時計を少々巻き戻して、モデルガンの次に再燃したマイブームは・・・「自転車」でした。
「な~んだ、今が旬じゃない!」と言うなかれ。
高校時代、ニワトリさんは自転車少年でした。愛車は、メタリックグリーンのユーラシアEA-1(上写真。ブリヂストン製1976年型)。高校合格のお祝いに?買ってもらった通学用!の自転車ですが、その名のとおり大陸を縦断してヨーロッパまで行かれそうな素敵な自転車でした。実際は、一都六県で終わってしまいましたが・・・。
世代を超えて定着した今の自転車人気とは少々質が異なりますが、当時の男子中&高校生の多くが変速機付きの自転車に乗っていて、その中でもドロップハンドルの本格的サイクリング車は憧れの的でした。
中学を卒業したばかりの少年が自転車で日本一周する漫画『サイクル野郎』(週刊『少年キング』連載)の影響が多分にあると思いますが、ランドナーやスポルティーフと呼ばれるサイクリング車を手に入れたニワトリさんたちは、パーツをより高性能なものに換装しながら(主に軽量化を図ってゆく)、夏休みなどを利用してサイクリング旅行に出かけました。
フレーム以外の全ての部品を換装してしまった凝り性の友達もいました。ニワトリさんの場合は、バーナー&クッカーに寝袋&テントといった自炊と野宿のための装備品もひと通り揃えたかったので、そこまで改造しなかったけれど、サドルをブルックスの皮製に換え、バーテープを車体と同じ緑色に自分で巻き直し、ペダルが重くなるのを嫌って使わなかったダイナモ&ライトを取り払ってしまい、代わりに強力な懐中電灯をフロントキャリアに取り付け、スプロケットと変速機を交換しました。
少しずつ部品を変えながら、ユーラシアで都内、伊豆、湘南、房総、常磐、富士を走りましたが、18禁が終わって二輪に乗れるようになった途端にユーラシアはお役御免と言わんばかりに、庭の片隅で埃と雨を被るようになってしまいました。
でも今、あの頃の思い出がなせるわざなのか、ランドナーが無性に欲しくなってしまったのです。
ところで、ニワトリさんが浦島太郎している間に自転車を巡る環境は大いに変わり、ランドナー&スポルティーフという車種は激減してしまったようです。さすがにマウンテンバイクは知っていますが、ロードバイクをロードレーサーと呼んで笑われ、ミニベロ?ピストバイク??ポタリング???
ロードバイクには(ルックスを含めて)全くついていけません。「自分が乗りたいのはユーラシアと同じランドナーなのだから」と、そちら方面を物色していたら幾つか出てきました。ARAYAのランドナー「SWALLOW(スワロー)」が良さそうな感じです。パーツのグレードは分かりませんが、サドルがブルックスで重量が11.9kgと、他社のランドナーよりお洒落で軽い点がイイじゃない! 何といっても、オレンジ色のクロモリ(鉄)フレームと昔ながらのルックスに魅せられ、さらに「SWALLOW」という呼び名も気に入ってしまいました。
「ツバメ号か・・・長く乗るには、いい名前だよな~♪」
(アーサ・ランサムの『ツバメ号とアマゾン号』シリーズに登場する小帆船ツバメ号を思い浮かべている)
同社のスポルティーフ「EXCELLA(エクセラってマツダの車だけど)」もなかなか美しく、車体が1kg軽く700Cサイズのタイヤを履いていることから、ツバメ号より速く走れそうです。
「でも自分には、やっぱりランドナーだよな~。いや、ここは冒険して、スポルティーフでいくべきか?」
約二ヶ月前ぐらいから、ニワトリさんは夜な夜な自転車関係のサイトやブログを閲覧して、「あれがいい、これがいい」と心を躍らせていたのですが、一ヶ月後にとうとう一大決心をしました。
「よし。ツバメ号を買って、サイクリングに行こう!」
フレームサイズが若干大きいユーラシアEA-2。その当時、身長160cmしかなかったニワトリさんにはEA-1しか選択肢がなく、EA-2の色も気に入らなかったが、今はピンクのユーラシアも格好良いと思う。いや、今だったら、無理を承知でこっちかな?
ロードバイク全盛の時代に(最近注意深く自転車をチェックしてるけど、ランドナー乗りはいない・・・)生産されている貴重なランドナー。ユーラシアでできなかったことをツバメ号でしてみよう、と思った。