『私は猫ストーカー』 ~猫のいる風景

2009-07-31 23:59:50 | 映画&ドラマ


 ニワトリさんが住んでいるところは猫不毛地帯で、十年前ぐらいから猫の姿を見かけなくなりました。野良猫がいないわけではなかったのですが、ある事件を境にいつの間にかいなくなってしまったのです。
(いつかお話しする機会があるかもしれません)
 ブログを始めた頃から、休日になると必ず外出するようになったのですが、猫を意識して出かけたことは一度もないのに、結果として「猫と遊んで」帰ってきたケースが多々ありました。無意識のうちに「猫ストーカー」になっていたのかもしれません。
(ハルミンさん秘伝の「猫に取り入るテクニック」を自然に習得していたし・・・)

 映画『私は猫ストーカー』(09)の主人公は、古本屋でバイトをしているイラストレーターの女性ハル(星野真里)。彼女は猫を探して町中を歩きまわり、つかず離れず適度な距離感を保ちながら後を追いかける「猫ストーカー」なのですが、映画はそんな彼女を淡々と、でも彼女が猫を追いかけているときと同じ目線(つまり猫と同じ目線)で追いかけます。流れている時間はとても緩やかだけれど、同じ旋律を等間隔で追いかけてゆく(キャメラの)「輪唱」の心地良さは何ものにも代え難いほどで、聞えてくる様々な音もまたリズミカルに響き、本当に音楽を聴いているかのようでした。
 原作者の浅川ハルミンさんの同名エッセイから印象深いエピソードを拾ってきて、物語をつないでいくので、原作を読んだ人は映画を観ながら何度も「にやっ」としただろうし、自分のように映画を先に観た人も後で原作を読んで、「おお~、この話があのシーンになったんだ」と楽しめました。イラスト&文章がほんわかと面白い、原作の『私は猫ストーカー』『帰ってきた猫ストーカー』も、お勧めです。
 
 作品の舞台になったのは、猫好きだけでなく下町好きから圧倒的に支持されている「谷根千」(谷中・根津・千駄木)。古本と猫というのもお似合いだと思うのですが、古本の聖地である神保町で、自分はまだ猫を見かけたことがありません。映画に出てくる古本屋(徳井優と坂井真紀もいい味出してます)「猫額洞」は、中野新橋にある本物の古本屋だそうです。馴染みのある場所だし、今度行ってみようかな~。
 ハルミンさんは猫と同じぐらい古本屋が好きなようですが、自分も高校時代から古本屋に通いつめるようになりました。古本、猫、コーヒーの道順で散歩できるところがあったら素敵なのですが・・・。古本の代わりに、アンティークとか中古レコードでもいいですね~♪

 「猫ストーカー七戒」を破って、猫ストーカーならぬ猫誘拐犯になってしまった自分ですが、この不思議な生きものが隣にいつもいることで、どういうわけか世界が深まったような気がします。『私は猫ストーカー』は、猫好きな人はもちろん、そうでない人にもお勧めできる小品でした。


(右)そっと置いてみました。うまい具合に眠ったままです。早くカメラを取りに行かないと・・・。
(右)首尾よく写真も撮れ、1分後に「何よこれ~」。愛読書を蹴っぽられました。



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『マン・オン・ワイヤー』 ~天に一番近いところで行われた綱渡り

2009-07-30 11:02:00 | 映画&ドラマ


 綱渡りの男(マン・オン・ワイヤー)・・・この言葉は、23歳のフランス人青年フィリップ・プティが、1974年8月7日の朝に、世界一高いビルとして完成したばかりの世界貿易センタービルの屋上411m(地上110階)間に張られた鋼鉄製のワイヤーの上で45分間にもわたって綱渡りを演じ、「不法侵入と治安騒乱行為」で逮捕されたときの警察調書の「苦情の詳細」という項目に書かれていた言葉です。フィリップは、当局やマスメディアから「なぜ、こんなことを目論んだのか」百万回も聞かれ、「理由がないから素晴らしいことなのに・・・」と困惑したそうです。「マン・オン・ワイヤー」という言葉もまた、いかにもお役所的な言い回しだったのですが、フィリップの人生と映画そのものを表す「詩的な題名」になりました。

 無償の行為が結実した日から遡ること6年、歯科医の待合室で雑誌を手に取ったフィリップは、ツインタワー建築計画」の記事に魅せられ、「直感的に2つの屋上の間に鉛筆で線を引いた」と語っている。「皆が見ている。しかし僕はその記事を手に入れたかった。だから、一瞬のうちにそのページを破り取って外に出た。もちろん歯は痛いまま。でも、痛みが何だ。僕は、夢を手に入れたんだ」
 フィリップと仲間達は、1971年6月にノートルダム大聖堂の2つの尖塔間にワイヤーロープをかけ違法な綱渡りを敢行し、73年にはオーストラリアのシドニー・ハーバー・ブリッジの鉄塔に綱を張った。予行練習のつもりだったのだろうか? だが、ワールドトレードセンターのツインタワーは、これらとは比べ物にならないほど難易度が高かった。
 幸いなことに、屋上付近が未だ工事中で、ワイヤーを張る余地が残されていた。それでも以下の困難が生じる。長さ60m重さ200kgの鋼鉄製ワイヤーとその他の道具を持って、南タワーに気づかれないよう忍びこみ、南タワーから42m離れている北タワーにワイヤーを渡し、411mの高所を吹く風による揺れを最小限に抑えるためにワイヤーを固定し、張りを保つこと。しかもこの準備作業は、発覚されにくい夜のうちに全て完了させねばならない。そして全ての準備が整ったとしても、生身の人間がこの高さを綱渡りする、というさらなる不可能が立ちはだかる。いかにフィリップが、天才的なバランス感覚の持ち主で、十分なトレーニングを積んだとしても、事故が起きない確証はない・・・。

 映画は、フィリップたちが撮りだめしていた16mm映像を随所に散りばめ(特に素敵なシーンがあるのでお楽しみに!)、当時を振り返るインタビューやスリル満点の再現劇を交えながら、1974年8月7日朝の「奇蹟の瞬間」に観客を立ち会わせてくれます。「僕はワイヤーを何度も往復したよ。そして、底が見えないビルの谷間、いや、自分だけの世界を誇らしげに見つめた。僕の運命は、もはや世界一高いタワーを征服することではなくなった。むしろ、ツインタワーに守られているようにも思えた。これは、素晴らしいことだ」
 事件後、NYの裁判所は「お詫びに、セントラルパークで子供たちにジャグリングを披露すること」という粋な判決を出し、この事件後一夜にして空室が全て埋まってしまったビル側からも、(宣伝してくれたお礼に)「永遠に有効」と書かれた「展望デッキ入場許可証」が渡されました。百聞は一見にしかず。是非ともご覧ください。
 
 これは蛇足だけど、人生とはタイトロープを渡ることで、一歩踏み間違えば転落してしまう・・・と考えていた自分にとっても、「目からウロコ」の映画でした。そのことを心から楽しみ、決して落ちないフィリップを知っただけで、少し心が軽くなるかもしれません。そういえば、「スパイダーマン」の異名を持ち、命綱も持たず次から次へと高層ビルをフリークライミングし登頂成功後は即逮捕、というアラン・ロベールもフランス人ですね。彼のドキュメンタリー映画も見てみたいな~♪

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城ヶ島の猫(続き)

2009-07-29 23:58:30 | 自然&いきもの+ゾウのはな子


 6匹の猫と休憩所のベンチで思い思いの時間を過ごしました。ウェブサイトで検索すると、このうち半分以上?の猫が登場していました!


 今日もまた、ネコの話で恐縮だけど、イラストレーターで古本好き、そして「猫ストーカー」の浅生ハルミンさんは、城ヶ島を「ニャーガ島」と呼んでいました。『帰ってきた猫ストーカー』(講談社のウェブサイトで連載されていた同題名エッセイ&イラストの単行本)には、とある雨の日に京浜急行&京急バスを乗り継ぎ、三崎から城ヶ島大橋を渡って「ニャーガ」島の猫に会いに行ったときのエッセイ(ルポ)が収録されていて、ますますこの島が身近に思えてきました。

 城ヶ島公園の猫たちの中には、駐車場の管理人さんや釣り人&猫好きから餌をもらえたりして、丸々太った猫も見かけます。幸福に暮らしているようにも見えますが、捨てられて野良猫になってしまったという点でこちら側(ニンゲン)に負い目があり、ウェブサイトを閲覧すると、生きてゆくにはかなり厳しい環境であることがよくわかります。
 管理人さんから直接話を伺うと、かなり遠方から捨てに来る人もいるそうで、今ここで暮らしている猫たちがより快適に暮らせることを切に願いますが、「ここなら可愛がってもらえるから」と捨てに行くのは本当にやめてほしいと思いました。その前に訪れたとき、管理室をちょろちょろ動き回っていた子猫たちは、幸いなことに全員もらい手が見つかったそうです。


     

 一か月前に会ったときは、バッタを追いかけていた。そのときは殆どなついてくれなかったのだが、この日は飼い猫のようになついてきた。いつも尻尾がピンと立っている感じも美しい。他の人のウェブサイトでは魚肉ソーセージにかぶりついていた?


     

(左)この子も常連ネコ? この日は口元が泥で汚れていた。
(右)このネコは警戒心が強く?亀より遅い速度で、ジリジリと間合いを詰めてきた。


 キングコングみたいな顔をした不細工なネコ。他の方の記事を読むと、百戦錬磨のボス猫とのこと。よく見ると、瞳の色が金&青。高貴な育ちだったのかもしれない。さすがボス!


 この2匹は、トコトコ後をついてきて、帰る自分のお見送りもしてくれた。もしかしたら兄弟なのかも?


 水を飲みたがったので、蛇口を少し開けてあげると抱えこんで飲んだ。しばらくして、もう1匹も飲みにきた。飲み方も個性のうち?


この2匹は歩き方も似ていて・・・やっぱり兄弟かな?


(左)駐車場の管理人さんたちに一番可愛がられている三毛。おとなしくて、とてもいい性格なんだって・・・。
(右)マグロを食べる子猫。ここでは一番小さい。元気に育つんだよ~♪


(6月19日に食べたマグロには負けたけど)四種のマグロ寿司を食べて帰宅すると、「一人だけ美味しものを食べてきて~」と睨まれ、「ごめんごめん」と平謝りする・・・というのは嘘だけど、他のネコの匂いがついているのか、やたら「くんくん」された。それをすねるわけでもなく、懐かしがるわけでもなく、一緒に昼寝した。

 今日の「くるみ」サンは、至って元気でした。やはりワクチン注射をした日は体がだるかったんだね、よかったよかった~♪


ワクチン注射に行きました(その2)

2009-07-28 12:36:00 | 自然&いきもの+ゾウのはな子

元ゴミ箱、今ゆりかご・・・


 今日も「くるみ」さんは4時に起床しましたが、ベッドを下りてトイレに行き、絨毯の上で爪とぎをしただけでベッドに戻ってきました。いつもと様子が違う感じですが、ワクチン注射のせいで体がだるいのかもしれません。それとも・・・? 
 「1回目の注射のときも、確かこんな感じじゃなかったっけ?」
 思い出そうとしたのですが、思い出せません。 ガラス事件がなければ気にすることもないのに、まったくもう・・・ネコは窓際で丸くなって寝ています。私は、映画館で購入してからすっかり愛読書になってしまった浅生ハルミンさんの『私は猫ストーカー』を手に取り、隣に寝転がって読み始めました。そして、数ページ読んだだけで眠りこんでしまいました(もう十分過ぎるほど寝たのに・・・)。

 7時に起きて朝食を済ませました。その間に「ねこ牛乳」を冷蔵庫から出して常温に戻します。二階に上がりネコに声をかけ、その際わざとドアを開けておいたのですが、いつもなら電光石火の勢いで階段を駆け下りてゆくのに、全然リビングにやって来ません。様子を見に行くと、階段の途中でうずくまっていました。それから一緒に下に降りたのですが、やることは同じでも動きがスローモーションを見ているように遅く、牛乳も少し残してしまいました。昨日の夜からキャットフード(ドライ)には全然手をつけていません。
 部屋に戻ると、今度はお気に入りの籠の中で寝てしまいました(その1を書いていた頃)。今はベッドに戻って、また寝ています。う~ん、彼女がこんな様子なのに、これから夜勤に行かねばならないとは・・・便や尿は普通だし、昼間は寝ていることが多いから、大丈夫だとは思うのですが、困ったな~。

 12時に、ドライフードに缶詰を混ぜたご飯を、いつもより少なめに作ってあげたら、完食してくれました。動きは相変わらず緩慢です。やはり、注射のせいでしょうね・・・。

ワクチン注射に行きました(その1)

2009-07-27 23:59:00 | 自然&いきもの+ゾウのはな子




 (日付は昨日ですが、火曜日の朝に書いています・・・)
 月曜日は昼に帰宅できました。部屋に上がると、「くるみ」さんはベッドの上にいて、「みゃ~」と鳴いてから、トン(机)トン(椅子)トン(床)と床に降り(ベッドに上がるときも「三段跳び」)、足に抱きついてきました。
 最近はこのように、じゃれかかる感じで足に跳びついてくるのですが、爪を立てないように心がけてくれていて、そのあとさらにじゃれかかってくるわけでもないことから、「おかえり~」の挨拶だと思うようにしています。
 24時間留守にした後なので、何か変わったことはないかと部屋の中を見渡すと、床の隅にガラスが散乱していました。ドライフラワーを入れたガラスのお皿を床に落としてくれたのでした(ドライフラワーは遊び道具になっていた)。お皿を手の届かないところに置いたつもりだったのですが・・・。
 床の上にはビー玉がころがっていました。それを見て初めて、花と一緒に幾つかビー玉を入れていたことを思い出しました。先日、彼女がコロコロ転がして遊んでいたビー玉はこれだったんだ! ということは、少し前からここに上れるようになっていて、私のいない間に、もう一個、ビー玉を取りだそうとして、お皿を落としてしまったのでしょう。
 散乱している花や破片を片付け、掃除機で細かいガラス片を吸いとりました。「くるみ」さんは素知らぬ顔で駆け回っていますが、破片で怪我をしていないだろうか? 遊び道具にして口の中を怪我するとか、破片を呑みこんだりしなかったか、だんだん心配になってきました。ちょうどその日は、二度目の三種混合ワクチンを注射する日だったので、ついでに診てもらうことにして、午後の診療が始まる15時まで一緒に昼寝することにしました。

 目が覚めると雨がざんざか降っていました。時刻は16時20分。思ったより寝てしまいましたが、これだけ雨が降っていれば病院はきっと空いているだろうと思い、隣で寝ていた「くるみ」さんを嫌々キャリーバッグに押しこみ、病院へ出かけました。
 いつも数匹は待たせられるのですが、案の定!空いていて、すぐに診療を受けることができました(「みるくサン、どうぞ~」と呼ばれたので、名前が変わったことから説明しました)。口の中を診てもらい、異物を呑んでいないか触診してもらいました。診たところ異常はなく、ひと安心しました。体重は1.55kg。約1ヶ月で倍ぐらいの大きさになりました。体温を測るときに少し嫌がったけど(そうでしょう、おしりに・・・)、注射をされたときは声も出さず静かにしていました。えらい!
 「今日一日は安静にしているように」と言われて、病院を後にしたのですが、彼女が安静にしていられるでしょうか? はなはだ疑問です・・・。

 案の定・・・家に帰ると「くるみ」さんは、水を得た魚のように動き回ったので、とりあえず「ねこ牛乳」をあげると、ものすごい勢いで飲み干し、少し落ち着いてグルーミングを始めましたが、私が念の為に部屋を掃除している間に遊び出し、その都度、「安静にしていないとだめですよ」を声をかけ、ベッドに戻しました。
 掃除中に、大きめの破片を幾つか見つけました。ここまで破片が飛び散る筈がないから、やはりこれで遊んでいたのでしょう。にわかに不安な気持ちが膨らんでいきました。
 そうとも知らず、「くるみ」さんは無邪気に遊び回り、夕食もあっという間に平らげました。夜は強制的に?寝てもらうことにして、21時30分に就寝。自分も添寝して見守っている間に眠ってしまいました(続く)。


思い出の公園

2009-07-26 11:35:10 | 自然&いきもの+ゾウのはな子


 今朝のクルミさんは4時に起床し、6時まで(どこから見つけてきたのか)ビー玉や、お気に入りの遊び道具を使って部屋の中を転げまわっていました。7時25分に1Fヘ降りてきて「ねこ牛乳」を飲み、ほんの少しだけドライフードをかじりました(お腹が減るとドライだけでも食べる。昨日初めて「ねこまんま」を試してみたのですが、確かに喜んで食べていました)。
 その後は、8時から9時まで追いかけっこ。9時から10時まで掃除の見守り(邪魔)をし、今はベッドの上で寝ています。このビニール袋は彼女のお気に入りで、私が夜勤の際に着替えなどを入れているのですが、そこらへんに転がっていると、服を引っ張り出したり、中に潜りこんだりしています。私の匂いがついているから安心するのか、布団のシーツよりひんやりしているので気持ちいいのか、おそらくその両方ではないかと思うのですが、位置を微妙に変えながら安らかな寝息を立てています。その隙にブログを書いているわけですが、今週は今日も入れて夜勤が三日もあるので、細切れ&小さな記事しか書けないかもしれません。





 昨日はお昼ちょうどに毘沙門湾を後にし、横横道路の佐原 IC から第三京浜の都筑 IC まで有料道路を走って時間を稼ぎました。一般道に降り、12号線の市ヶ尾麻生(アソウじゃなくてカキオ)道路を北上していたら、とある公園の前を通り過ぎました。
 6月19日、子猫をリュックに入れて観音崎から運んだときにひと休みした公園です。あのときは、ショックを与えないように、できるだけスムーズに発進し、トコトコトコトコ50kmで走り続けたのですが(おかげさまで、「ネズミ捕り」にはひっかからなかったし、31.66km/ℓ の最高燃費を記録しました)、背中があんまり静かなので、その間に少しでも距離を稼ごうと思いながらも「ちゃんと息をしているんだろうか?」心配になったりして、そんなときに猫がコソコソと動いてくれて、微かだけど確かな感触を背中に感じると、ほっとして気持ちだけ先を急ぎました。公園が左手に見えてきたとき、「ここまでくれば、残りは僅かだから」休憩することにしました。
 昨日は、一度は通り過ぎたのですが、その日の思い出が急にこみあげてきて、Uターン。6月19日と同じように、公園の前にバイクを停めました。





 子猫をリュックから出し、膝の上に抱いたままこのベンチでひと休みしました。その日も、昨日と同じように暑い日でした。猫はリュックから出たがらなかったのですが、落ち着いたのか「ミャ~ミャ~」声が出るようになり、そのうち膝の上で丸くなりました。さらに落ち着くと、膝から逃れて遊びたがりました。ここで逃げられたら大変なので、申し訳ないけど再びリュックに入ってもらいました。「猫誘拐犯」はリュックを抱きかかえてバイクを走らせ、1時間後に無事帰宅しました。


一ヶ月ぶりに三浦半島へ!

2009-07-25 23:58:00 | 自然&いきもの+ゾウのはな子


二度目の今日は、距離が千歩ほど縮まりました。AFが後ろの白い柱に合焦してしまったのが悔やまれますが、ちょっとピンボケぐらいがちょうどいい?


 4時50分に目覚ましをかけたのですが、50分前の4時に「くるみ」に起こされました。つんつんつつかれても私は全然反応せず、彼女は部屋の中を文字どおり跳び回って一人遊びを始めました。やがて、目覚ましが鳴り出しましたが、外はどんよりと曇っていて、今にも雨が降り出しそうな雰囲気です。「起きよう」という気持ちが失せました。目覚ましを止めるためにベッドから降りる気にもならず(枕元だと止めて寝てしまうことがあるので、立ち上がらないと届かない場所に置いている)、「好きなだけ鳴っていればいい」と寝返りを打ち、知らんぷりを決めこみました(アラーム音は30秒程度で鳴り止み、5分後に再び鳴り出す)。
 1時間後の5時50分、目を開けると、窓の外を薄日が差しています。飛び起きて、5時発表の天気予報を調べました。雨は降りそうもない、まずまずの上天気。「予定どおり5時半に出発すれば良かった」と、後悔の念にかられながらも「くるみ」にドライフード&牛乳の朝食を用意して、一ヶ月ぶりにバイクに跨りました。1時間遅れの出発です。

 毘沙門湾に着くまで2時間半かかってしまいました。9時といえば、ちょうど猫たちが海岸で日向ぼっこをしている時間帯なのですが、この日は一匹狼のクロしか見かけません。新入りの?三毛猫がちらっと姿を見せたのですが、ニワトリさんに気づくとUターンして草藪の中に消えてしまいました。20分ほどフナムシだらけの気持ち悪い岩場で待ったのですが、「やせっぽち」は一向に現れてくれません。後でまた戻ってくることにして、城ヶ島へ向いました。
 城ヶ島では、5匹の猫とまったりした時間を過ごすことができました。11時になろうかというとき、毘沙門湾に戻ったのですが、やはり「やせっぽち」の姿はなく、三崎で早めのお昼(マグロ寿司)を食べてから、帰りがけに毘沙門湾を訪ねました。「三度目の正直」でも、「やせっぽち」には会えませんでした。時刻は12時。カンカン照りなので、夕方まではどこかで涼んでいる筈です。帰ることにしました。次回は、やはり5時には家を出ることにしよう~!
 一秒でも速く戻りたかったので、帰りは有料道路を使いました。40分で都筑ICまで戻って来られたのですが、そこから先の一般道が意外と混んでいて、結局30分しか短縮できませんでした。いつもの場所でガソリンを入れ(今回燃費は29.58km/ℓ)、14時05分に帰宅。外猫と遊んだ後は、寝るまで家猫と過ごしました。


城ヶ島大橋を渡り、城ケ島公園に向かいます。駐車場の「アオガエル」君が見えるかな?


時間の流れに身を任す・・・ネコ時間とヒト時間が重なる。至福のひとときでした!


毘沙門湾には君しかいなかった。鼻がグズグズで、いつもより元気がない感じ・・・


『幼獣マメシバ』と『ウルトラミラクルラブストーリー』

2009-07-24 23:58:00 | 映画&ドラマ


 猫に餌をあげてから渋谷へ出て、『幼獣マメシバ』と『ウルトラミラクルラブストーリー』を観てきました。この二作品を選んだのは、『幼獣マメシバ』(シアターTUTAYA)と『ウルトラミラクルラブストーリー』(ユーロスペース)が同じビル内で上映されていたからで、モーニングショーで「マメシバ」を観たのちお昼を挟んで「ウルトラ~」を観ることにしたのですが、全く異なる両作品が幾つかの共通点で結ばれてしまいました。個々のレビューに入る前に、そのことについて述べると・・・。

 まずは、両作品とも観客が9人だったこと。作品の本質とは関係ありませんが、がらがらの映画館で映画を観ていると、ひどく寂しい気持ちになるのと同時に、映画館を貸し切っているかのような王様気分と、この映画をわかるのは自分だけ!という優越感を味わうことができ(靴も脱げるし・・・)、嫌いではありません。『私は猫ストーカー』は本当に小さい小屋ながら(しかもフィルムではなくDLP上映)ほぼ満員でしたし、『マン・オン・ワイヤー』ですら30人ほど観客がいたことを考えると、久しぶりの10人切りです。
 続いて、両作品に藤田弓子さんが出演していたこと。これも本質から外れているような気もしますが、その人の出演作を追いかけているとき以外は重複を避けるべきです。もっとも彼女の場合は、「映画が彼女を選んだのだな~」という感慨となり、マイナスにはなりませんでした。
 最後に、両作品の主人公が(誤解を恐れずにいれば)健常者ではなかったことです。そしてそのことに対して、両作品とも具体的な病名をあげず、それどころか、それを「心の病」であるとか「障がい」だとしなかった点を素晴らしいと思いました。職場の同僚が見たら、「映画を作った人々は、全然わかっていない」と憤るかもしれないのですが・・・。


城ヶ島の雨 ~北原白秋歌碑

2009-07-23 23:56:30 | 日常&時間の旅


 最後に、北原白秋の歌碑を見に行きました。歌碑(雨はふるふる・・・)は、城ヶ島公園の無料駐車場から道路を渡って300mほど、城ヶ島大橋のたもとに、やや唐突な感じで立っています。こうして見ると、『2001年宇宙の旅』のモノリスみたいですね。満潮時と干潮時で若干景色が変わるのかな? 1949年、遊ヶ埼に建立され、城ヶ島大橋の建設に伴い、今の位置に移設されました。
 「雨はふるふる城ヶ島の磯に 利久鼠の雨が降る」
 初めて歌碑の前に立った日も、一日中雨が降っていました。


     

(左)橋の真下に、北原白秋記念館(入場無料)がある。ここに入ったのは今回が初めて。
(右)記念館から見た城ヶ島大橋。なかなか格好いいじゃない!


 たもとから見上げる城ヶ島大橋(左写真)と、対岸の三崎から眺める城ヶ島大橋(右写真)。渡っても良し、眺めても良し。橋好きになったのも、この橋のせいかもしれない。城ヶ島を後にしたニワトリさんは、三崎で、信じられないくらいおいしいマグロを食べ(「咲乃家」というお鮨屋さんでした)、観音崎に戻ると・・・小さな命を預かり帰途についた(その「くるみ」は、ベッドで「の」の字を描きながら寝息を立てています)。

 猫と添寝していたら本当に寝てしまい、日付が変わる寸前に目が覚めました。記事も書き終わったので、本格的に寝ます。おやすみなさい・・・。


安房崎灯台と秘密の海

2009-07-22 12:50:55 | 日常&時間の旅


 城ヶ島公園内のピクニック広場でおやつを食べている小学生たちの間を縫うように歩き、急斜面の階段を下って海岸に出ました(海抜4m)。ロウソクのような安房崎灯台が正面に建っています。ここまで降りて来て、初めて記憶が甦ってきました・・・。


    

(左)高さ11.5mの安房崎灯台。地元の陳情を受け、1962年に海抜13mの岩場に設置された。
(右)船のハッチのような出入口。磯の先端にあって海に面しているため、満潮時はスリルたっぷり? 昔訪れたたときは風雨が強く灯台まで行かれなかったが、この日は灯台下まで行くことができた。磯釣りをしている人がいて、メジナが釣れる瞬間を目撃。釣り人たちの「お魚」を楽しみにしている猫もいるとか・・・。


 この付近の自然環境は厳しく、終始波や風を受けているため、普通の磯と違って表面はつるつるだ。打ち寄せる波が、岩の基部を長年にわたって削っていった。こうしてできた庇は、風さえ吹いていなければ格好の雨よけになってくれ、大きな岩だと庇というより小さな洞窟といえるまで海蝕が進行してゆく。その昔自分たちは、窪みや洞窟を秘密基地に見立てた。写真の左側に、一番大きな「秘密基地」が見える。


(左)すっかり忘れていた「秘密基地」だけど、見つけたとき胸が高鳴った・・・。
(右)こんなのもあった。一人一個ずつ、自分の基地を持ったような持たないような・・・。


(左)そして・・・ここの砂浜の砂は、半分以上が貝だったことも思い出した。粒も荒く、まだ原形を保っている貝もあった。
(右)寄せる波に引く波。あちらこちらにこのような小さな水路が出現する。自然が作ってくれた遊び場のおかげで、雨に濡れながらも思い切り楽しむことができた。遠い昔の話だけど・・・。


(左)自分たちは安房崎を「秘密の海」と呼んだ。この一番大きな入江が基地から海へ出る「港」だった。夏に「秘密の海」でキャンプ、ゴムボートを持ってきて「港」から外海を探検しよう、と話し合ったっけ・・・。
(右)ここから漕ぎ出すことはなかったけれど、それぞれ皆、外海に出ていった。いつか戻ってこようね~♪


 一足先に思い出の地に還ってきた元少年は、夏の香りのする斜面を登って公園に戻り、城ヶ島のネコたちと遊びました。まるで成長していない感じだけど、(GWから始まった)過去をフラッシュバックする旅も、ようやく終点を迎えようとしていました。

 今日は世紀の天体ショーを楽しもうと思ったのに・・・仕事に向かう足取りも重い? またもや30時間耐久レースの始まり・・・7月を乗り切れば楽になる?