にわとりトシ子の、君の瞳に恋してる!

『純情きらり』と『あまちゃん』が続けて見られる今年だよ!

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迷宮映画館その2 ~『ザ・ディープ』

2013-05-07 21:39:00 | 映画&ドラマ


 一年前に書いたのですが、ほったらかしにしてました。外出ばかりしているせいか、「迷宮美術館」は開店休業中です。映画に関するコラムは、それこそかなり「ディープ」だから、興味のある方以外は適当に読み飛ばしてくださいませ。これからもう一回観ようかな?


 迷宮映画館の2本目は、『ザ・ディープ』(77)です。原作者はピーター・ベンチリー。デビュー作の「JAWS」がベストセラーになり、二作目の「THE DEEP」もベストセラーになりました(それ以後書いてるの?)
 「JAWS」は〈ユニバーサル〉が映画化権を獲得し、テレビ映画『激突』(71)が話題になるもまだ無名に近かったスティーヴン・スピルバーグが監督に起用されました。
 『ジョーズ』(75)は、ブルーレイの国内盤が発売されましたね。恐怖映画の教科書と言ってもいいくらい見事な映画です。たった一つの欠点は、(こうした映画に必須とも言えるし無駄とも言える)「エロ」が入っていないこと。原作には入ってたんですよ。海洋学者と警察署長の妻の不倫が…。女優に全く興味がないスピルバーグだから、仕方ないけどね。「インディアナ・ジョーンズ」四部作や「ジュラシック」二部作(三作目は監督違うので)も、お色気が足りません。あっ、話が逸れました。
 「THE DEEP」の映画化権を獲得したのは〈コロンビア映画〉でした。『ブリット』(68)のピーター・イェーツが監督することになり、スタントマン出身で本物志向の監督は、舞台となるバミューダに実物大の巨大水中セットを造った上に、半年以上も世界中の海で水中撮影ロケを敢行しました。
 そのため『ザ・ディープ』は、実は低予算映画だった『ジョーズ』とは比較にならないほどの製作費を計上していて、費用対効果は芳しくありません。でも「全て本物」であるが故に(サメのシーンもね。数出せば怖くなるわけじゃないけど、出演者たちは相当怖い思いをしたでしょう)、個人的には『ブリット』のカーチェイスと同じくらい『ザ・ディープ』の水中撮影が好きなのです。

 毎日が潜水合宿だった『ザ・ディープ』(監督もメガホン片手に潜ってます…)、撮影の最後の方(半年後)になると水温がかなり下がってしまい、ビセット嬢も大変な思いをしたそうです。有名な冒頭シーンはいつ頃の撮影だったのでしょう? 笑顔で泳いでますが・・・。女優魂でしょうか、尊敬します。サイレント映画『東への道』(1924)の有名なエピソード(リリアン・ギッシュの髪が完全に凍って凍死寸前?)を思い出しました。 
 プロ根性といえば、デビューしたばかりのニック・ノルティも、危険なシーンだろうと代役を立てずに自ら演じてくれました。さすがタフガイですね。
 トリース船長を演じたロバート・ショウは、『ジョーズ』のクイント船長と「かぶる」のですが、最初から彼に演じてほしいと原作者のベンチリーから申し出があったそうです。何でも、『ジョーズ』のクイント船長の最期に関して、ベンチリーは大変不満だったそうで(原作だと『白鯨』のエイハブ船長のような最期を遂げる)、『ザ・ディープ』が「かたき討ち」というわけ。
 ヒロインのゲイル役にもエピソードがあって、最初はキャサリン・ロス(『卒業』『明日に向かって撃て』)にオファーしたそうです。「泳げないから」と断られてしまい、監督が駄目もとで(『ブリット』に出演した)ジャクリーン・ビセットに声をかけたら、意外にも二つ返事で引き受けてくれたとのこと。
 海に潜ったことはおろか、プライベートでは水着にも着替えない彼女の、奇蹟としか言いようがない魅惑の巻頭シーンは、このような偶然から生まれたのですね・・・。もしもキャサリン・ロスがゲイルだったら、今も語り継がれる「幸せは白いTシャツ」の場面はなかったかもしれないし、あったとしてもビセットほど見栄えがしなかったでしょう。
 完成した『ザ・ディープ』のプレミア試写会は、(東京ドームになる前の)後楽園球場を借り切って大々的に行われました。宣伝にも、かなりお金をかけたんですね~♪

 心臓が口から飛び出るのではないかと思うくらい怖かった『ジョーズ』と比べると、『ザ・ディープ』はハラハラドキドキさせられるけれど、安心して観ていられる点がいいですね~。
 観客は「安心して観られる」かもしれませんが、水中撮影は常に危険と隣り合わせで、本物の鮫の群れが出てくるシーンは、グレートバリアリーフで撮影されました。ウツボ君に関しては、彼を大きく「魅せる」ために二分の一の縮尺セットを作って、その中を泳がせるアナログな特撮をしました。その昔、ただでさえ大柄なジョン・ウェインをより大きく見せるために、小型のポニーを用意したり、実物の4/5の大きさのライフル銃をわざわざ作ったそうですが、それと同じエピソードですね。

 音楽はジョン・バリー。『ジョーズ』のジョン・ウィリアムズ(あのテーマ曲は怖かったねえ~)ほどインパクトはないけれど、さすがジョン・バリー、いいスコアです。先日惜しくも他界したドナ・サマーが、エンディングで歌っていたのですが、版権に問題があるのか、ブルーレイでは(DVDでも)この場面が丸ごとカットされていて、歌なしのBGMでお茶を濁しているのが何とも残念です。でも、Amazonでこの曲を見つけてしまったので、早速クリックしてしまいました。 【You tube】でも聴けるので、興味ある方はどうぞ・・・。『ブリット』のラロ・シフリンといい、ピーター・イェーツは音楽のセンスもいいですね~♪


 

『ザ・ディープ』撮影中の宣伝用スチール写真。否応なしに目が釘付けになりました。


パンフにも掲載されていた水中シーンのスナップ


ジャクリーン・美セット(面白い変換しました!)は、服を着ていても一番好きな女優でした・・・。
 

バミューダの青と白が似合う女神サマ・・・


 『ザ・ディープ』も通しで5回も見てしまいました。水中シーンが多いため、動きに関しては、ジェットコースタームービーにはならないのですが、一歩間違うと命を落としかねない危険なシーンの連続で、水中シーン以外にも屋外エレベーター上で行われる危険なスタント、火薬の量を間違えたのではないかと思うくらいの爆発、本物の鮫の大群が出て来るなど見どころ満載で、スリルとサスペンスに満ちた宝探しの物語は、これから訪れる夏にうってつけの正しく納涼映画です。
 彼女のサービスショットは冒頭だけでなく、あんなこともこんなこともされていたんですね・・・ブルーレイを観返すまですっかり忘れてました。
 わざとヘンな書き方をしましたが、ギリギリの挑発がたまりません(エロとは見せないことなのね)。衣装だけでも、シンプルな白のTシャツ&開襟シャツ、黒のビキニ、胸元が大きく開いた(でも下品ではない)パーティー・ドレス、水色のブラジャー、素肌に鶏の血でペイント(衣装じゃないけど)などなど、枚挙にいとまがありません。後半着ていた黒と赤のウエットスーツもステキでした。
 ブルーレイの特典映像では、削除されたシーンが結構あって、本編と同じ高画質で観ることができます! 主役二人のラブシーンも長かったんですね~。ラブシーンについては、公開時は同じように長かったような気もしますが・・・。船長の素性についてイーライ・ウォラックと話すシーンの彼女は、シネマスコープのスクリーンいっぱいに横たわっているではありませんか! シネマスコープと女優といえば、『素直な悪女』のブリジット・バルドーが草分けだけど、当時から横長スクリーンを有効利用してたんですね。サムネイルで表示したので、お好きな方はクリックしてください。1280ピクセルまで拡大されます。

 全編彼女のサービスショットとも言える映画でした・・・。

 すっかり忘れてましたが、こんなシーンもあったんですね・・・。

 屋根が吹き飛び、破片がバラバラ降ってくる・・・二人もびっくり仰天?

 ブルーレイで蘇った「横たわるヴィーナス」。なぜ削除したのでしょう? 

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『ムーンライズ・キングダム』 ~『小さな恋のメロディ』または『トリュフォーの思春期』!

2013-02-24 23:39:30 | 映画&ドラマ


 『ムーンライズ・キングダム』は12歳の少年少女が駆け落ちする物語だというので、(70年代に大ヒットした)『小さな恋のメロディ』や『リトルロマンス』に胸躍らせたニワトリさんは、無条件で喰いつきました。
 とはいえ、監督が『ロイヤル・テネンバウムズ』や『ファンタスティック Mr.FOX』のウェス・アンダーソンだから、ストレートに投げてはこないぞと、ワクワクしながらキャッチャーミットを構え、吉祥寺バウスシアターの客席に身体を沈めます。
 いつものように、ドールハウスのような魅力的な家(というよりお屋敷かな)を真っ二つに縦割りにして、カメラが部屋から部屋へパンしていくのですが、今までの作品だと、自分の部屋が安全なゆりかごみたいな存在で、傷ついた登場人物が還ってゆく場所だったのに対して、最新作の『ムーンライズ・キングダム』はそこから飛び出して新たな王国を築こうというお話だから、決定的に異なっています。それを象徴している小道具が、ヒロインがいつも首にかけている双眼鏡。何だか急に双眼鏡が欲しくなりました。
 三者凡退で始まり、回を追うごとに三振の山を築いていくアンダーソン。終わってみれば、パーフェクト・ピッチングでした!

 『小さな恋のメロディ』(71)の主役は、女の子のような美少年マーク・レスターと、どこにでもいそうな可憐な少女でした。『リトル・ロマンス』(77)の少年は小生意気なガキだったけれど、ヒロインは文句なしの美少女ダイアン・レイン。
 対する本作の少年サムは、『天才マックスの世界』(97)でジェイソン・シュワルツマンが演じていた生き急ぎ高校生マックスと、天才ファミリー『ロイヤル・テネンバウムズ』(99)でベン・スティラーが演じた天才長男を足して二で割った感じのクールで強い意思を持った小学生です。
 そんな彼と気持ちの通じる少女スージーもまた、頭の良さではダイアン・レインが演じた天才少女に近いけれど、『小さな恋のメロディ』の可憐なヒロインとは程遠い、ゴス&大人びた女の子で(彼女のピアスが最高)、グウィネス・パルトロウが演じたテネンバウムズ家の天才次女の小学校時代そのものといった感じ。

 もちろんこの映画は、ウェス・アンダーソンの過去の作品や『ちい恋&ロマンス』を見ていなくても楽しめる作品です。ビスタサイズの収まりの良い画面と、90分そこそこという上映時間の短さもGOOD!
 映画初出演の主役二人を支えるのが、全てのアンダーソン作品に出演しているビル・マーレイ。奥さんを演じているのがフランシス・マクドーマンド。素晴らしいコンビです。
 それから、小さな島のたった一人の警官でトレーラーハウスに暮らす独身男を演じているブルース・ウィルス。同じ警官でも、『ダイ・ハード』のマクレーン警部より、好きになってしまうでしょう。
 さらに、変幻自在のエドワード・ノートンが、「隊長の本当の職業は何?」と子供たちから聞かれて、一度は「数学教師」と答えるが「いや、数学教師が仮の姿でボーイスカウト隊長が本職だ」と言い直す、生真面目だけどどこか抜けているボースカウトの隊長を演じてます。
 そして、ハーヴェイ・カイテルやティルダ・スウィントンといった大物が、出番は少ないながらも存在感たっぷりに出演してくれるから、キャスティングだけで贅沢な気分になってしまいます。何でも、ハリウッド中の役者がアンダーソン作品に出たがっているとか・・・。すごいですね。
 そのしわ寄せなのか、唯一の不満が、96年のデビュー作『アンソニーのハッピーモーテル』から出演してきた盟友オーウェン・ウィルソンの不在。エドワード・ノートンに何の不足もないけれど、ボーイスカウト隊長は彼に宛書きされた役だと思います。そうそう、もう一人の盟友ジェイソン・シュワルツマンは、怪しげなボーイスカウト隊員役で今回も出演してます。

 脚本は友人のロマン・コッポラと一緒に書きました。ロマン・コッポラは大好きな映画『CQ』(02)の監督で、この作品はボンクラにしかつくれない愛すべき奇蹟の一本(オンリーワン)で、個人的には、映画史に名を残す偉大な父コッポラや監督しての力量は遥かに上の姉ソフィアより好きな人なのです。
 これまでアンダーソンは、父と息子の確執を面白おかしく描いてきたけれど、コッポラが加わったことで今回はそれを封印(主人公のサムには両親はいない!)、また天才故に角が立っている感があるのですが、ボンクラの血が混じったことにより、ふわ~といい感じに抜けてくれました。

 好きな映画作家の話になると止まらなくなっていきます。三大アンダーソン(ポール・トーマス・アンダーソンの新作は?)の一人、ウェスの一番の魅力は、ずば抜けた趣味の良さでしょう。色彩も美術も装置も小道具も音楽も、全て魅力的です。最近は「情感」も、以前に増して心地良くなりました。蛇足だけど、エンドロールで決して席を立たないでね(耳を澄ませて)!
 彼の映画の題名は邦題にし難く、今では開き直って原題のカタカナ表記になりました・・・。そこで、『ムーンライズ・キングダム』を直訳すると「月が昇る王国」。どういう意味でしょう?
 この物語は寓話であり、同時にまた、変えることのできる現実でもあります。ドールハウスの外に出て、子供たちが見い出した王国の素晴らしさ・・・。ふと、ゴダールの『気狂いピエロ』(65)のワンシーンを思い出したのですが、そこまで行くと背伸びしすぎかな? いやいやどうして・・・。

 そうなんです、この映画は確かに『小さな恋のメロディ』(前半の60分をアンダーソンはたったの5分に凝縮)+『リトルロマンス』(ローレンス・オリヴィエがたった一人の協力者だったが本作だと・・・)だけれど、私の大好きなフランソワ・トリュフォーの『大人は判ってくれない』(59)+『トリュフォーの思春期』(73)でもあったのです。
 あのキスシーンなんか、まるでトリュフォーが撮ったみたいじゃない! ああ、彼がこの作品を見たら、何と言うだろう? それは叶わぬ夢だけれど・・・。
 長々書きましたが、百聞は一見にしかず、是非ともご覧くださいませ。


 『ムーンライズ・キングダム』の公式HPは、 →ここをクリック
 ところで、土曜夜のニュースで、銀座シネパトスと最後の上映映画『インターミッション』が取り上げられてました。嬉しいけど無くなるのは悲しい・・・。

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【銀座シネパトス】で二本立て!

2013-01-19 22:38:30 | 映画&ドラマ

久しぶりの【シネパトス3】。壁の色がmy部屋と同じでした。無意識にシネパトスを模倣していた?


 今年初の映画は、閉館まで3ヶ月を切った【シネパトス】から、名画座風に異色二本立てにしてみました。
 まずは【シネパトス3】で、スティーヴン・セガール主演の娯楽アクション映画『沈黙の監獄』(題名に「沈黙の~」をつけてシリーズ化してるのは日本だけですが正解です)。
 続いて【シネパトス2】で、アフガニスタンに派遣されたデンマークの若者を追った見事なドキュメンタリー映画『アルマジロ』。
 トイレに行く時間もないくらい効率の良い二本立てで、自分のように続けて観た人が果たして何人いたかわからないけれど、「どちらの映画も観ろ!」とシネパトスに言われているような気がしました。いや、言われなくても、これからも分け隔てなく観るからね~。
 シネパトス最後の上映作品『インターミッション』の前売券も買いました。本当にお別れなんですね・・・。


御徒町【えぞ菊】のモヤシたっぷり味噌ラーメン(750円)。映画を見なければ油そばを食べてた・・・。

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『SUSHI GIRL』&『人生の特等席』

2012-12-30 21:21:21 | 映画&ドラマ

  

11時10分から『SUSHI GIRL』、一度退場して同じ座席に坐り『人生の特等席』を観ました。


 閉館が決まった銀座シネパトスが絶好調です。今年最後の映画は、ニワトリさんが名画座館長だったら、やったに違いない二本立てとして観てきました。
 

 『SUSHI GIRL』(11)は、巷で囁かれているようにタランティーノの『レザボワ・ドッグス』×『キル・ビル』な作品で、個人的には「痛い」バイオレンスシーンはもう勘弁してもらいたいところなのですが、70年代の映画のように「暴力」が健全な娯楽として機能していたので、耐えられました。『キャンディマン』のトニートッド、『ネバー・エンディング・ストーリー』の凛々しい少年アトレーユの使用後、誰もが知ってる『STAR WARS』のルーク・スカイウォーカーのなれの果て(特殊メイクじゃないなら驚きです)、『ターミネーター』『エイリアン2』のヒーローだったマイケル・ビーンのしょぼくれた顔を観るだけでお釣りが来ます。B級映画ファンなら知らない人はいないダニー・トレホの贅沢な使い方といい、監督はよくわかっている! そして題名になったSUSHI GIRL=コートニー・パームの横たわっているだけなのに檀蜜以上の美しさと、我らがスーパースターのソニー千葉の存在感。粗を探せばボロボロ出てくるでしょうが、完璧でした。

 そしてイーストウッドの『人生の特等席』(12)。シネパトスがイーストウッド?と言うなかれ。ここで観るから、いいんだよ! 監督イーストウッドが俳優イーストウッドにあてた『グラントリノ』(08)は遺作といってもいい映画でした。監督イーストウッドは以後も精力的に作品を発表してますが、ついに俳優イーストウッドも還ってきた! そう、『人生の特等席』は、監督を気心の知れた友人に任せて気楽に演じていた『ダーティ・ファイター』シリーズや『ピンクキャデラック』の延長線上にあるロードムービーで、彼が監督したロードムービー『センチメンタル・アドベンチャー』と同じように親子の話(今回は父と娘だけど)なのです。娘を演じた今を時めくエイミー・アダムスは間違いなくイーストウッドが共演したかった女優で、『ダーティ・ファイター』シリーズでヒロインを務めたソンドラ・ロック以上にチャーミングな魅力を振りまいていました。彼女の映画と言ってもいいくらい!

 先の『SUSHI GIRL』が70年代テイスト溢れるホラー映画なら『人生の特等席』もまた70年代の匂いのする爽やかな娯楽映画で、それを敏感に嗅ぎ取ったシネパトスは、なかなかやるじゃない? 同じようにハシゴした観客がいなかったのが残念だったけど、12月30日だというのに、どちらもお客さんがそこそこ入ってました!


コートニー・パームのおかげで、『レザボワ・ドッグス』や『キル・ビル』より好きになれました~♪


ジョン・グッドマン(左)も、いい味出してました。あと、『ターミネーター2』のロバート・パトリックも!


   

 銀座シネパトス最後の上映は、1月がスティーヴン・セガールの娯楽アクション『沈黙の監獄』と、戦争ドキュメンタリー映画『アルマジロ』というこれまた素晴らしいラインアップで、ラストの作品が、ここシネパトスで撮影された『インターミッション』。信じられない豪華キャストが集まったのも「シネパトス」だったから・・・。感無量です。


 お昼を食べる時間がなかったので、木村屋でパンを買って上映時間の合間に食べました。久しぶりのカレーパンとアンパンが美味しかった~。写真は、巨大桜アンパンの鏡餅です。映画を観た後は、雨の銀座でウィンドウ・ショッピングを楽しみました。引き続き、FBでUPしようかなあ~♪
 (どうでもいいことだけど、投稿時刻が21並びになったのは偶然です)

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と・シアターのクリスマス~♪

2012-12-29 23:57:00 | 映画&ドラマ

 

 クリスマスプレゼントと言えば、先日、十年前に【と・シアター】を作った時からお世話になっている友人(プロフェッショナル)から、G90の新しい変換ボードが手に入ったとの連絡があり、先週21日の金曜日に取り付け&調整してもらいました。 
 結果は上々で、瞬時に同期が取れるようになりました。バンザ~イ!

 なのに、観る時間が取れないのです。年末&年始は映画三昧できるよう便宜を図ってくれたのに・・・。
 観る時間が取れないのは、睡眠に時間を取られているからでしょう。昔は寝なくても全然平気だったのですが、寝ないと体が持たなくなってしまいました。
 先日のプチ忘年会や昨晩の打ち上げも、昔だったら、途中で寝込んだりしなかったし、布団に直行することもなかった筈。年は取りたくないものです(ため息)。

 そんなわけで、開店休業が続いてしまうかもしれませんが、人がじゃんじゃん遊びに来てくれたら、稼働率もあがるでしょう。超人見知りのクルミさんに、これほど寒くても素早く動ける家守くんと、お待ちしております。


 翌朝5時半、起きた瞬間にプロジェクターの電源を入れたら、問題なく映ってくれました。続いて、映画館で6回、家庭劇場で6回観た『サウンド・オブ・ミュージック』のブルーレイをかけてみました。冒頭、雲の上からアルプスの山々、森と湖、点在する街並みなどを映していた空撮のカメラが、緑の頂で歌うマリア(ジュリー・アンドリューズ)にぐぐっと寄っていったその瞬間、初めて映画館で観たときと同じ胸の高鳴りを覚えました。


 目を覚ましたクルミさんが、椅子の背に飛び乗りました。よくわからないけど、見事なバランス感覚です。

 明日は今年最後の映画館? 銀座シネパトスで、千葉ちゃんも出ている『SUSHI GIRL』と、イーストウッドの『人生の特等席』を観るつもり。

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ラスト上映は、アルドリッチの傑作『カリフォルニア・ドールズ』と、パスカル・ロジェの新作『トールマン』

2012-11-25 01:01:01 | 映画&ドラマ


 土曜日は、来月2日に閉館となる渋谷の【シアターN】で、アルドリッチの遺作『カリフォルニア・ドールズ』と、パスカル・ロジェの新作『トールマン』を観てきました。
 『カリフォルニア・ドールズ』はソフト化されていない傑作映画の一つで、実に30年ぶりの公開になります。しかもニュープリント! 『トールマン』は、(『マーターズ』の監督だから)残虐で血が迸る物語だと思っていたのですが(主演がリメイク『テキサス・チェーンソー』のジェシカ・ビールだし)、ちょっと不思議な余韻が残るホラー(ということにしておきましょう)映画でした。さらに、やはりアルドリッチの幻の傑作『合衆国最後の日』のモーニング上映も行っていて、最後の幕を飾るに相応しいラインナップだと思いました。

 【シアターN】としての7年間と、その前の【ユーロスペース】時代(【ユーロスペース】はBunkamura側に移転して営業中)を含めると、実に30年の長きにわたって映画を上映してきました。ニワトリさんはオープニング当初から通っていたので、寂しさもひとしおです。恵比寿ガーデンシネマ、シアターN、そして来年三月のシネパトス銀座・・・。好きな映画館が次々と消滅しています。

 【シアターN】のオープニング作品は『七人のマッハ!!!!!!!』。マカロニ・ウエスタンや香港エンタテイメント、塚本晋也監督特集といった企画物に、後半はゾンビ&スラッシャー映画の専門館として、圧倒的少数派ではあるけれど熱狂的に支持されました。最後の特集がハーシャル・ゴードン・ルイスだから、すごいよね。ちなみに、ニワトリさんも、ハーシャル・ゴードン・ルイスのこてこてなゴア映画のほぼ全作品のDVDを所持しています。
 個人的には、どちらかというと、【ユーロスペース】時代に上映された映画の方が思い出深く、『チェブラーシュカ』『ミトン』のようなゾンビ映画の対極に位置する映画も、『妖婆 死館の呪い』『火を噴く惑星』『彗星に乗って』といったカルト映画もここで観たし、頭が痺れるほど感動したドキュメント映画『コメディ・フランセーズ』も確かここだったような・・・。
 あの成海瑠子さんも、【シアターN】と【シネパトス銀座】に通っていたそうです。一度も遭遇できなかったけれど、嬉しいじゃない! 終映後に一人、館内の写真を記念に撮りました。

 ハンバーガー&ポテトと安モーテルで食いつなぎ、おんぼろキャディラックで町から町へと旅を続ける『カリフォルニア・ドールズ』の三人に敬意を表して、国立に戻ってからジャンクフードで遅い夕食を取りました。毎日毎日じゃ嫌になるけれど、たまに食べると美味しいよね~♪
(すりこみって怖い? 久しぶりです、グラコロ)


(左)【シアターN】(1982年に【ユーロスペース】として開館)は、渋谷駅西口さくら通りの坂の途中にあります。渋谷駅は降り口がたくさんあり、何度も迷っては癇癪玉を破裂させましたが、それも思い出に・・・。
(右)階段を上って二階が映画館です。何度この階段を上ったかなあ?


シアターN1(左)で『トールマン』を、シアターN2(右)で『カリフォルニア・ドールズ』を観ました。至福の四時間です。


 初めてこの西口歩道橋を渡ったとき、ここは未来都市だと感心したものですが、今夜は少しだけセンチに渡りました。振り向きざまに一枚・・・。

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『ゼブラーマン ~ゼブラシティの逆襲』 ~もう一人の自分

2012-10-15 10:00:00 | 映画&ドラマ

「あんたのお墓もゼブラに塗っちゃうわ」


 自宅の迷宮映画館で『ゼブラーマン ~ゼブラシティの逆襲』のブルーレイを観ました。邦画のブルーレイはまだそれほど多くないけれど、よくぞ出してくれたと感謝感激、最高!でした。
 何といっても、クドカンこと宮藤官九郎クンの脚本が素晴らしい! 2010年の映画だから、彼がノリに乗ってた頃でしょう。単純明快なのに奥が深い見事な合わせ技! 公開当時「お笑いダークナイト」だと褒められていましたが、二年後に再会してみると一段と熟成した感じです。ワインみたいに・・・。
 翔兄ィ(ゼブラーマン)の「白黒つけられないから、丸くおさめたぜ」という台詞は、(ここで笑った人はそうはいなかったけど)単なるギャグではない、と感心しました。白黒つけるのは大事だけれど、二分法で片付けられないことの方が世の中には多い筈。白黒つけたら相手がいなくなってしまうわけだし(排除にもつながる)、だから丸くおさめる・・・日本人的考え方かもしれませんが、それもありでは?

 クドカンの脚本の核になる相原ユイ/ゼブラクイーン/ゼブラウーマンを演じたのが仲里依紗。彼女次第で映画が決まってしまう非常に重要な役柄なので、大変なプレッシャーがかかった筈ですが、重圧をものともせず、この映画の主役は自分だと言わんばかりに、スクリーンいっぱいに弾けてくれました。今風に言えば、「エロいを突き抜けてまじヤバ」。公開当時に初めて彼女を知り、ファンになったのですが、ブルーレイで再見して、そのとき以上に魅せられてしまいました。ほんとにヤバいっす。
 「映画秘宝」の当時のインタビュー記事を、襟を正して再読しました。私生活では「『純喫茶磯辺』のときのようにゆるくて動きやすいスエットが好き」だという彼女。歌も踊りもアクションも未経験で、「今まで演じてきた役を合わせてもなんでここに行きつくのか意味不明」だったけれど、大好きなレディー・ガガになれると、恥ずかしさを超えてハッスルしたら、(何かが降りて来て)「レディー・ガガ以上の化け物になっちゃいました」そうです。化け物というより、永井豪さんの漫画『デビルマン』に登場する悪魔=妖鳥シレーヌですね。そう、ゼブラウーマンはシレーヌのように美しい! しかも里依紗さんは大変聡明な方で、そのあたりもニワトリさんの「君のためなら死ねる」岩清水ゴコロを刺激したのでした。
 余談ですが、「早乙女愛よ、岩清水弘は君のためなら死ねる」と言えば、同じ三池監督の(現場監督のクレジット、愉快でした)『愛と誠』をまだ見てないんだけど、岩清水君を斉藤工が演じているんだよね~。彼が岩清水を演じてくれるなんて嬉しいですね。いよいよ好きになりました。

 歌い、踊り、大立ち回りを演じる仲里依紗は最強の極悪ヒロインで、恋人にしたら最悪にして最高の人生が送れそう! この映画の中で誰になりたいかと聞かれたら、迷うことなくゼブラQにぞっこんな日本刀の達人=新見なのですが、それもその筈、彼女はシリーズ4作目『チャッキーの花嫁』で、あのチャッキーをたじたじにさせた極悪非道花嫁ティファニー(演じたのはジェニファー・ティリー)以上にぶっ飛んでいて、同じ三池監督だと、前作『ゼブラーマン』のゼブラナース(熟女=鈴木京香さんのあのコスプレも捨て難いけど)を軽く蹴散らし、『ヤッターマン』のドロンジョ(ふかきょんドロンジョ、実に素敵だったけど)もかすんでしまうほどのオーラを放っていました。
 「双六ならこれで上がり」的な役を演じてしまった後も順調にキャリアを重ねていて、現在放送中のテレビドラマ『つるかめ助産院 ~南の島から』では、映画『ハラがコレなんで』に続いて妊婦役を演じています。本人としては大チャレンジなのでしょうが、細かい心の動きを台詞ではなく体で演じており、彼女の「役を生きる」能力、「行間」の表現力に感心するばかり・・・。

 一晩経って映画酔いが覚めてふと思いました。「映画と同じように、遠心分離機にかかって『白黒つけた』としたら、黒いニワトリさんとして生まれてくるのは誰だろう?」
 ゼブラQが生まれてきたら最高ですが、「野田さん」でも楽しそうです。もっとも野田さんのトレードマークは灰色のトレーナーで、黒を着た野田さんを想像するのも難しいのですが、彼女のことだから理詰めでネチネチと極悪非道を仕掛けてくるのでしょうか?
 冗談はさておいて、白のゼブラーマンと黒のゼブラウーマンの関係は、テリー・ツワイゴフの『ゴーストワールド』(00)におけるシーモア(スティーヴ・ブシュミ)とイーニド(ソーラ・バーチ)の関係と同じで、クドカンがこの作品からインスピレーションを受けた可能性もありそうです。『ゴーストワールド』を初めて観たとき、シーモアは自分で、イーニドは二十年前の自分だと思いました。その意味ではこの作品は、中年男性が女子高校生(の実は自分自身)に恋する、痛くて愛おしい映画なのです。ゼブラーマンは、ゼブラQをそれほど意識していない感じでしたが、同じことが『ゼブラシティの逆襲』にも言えそうです。白黒つけなくても、親になれば可愛い娘を持てたりするのですが、そちらの方は間に合いそうもありませんね。
 彼女のことばかり書いたけれど、エイリアンに憑依される少女を演じた永野芽都も、ちょっと不思議な感じでした。三池監督の本命は、もしかするとこっちかも?

 ブルーレイで観たい仲里依紗と言えば「全部」だけど、筆頭にあがるのが同じ年に撮影された『時をかける少女』です。三池監督作品だと『不動』と『DEAD OR ARRIVE』三部作。『不動』は高値で取引されているDVDの出来が非常に悪いので、ブルーレイで蘇ってくれたら言うことなしなんだけど・・・。軍資金もすっかり尽きていることだし、邦画のブルーレイは、とにかく気長に待ちましょう!
(『空気人形』のブルーレイ、早く出して!)


 

ゼブラQ三変態 其の壱 相原ユイ

其の弐 ゼブラクイーン

其の参 ゼブラウーマン



よく見ると、妖鳥シレーヌそっくり! 実写版『デビルマン』は三池監督が撮る筈でした・・・。

「シレーヌ、血まみれでもきみはうつくしい」 同じ言葉をゼブラウーマンに捧げます。

白と黒の対決。主役は向かって右のゼブラーマンです(翔さん、ごめんなさい・・・)。

同じ年に撮影された『時をかける少女』から。同一人物です(念のため)。

二十歳の君。彼女が放つ恋の矢でハートを射抜かれたい? 

 映画を見終ってからチマチマ書いてたのですが、頭がすっきりしてる朝になって、少しはまともな文章になりました・・・。と思ったら、ゼブラQの三変化をどこで取り違えたのか、間違えて記してました。もちろん、相原ユイ⇔ゼブラクイーン⇒ゼブラウーマンです。ガダルカナル・タカをボコボコにしたゼブラミニスカポリスはスピンオフしたけど、ゼブラガール?なんていません。スーパーマン→スーパーガールと同じ変換しちゃったのかなあ?

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迷宮映画館の逆襲

2012-10-13 00:16:00 | 映画&ドラマ

ゼブラQ VS 脱脱


 【と・シアター】が【迷宮映画館】として新装開店しましたが、今のところ稼働率は非常に低く、殆ど開店休業に近い? 体が二つあるか時間が倍あれば、観る機会も増えるのでしょうが・・・。

 ブルーレイの恩恵を一番受けたのは横長シネマスコープの映画でした。今までは、シネスコ作品のDVDを4対3のスクリーンに上映すると、画面が小さい上に解像度が落ちてしまうため、非常に高画質なソフト以外は満足できるレベルに達していませんでした。
 とは言っても、観ている間に映画の中に引きこまれてしまうから、些細な問題でもあったのですが、ブルーレイ化により細部まで見えるようになりました。
 その結果、『サウンド・オブ・ミュージック』、『2001年宇宙の旅』(でも、このスクリーンサイズ、公開時と違うような気がするのですが、ご存知の方はいませんか?)、『未知との遭遇』といったシネスコ作品が「映画」により近づいてくれました。ここまで再生できれば言うことありません。シネスコ、いいじゃん!
 ニワトリさんは、シネスコ作品でソフト化されている映画を10本選んでみました。まずは大好きな女優(女優でない人もいますが)の作品を十本観てから、次に行こうと思ったのです。

01.『ラビリンス~魔王の迷宮』 ジェニファー・コネリーとディヴッド・ボウイに見惚れました
02.『ザ・ディープ』 ジャクリーン・ビセットの「幸せは白いTシャツ」
03.『2300年未来の旅』 ジェニー・アガター、ジェニー・アガター、ジェニー・アガタ-!
04.『ラスベガス万才!』 プレスリーもいいけど、ここはアン=マーグレットでしょう。
05.『アバ・ザ・ムービー』 何とブルーレイを発見! よくぞ出してくれました!
06.『愛のメモリー』 ジュヌヴィエーヴ・ビジョルドなら『まぼろしの市街戦』から入りたいが、これも凄い!
07.『惑星ソラリス』 レム(原作)やタルコフスキー(監督)でなく、ナタリア・ボンダルチュク!
08.『バーバレラ』 高校生のとき、深夜テレビで見て、なにこれ!
09.『処刑剣』 脱脱が繰り出す必殺技に心臓貫通!
10.『グリース』 テレビの吹替えが野口五郎と桜田淳子だった

  ところが、最初の3本は繰り返し観たのですが、それ以外に観た映画は、友人と一緒に観た『七人の侍』と『ビッグ・フィッシュ』のみです。
  木曜日に、マイアミ・ドルフィンズの試合がついに中継されたため、ブルーレイ録画機に録画予約するためプロジェクターに灯を入れたところ、一時間経っても同期が合わず、呪いの言葉を吐いてあきらめました。翌日金曜日の深夜に、その試合をスクリーンで見ようと一時間前から灯を入れましたが、やはり同期が合ってくれず、その間にテレビ放送が始まってしまい、癇癪ダマを散々破裂させたあげくパソコンで視聴しました(途中で寝ちゃったけど)。
 このまま観られなくなったらどうしよう?と思い、今日も試してみました。やはり癇癪ダマが弾けましたが、あきらめかけたところで同期が合ってくれました。
 喜び勇んでかけたソフトが、(題名から想像した方もいると思いますが)『ゼブラシティの逆襲』です。
 ブルーレイで見るゼブラQは、もう本当に最高でした。こういう絵が観られるなら、もう少し寝不足になってもいいかもね! 
 かくして、映画の逆襲が始まったのですが、こうなったら『北京原人の逆襲』のブルーレイもお願いします。
 そんなわけで明日は、西域から来た暗殺者「脱脱」に登場していただくのですが、ゼブラQと脱脱のどちらに殺されたいか、大いに悩む秋の夜長です(だなんて、どこまでMなの?)。
すみません、朝になって添削しました・・・。

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『ニッポンの嘘~報道写真家 福島菊次郎90歳~』 ~8月15日に

2012-08-15 22:40:55 | 映画&ドラマ


 
 8月15日、閉館が決まった銀座シネパトスで、ドキュメンタリー映画『ニッポンの嘘~報道写真家 福島菊次郎90歳~』を観てきました。
 午前中は仕事などが入ってしまい、午後に駆け足で行ってきたのですが、カメラを持って行けばよかった・・・。映画を観た後、東京駅まで歩いたのですが、昭和の面影を残す銀座の建物は、4丁目の有名どころを除けば、このシネパトスぐらいだったからです(裏通りはまだ面影が残っていますが)。
 久しぶりのシネパトスで、この映画館が入替え制ではなく途中入場も可能な映画館だったことや、地下鉄銀座線の走行音と振動が映画上映中にひっきりなしに聞こえてくることを、懐かしさと共に思い出しました。
 終映後、誰が入るのか知らないけれど巨大な商業ビルに変身した片倉ビル跡地(同ビルは昭和の名建築の一つだった)を横切り、20年近く通う間に決定的な変貌を遂げた東京駅八重洲南口から中央線の乗り場へ向かいながら、もう一度シネパトスに行かねばならないと思いました。

 映画の中で、菊次郎さんは「昭和を終わらせてなるものか」と、怒気をこめて呟きます。国家というものがつく「嘘」に無残に葬り去らされた名もない人々を決して忘れない、そんな人々は最初から存在しなかったのごとく歴史を書き換えさせない、という強い想いが感じられます。
 死んでいったものに何と申し開きをすればいいのだろう・・・。菊次郎さんが最初に被写体にした広島の被爆者、中村杉松さんのお墓を訪ねて慟哭する場面は、とても言葉にできません。
 菊次郎さんの孤独な戦いは、「徹頭徹尾、負け戦」だったと述懐しています。杉松さんの写真を撮った後は精神病院に入院するほど苦悩し、80年代にはメディアに絶望して瀬戸内海の無人島で自給自足の生活に半ば逃亡します。今は、国家に抵抗しながら(年金受け取りを潔く拒否)、愛犬のロクと山口県のアパートで平和に暮らしていました。
 2011年3月11日、大震災と原発事故が起きました。福島原発3号機の水素爆発をニュース映像で目撃した菊次郎さんは、カメラを持って福島へ向かいました。広島と同じことが起きてしまったという痛恨の想いと、広島と同じように収束するだろう未来の結末に対する憤り。90歳の体に鞭を打って、最後の戦いを開始したのです。

 1946年、菊次郎さんは広島で被爆者を撮り始めます。ライフワークとなる被爆者の撮影を続ける一方で、学生運動、自衛隊、兵器産業、公害、ウーマンリブ運動、そして原発と祝島という具合に、80年代初頭まで「嘘」の最前線に立って、日本のあり方を世に問い続けてきました。
 今日のNHKスペシャル『終戦 なぜ早く決められなかった』でも取りあげられていましたが、この戦争を開始し指導にあたった者たちの度し難い無能さと彼らを取り巻く環境が、今の日本と構造的に全く同じであるというか、全く変わっていないことを痛感します。
 昭和の戦争の時代だけではありません。足尾銅山鉱毒事件の発覚から終結(したのか?)までの一連の出来事が、原爆症や水俣病などの公害病あるいは薬害に苦しむ人々たちの身の上に、しょうこりもなく繰り返されています。ならば、今度の原発事故でも、彼らと同じ苦しみと、彼らと同じ言われなき差別が繰り返されるでしょう。
 この映画の題名は『ニッポンの嘘』ですが、菊次郎さんが撮ってきた25万枚以上の写真は、全て「真実」を訴えています。
 90歳の菊次郎さんは、植草甚一さんのように格好良い! アナーキーで、いつまでも少年のように若々しく、多感で・・・。広島で写真を撮り始めてから66年、私なんか足元にも及びませんが、菊次郎さんのように生きたい!と思います。声なき声に耳を傾け、虐げられるものに寄り添って・・・。死ぬまで「負け戦」を生きぬこう。そんな強い気持ちにさせてくれる映画でした。

 映画『ニッポンの嘘~福島菊次郎90歳~』の公式HPは、 → ここをクリック

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アーネスト・ボーグナイン!

2012-07-10 23:30:23 | 映画&ドラマ


 7月8日、アーネスト・ボーグナインが亡くなった。翌日、後を追うように大女優の山田五十鈴が亡くなり、その時初めて二人が同い年(1917年生まれ)だったことを知った。
 ボーグナインと言えば、真っ先に思い出すのが『地上より永遠に』(53)の憎々しい役柄だ。フランク・シナトラを執拗に苛める姿に本気で殺意を覚えたぐらいだ。
 続いて、結果的に遺作となった『RED』(2010)と『ガタカ』(97)。小さな役だったが映画好きの琴線に触れる重要な人物で、作品に真実味と深みを付与してくれた。
 それから『ポセイドン・アドベンチャー』(72)。ジーン・ハックマンとことごとく対立する自分勝手な人物を演じていたが、元ストリッパー(ステラ・スティーヴンス)を奥さんにしているのだから、本当はいい奴なのかもしれないと思った。役柄だけでも、ステラ・スティーヴンスを妻にできれば最高だよね?
 『ウイラード』(71)も忘れられない。ここでも敵役だったが、いささか気の毒な感もある最期だった。気の毒と言えば、もう忘れてしまっているが、『魔鬼雨』(75)でも、気の毒な最期を遂げていなかっただろうか?

 アーネスト・ボーグナインの真骨頂が発揮されたのは、アルドリッチの『特攻大作戦』(67)&『北国の帝王』(73)と、ペキンパーの『ワイルドバンチ』(69)だろう。この三本により、ボーグナインは名実共にヒーローの仲間入りをした。今夜はどれを観て、彼を偲ぼうかなあ? 意外なところで、『女ガンマン 皆殺しのメロディ』(71)もいいかも? ラクウェル・ウェルチにあの世に送ってもらえたら、ある意味本望だもの・・・。


 『ワイルドバンチ』の最高の男たち。ボーグナインが抱えているのはウィンチェスターM1897 ショットガン。


 

『北国の帝王』。ゴジラ対キングコングに匹敵する?リー・マーヴィンとのガチンコバトル。


 『女ガンマン 皆殺しのメロディ』のボーグナイン。実は、クリストファー・リーも、渋い役で出演してます!

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