タイレルを受け取った翌28日(金)、ニワトリさんは多摩川を下って海を目指しました。フランソワ・トリュフォーの『大人は判ってくれない』(59)で、感化院から逃げ出したアントワーヌ・ドワネル少年が走ったように・・・。あるいは、ジャン・ヴィゴの『アタラント号』(34)が最後に海という名の無限の光(リュミエール)に包まれたように・・・。
なんていうと、格好よく聞こえるかもしれませんが、15分経つと全て忘れてしまうニワトリ体質が(嬉しさのあまり)遺憾なく発揮され、田無の自転車店「ハマーズ」に折畳んだFXをすっぽり包む簡易輪行袋を忘れてきてしまったために、まずはそれを取りに行かねばならないな~と思案していたのです。東八道路から甲州街道に出て神田&上野(古本祭り開催中)界隈をブラブラしてこようと思いました。
「つい最近、出田奈々アナが神保町をレポートしてたことだし、例のカレーでも食べて、帰りに「ハマーズ」に寄って忘れ物を取ってこよう・・・」
ネコのクルミさんと記念写真を撮って、家を出たのが10時。でも、そう決めながらも、多摩蘭坂経由で東八道路に向かわず、通勤コースになっている大学通りからGHへタイレルFXを走らせました。「やっぱりファースト・ランは、馴染みの多摩川を下って羽田だよな・・・」
赤のフロントフォークがアクセントになっている白いタイレルFXは、大学通りの直線をぐんぐん加速して時速30キロ前後のスピードで快走しています。気持ちいい~♪
GHまでの距離は4.35kmでした。ここから多摩川までは目と鼻の先になります。河川敷に出ると、すぐに四谷大橋をくぐります。橋をバックに写真を撮りました。
多摩川のサイクリングロードは、休日だったらまず走る気にならない道ですが(死亡事故まで起きている)、平日なのでガラガラに近い状況でした。のんびり歩いている人、ランニングしている人と、ときどきすれ違います。ロード&クロスバイク、ランドナーも走っていましたが、凄い勢いで走る人は皆上流へ向かっていて(帰りが楽だからかな?)、下りの方はがむしゃらに走っていない自分が一度も抜かれなかったことを考えると、非常に平和な交通状況だったと言えるでしょう。ところどころに設けてあるコブ(スピード防止の段差)が不快でしたが。
是政の堰が見えてきました。自転車を停めてひと休み!(また?)
さらに割高になってしまいましたが、フロントをダブル化してSTIを奢り、ハンドルをストレートからブルホーンに変更して正解だったと思います。黒から赤へのフロントフォークの変更は無料でした。HONDAの昔のF1マシンをイメージして赤フォークにしたのですが、JALの旅客機(白地に尾翼だけ赤)にも似ていたことを、その日の午後に知りました・・・。
多摩川に出ると、まず四谷大橋を背景に一枚!
小さい頃から泳いだり釣りをした堰の前でさらに一枚。高圧線はヒッチコックの『鳥』状態ですが、のどかです。散歩中の人が「いい自転車だね!」と、声をかけてくれました。この調子で休んでいて海まで辿りつけるの?