0系新幹線と太陽の塔のご対面 + E5

2009-06-25 23:55:55 | 日常&時間の旅


 10日前の新聞記事だけど、この写真を見たとき心が躍りました。大阪吹田市の万博記念公園の前を通過する0系新幹線です。新幹線が通過する時間(16日午前2時過ぎ)に合わせて、同公園内の「太陽の塔」をライトアップ、70年代を象徴した二つの顔が顔を合せました。
 この0系新幹線は、去年の12月に引退するまで新大阪~博多間を走っていた3編成のうちの1両で、吹田市にある旧国鉄操車場跡地内に設けられる鉄道公園に展示されることになり、トレーラーに載せて博多総合車両所を出発、博多港から海路で神戸港に向かい、神戸から操車場跡地までは再び陸路を行きました(8月から公開予定)。
 もしかすると、去年の11月にニワトリさんも乗った車両かもしれません。一時代を築いた0系新幹線が、動態保存されることなくこの世から消えてしまったことは大変悔やまれますが、こうして少しでも多くの車両がスクラップにされずに静態保存されることを願います(中間車両も残しておきなよ)。
 
 少し前にCFにもなったので知っている人は多いと思いますが、普段は線路を走っているはずの新幹線が道路を走っていたら驚きますよね! 正確にいえば、新幹線はトレーラーに載せられて移動しているだけですが、輸送が深夜行われることも手伝って幻想的ともいえる光景でした。
 かく言うニワトリさんも、ずっと昔の話になりますが、クルクル回る赤や黄色の誘導灯に白と青の車体を浮かび上がらせた0系新幹線が、家の前の道路をゆっくり通り過ぎ坂道を下ってゆくのを目撃したことがあります。
 なぜ、真夜中に家の外に出たのか定かではないのですが、「新幹線が何でこんなところを?」と、夢でも見ているのではないかと思うくらいびっくり仰天して、夢ではないことがわかるや新幹線の後を追いかけました。
 坂の下には旧国鉄の鉄道技術研究所(現在は鉄道総研と呼ばれている)があって、新幹線はそこに運びこまれていったのですが、道路の幅員が狭いために、坂下の交差点を右折するのに大変な時間を要しました(途中まで見て引き返した)。
 実はこの新幹線、0系そっくりだけど0系ではなくて、さらなる高速化を求めて1968年に試作された951系という2両編成の試験車両でした。951系は山陽新幹線開業前の相生~姫路間で最高速度286km/hを記録しましたが、実用化されることなく1979年に廃車され、幻の新幹線になってしまいました。
 自分が目撃したのは、多分そのときに鉄道研究所に送られてきた2両(951-1、951-2)だと思います。そのときは何とも思わなかったけれど、その瞬間に立ち会っていたなんて、何という偶然でしょう。もしかすると、本当に夢を見ていたのかもしれません。951-1は、今も鉄道総研前の「ひかりプラザ」の一角に展示されています。




 同日、JR東日本の新型新幹線=【E5】型の試験走行が始まり、報道陣に公開されたという記事も掲載されていました。新型車両は、【E4】=カモノハシの鼻をより一層伸ばした感じですが、正面から見ると「かなり笑える」顔のような気がします。
 【E5】は東北新幹線で運用され、東京~新青森間を3時間05分で結ぶ予定だとか・・・今年生誕100年を迎えた太宰治が、これに乗って津軽の実家に帰ったら、何と言うだろう? ちょっと興味がありますね~。


(左)試験走行を終えて仙台に着いたときの写真だと思うけど、車両と一緒に写っているマニアの人も、E5共々「全国区」になりましたね!
(右)車内はなかなか良さそうです。