこのジャンク作品を見て、問題だらけのトホホ映画だけど「真剣に映画を作っている。いい人たちだ(鑑賞後の舞台挨拶でそう述べた)」と感じ、柳下さんに「この作品には何もないよ」と言われても、由美香さんと深い親交のあった平野勝之さんに「誤魔化すようなマネすんなよ」と恫喝されても、直感を信じて取材を続け、映画の奇跡としか言いようのない幸福なラストシーンに辿りつきます。このラストシーンは、涙こそ流さないけれど、映画を好きな人ならほろりとしてしまう筈で、この幸福感を味わいたくて映画を見るのだ、と確信しました。
 ただ一つだけリクエストすると、最も彼女を可愛らしく撮ったと現時点で思っている(7本でそれはないだろうと言われてしまうでしょうが)吉行由実さんが登場しなかったのが残念です。松江さんには必要なことだったかもしれませんが、平野さんと一緒に自転車で峠を越える場面に代えてでも、彼女に由美香さんを語ってもらったら、もうひと味出たような気がするのですが・・・。

 よく、ドキュメンタリーとそうでない映画の違いを問われるけれど、松江哲明さんの『あんにょん由美香』を見ていると、そうした線引きが無意味であることを知らせてくれます。同じ映画なのに、どうしてドキュメンタリー映画では「物語を作ってはいけない」とされてきたのでしょう? ここで彼が作ろうとした物語は、当初はフィクション(願望)だったかもしれないけれど、物語を作ろうとする彼の熱意にほだされた映画が(やらせでありながら真実である)感動の物語を用意してくれました。映画制作に奇跡は必ずついて回るのかもしれません。次作『ライブテープ』も、何が出てくるか非常に楽しみです!

 『あんにょん由美香』公式HPは、 → ここをクリック


吾妻渓谷と川原湯温泉郷について

2009-09-24 11:22:10 | 独り言&拾いもの


可愛い可愛い樽沢トンネル(全長7m!)


 民主党政権ができてから、「八ツ場ダム」の話題で持ち切りです。
(ついでにクレームをつけると、死刑制度に反対している人を法務大臣にしたのは如何なものか? 思想&信条は個人の自由で反対運動も大いに結構だが、捺印を拒むことで少なくても在任期間中は制度を機能させまいと考えているとしたら、首相の任命責任が問われるだろう)
 そのせいか、JR吾妻線に乗って(数年以内にダムに沈む予定の)吾妻渓谷と川湯温泉郷を何度か訪ねているニワトリさんのブログにも、アクセスが結構あります。立ち退きが進んで最盛期の頃とは比べようがないくらい寂れてしまった温泉郷ですが、本当にとても素晴らしいところなので、機会があったら是非訪れてみてください。

 2009年9月、民主党政権が誕生してダム建設工事を中止することを明言し、地元や周辺自治体から抗議の声が上がっています。泣く泣く立ち退きを余儀なくされた人にとってみれば当然の話です。だが、ここは原点に返って、美しい吾妻渓谷がダムの底に沈むことから免れたことを考えようと思います。
 数件に減ってしまった川湯温泉郷を最盛期の姿に戻し、ダムに翻弄されてきた人々にお詫びし、暮らしを保障しながら町を再生すること。それが民主党に課せられた義務であり、国民全体の利益に繋がることだと信じます。
 工事を中止することで建設費以上のお金がかかったとしても(ダム建設推進派は公共工事につきものの「追加工事費」を勘定に入れていないが)そうした出費は無駄ではないし、現況復帰工事や、建設中の橋梁などいらなくなったものの解体工事費だけをとっても、地元にかなりのお金が還元されるのではないでしょうか。架け替えがかなり進んでいるJR吾妻線については、日本一短い樽沢トンネルのある旧線(現吾妻線)を川湯温泉行きの観光鉄道にするなど、いろいろ知恵を絞って欲しいものです。

川湯温泉、近いうちにまた行きます~♪ 吾妻渓谷も、じっくり歩いてこようと思います。

 過去記事はこちら() 太字をクリックしてください。 

 大前へ ~吾妻(温泉)線

 吾妻線の魅力

 吾妻線(日本一短い)樽沢トンネル

 川原湯温泉郷 その1

 川原湯温泉郷 その2

 川原湯温泉郷 その3

 川原湯温泉郷 その4


『恐竜2009 ~砂漠の奇跡その2』

2009-09-23 23:59:00 | 美術館&博物館など


 次のステージでは、内モンゴルで発見された巨大竜脚類の全身復元骨格模型が展示されています。圧巻は、全長35mのマメンキサウルス(写真)。展示場の壁に背中を貼りつける感じでカメラを構え、24mm相当の画角にしたところ、マメンキサウルスの全身がファインダー内に収まりました。広角レンズの特性から首が異常に長く見えますが、実際も16.9mと体の半分近くもあり、全長33mのスーパーサウルス(首の長さ12.6m)と比べても、首の長さが際立っていることがわかります。推定体重は49.795トン。今のところ世界一重く、二冠達成です。


 全長17mのクラメリサウルス(左)と、20mのファベイサウルス(右)。ファベイサウルスは向かいに並んでいたシンヘサウルス(全長24m)と共に初めて日本に上陸した。


 カモノハシ竜の仲間=ハドロサウルス類に属するニッポノサウルス。1934年、当時日本領だった樺太(サハリン)の豊原(ユージノサハリンスク)で発見された。厳密にいえば、ニッポノサウルスは日本にいた恐竜とはいえないが、戦後は有名なフタバスズキリュウ(首長竜。国立科学博物館にて展示)を始め、肉食恐竜のミフネリュウや、巨大竜脚類のタンバリュウなど、多数の恐竜化石が発見されている。


 狛犬や狐、あるいは金剛力士像のように並んで立つシンヘサウルス(左)とファベイサウルス(右)。彼らの間に立つと、自分の小ささがよくわかる。悠然と佇む生前の姿が見えるような気がした。このあと登場する肉付けされた恐竜よりも骨格だけの方がリアルに感じるのは自分だけかしら?

 


帰ってきました・・・

2009-09-22 23:09:00 | 日常&時間の旅


 やれやれ、目いっぱい動き回り、スイスから帰国しました・・・というのはもちろん嘘ですが、「この景色、(行ったことがないけど)ベルンに似ているなあ~」なんて思いながら、とっさにシャッターを切りました。この湖、河口湖です。カチカチ山(本当の名前は天上山)ロープウェイの山頂駅付近の眺望でした。大して期待していなかったのですが、これは凄い!

 残念ながら、二日間とも富士山は雲に隠れ、圧倒的な星空も見られなかったのですが、わいわいがやがや、二日間楽しく無事に過ごすことができました。これを書いている今、心地良い眠気に襲われていますが、皆とても楽しんでくれたようで、本当に良かったと思います。男性ばかり7人、バンガローに泊まるのは初めてで、先が全く読めなかったのですが、案ずるより産むが易し。この感じなら、また皆で泊りの旅行に行かれそうです。
(楽しい写真もたくさん撮れました・・・)



 手持ち1/25秒で撮ってみました(三脚があれば、もっとスローで撮れたけど)。山(カチカチ山ロープウェイ)、湖(本栖湖遊覧船「もぐらん」)、滝(音止の滝&白糸の滝=上写真)、洞窟(西湖コウモリ穴)と、二日間盛り沢山! 毎日1万2千歩。皆さん、よく歩いたね~。バーベQも美味しく食べられたし(残りの材料で作った朝の豚汁がおいしかったこと!)、花火もできて温泉にも入れて、これで渋滞がなければ100点満点だったのに・・・もろに巻きこまれました。星は見られなかったけれど、虫の音と共に眠り、鳥の声(ニワトリも混じりました)で目覚めるアウトドア・ライフを満喫。『深夜プラス1』は、早朝の時間帯に読むことができました。残りをこれから読もうと思うのですが、多分読み終える前に寝てしまうでしょう・・・。


物欲の秋?

2009-09-20 23:59:00 | 独り言&拾いもの


 五連休がやってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 私は明日から富士山方面に一泊旅行(バンガローだよん)に出かけたりするわけですが、一応仕事なので、旅行の準備から帰ってきてからの夜勤まで含めると、五日間実質休みなしということになります。でも、へこたれてはいられないので、雄大な富士の懐で「食欲」の秋でも大いに楽しんでこようと思っています。晴れれば秋の星空も見られそうだし(そしたら久しぶりに「星の下で眠る」だね)、面白いことが待っているかもしれません。眠れない可能性もなきにしもあらずなので、旅用の文庫本(多分『深夜プラス1』)をバッグに一冊しのばせておきましょう・・・。

 食欲と同じで秋に限った話ではないのですが、今年は例年に増して「物欲」の秋が来ています。これはもう「ビョーキ」かもしれません。発売間近のEOS7D(APC-Sサイズ)と、発売されたばかりのルミナックスGF1(マイクロフォーサーズ)に心奪われてしまいました。欲しい~~!
「今のカメラに何の不満があるの?」と言われると、返す言葉はありません。α700は、動体撮影と高感度撮影が若干苦手だけど、それは初めから了解した上で購入したわけでして、それに、写真の良し悪しはカメラよりも撮影者で決まるもの。めきめき腕を上げている(というか、元から才能があった)「kaochan」の写真を見てご覧よ!(もちろん、彼女の使っているカメラが悪いという意味ではありません)。α700を使いこなしてから出直しておいで!

 そうしたことは百も承知なのですが、EOS7Dは、元々キャノンユーザーだった自分にとって、久しぶりに購買欲をそそられるカメラで、APS-Cサイズの一眼レフとしては理想に近いスペックで登場してくれました。実は、ニコンのD300Sもほぼ同じ実力の持ち主なのですが、手持ちの単焦点レンズが生かせるという意味でも、待ちに待ったカメラだと思います。少し前に発売されたフルサイズのEOS5DⅡを購入すれば、手持ちのレンズを正規の焦点距離で使うことができるのですが、5DⅡは高性能すぎて使いこなすのは難しい気がしました(価格もちょっと・・・)。
 フルサイズ機だと、ニコンのD700がスペック的には理想なのですが、ファインダー視野率95%というのが気になりました。同じ視野率のα700で写真を撮った際に、フレーミングしたときには写っていなかったものが写ってしまったために撮り直しを余儀なくされたり、そのときは気付かずに後でがっかりすることが結構あるので、できたら100%が欲しいのです(ペンタックスのK-7とか、最近は100%の機種が増えてきた)。

 ルミックスGF1は、いつも持ち歩くカメラとして非常に魅力的です。復活したオリンパスのPENも悪くないのですが、GF1はキットレンズの20mm/F1.7(35mm換算で40mm)の描写が実にいいですね~。開放値F1.7の明るいレンズが付いて442gの重量は驚異的! 本気で購入するなら、リコーのGRデジタルⅢ(こちらは28mm/F1.9。約200g)と大いに悩むところだけど、GF1はレンズ交換ができるので、色々遊べる楽しさがあります(重い一眼レフは持ち歩かずに、この2丁使いでもいい)。
 楽しいといえば、「あれがいい、これがいい」と、あれこれ考えているときが一番楽しいのではないでしょうか? 想像しているだけならお金は一銭もかからないわけだし、いざ買うとなると、清水の舞台から飛び降りる覚悟が必要になって、それで失敗した日には・・・。

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