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LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第62回神戸ミーティングを行いました。

2014年02月11日 | Weblog
「福嶋先生の性的マイノリティをサポートする教育実践」の講演を聞いて
                                             
 2014年の2月2日に、奈良県の田原本町立小学校の教諭である福嶋先生の「性的マイノリティをサポートする教育実践」のお話を聞いた。

 福嶋先生は、若い頃から、被差別問題、教職に就かれてからは障害児・者問題と、マイノリティの問題に、真摯に取り組んでこられた教諭である。性的マイノリティの問題に出会われたのは、今から7年位前のことで、受講した研修の中で、学校に通う性的マイノリティの多くの児童・生徒が「悩みに潰されそうになり、自殺を考えた」とアンケートに答えているのを知り、大変衝撃を受けられたそうだ。その直後、後輩の男性教諭からゲイであることをカミングアウトされ、やはり彼も若い頃自殺を考えたと語った。福嶋先生は、自分の無知と、教育現場で性的マイノリティをサポートする必要を痛感されたそうだ。

 福嶋先生は、すぐに、教職員組合の活動を共にしている教諭仲間と勉強会を精力的に開き、性や性的マイノリティを正しく知ろうとし、教育現場でどのように当事者や当事者ではない児童・生徒をサポートしていけばよいか、話合いを重ねられたそうだ。2010年には、解りやすい「教職員のためのセクシャル・マイノリティサポートブック」を発行され、教職員に配布された。

 福嶋先生が小学2年生のクラスで性的マイノリティのサポートを実践されている授業( NHKのハートネットTVで放映)の録画も見せていただいた。録画の中で、福嶋先生は、「タンタンタンゴはパパ2人」という絵本を教材にして、子供たちに絵本を読み聞かせ、その感想を聞いておられた。その絵本は、アメリカの大都市にある動物園で、いつも一緒にいる2羽のオスのペンギンが、飼育員から放棄されていた卵を与えられ、交代で卵を温め孵化させ、協力して赤ちゃんペンギンにエサを与え、親子になった3羽が仲良く暮らしているという実話を絵本にしたものである。絵本の感想の中には、「僕もパパが2人いたらいいな。」というものもあり、ほほえましかった。同じ町立の中学校でもサポート授業が行われたが、中学生の感想も肯定的な内容が多かったそうだ。

 小学校低学年から、教育の中で、性的マイノリティのことを伝え、当事者には「あなたらしく生きていいんだよ。」というメッセージを発信し続けることがいかに大切かを痛感した。福嶋先生のような取り組みはまだ全国では少なく、宝塚大学の日高先生の調査では、調査対象の約80%の教諭は授業などに性的マイノリティに関する内容を取り入れたことがないと回答しているとのこと。理由は、自分自身が理解できていない、必要を感じない、教科書に書いていない等。

 そうした状況の中で、福嶋先生を突き動かしたものは、若い頃からのマイノリティに関する想像力・教諭としての熱意と誠意・組合活動の仲間との連帯感であると思う。福嶋先生のような教諭がひとりでも多く増えていってほしいと願ってやまない。そうすれば、この社会はもっと生きやすくなるだろう。
(H,N)

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福岡ミーティング(1月)を行いました。

2014年02月11日 | Weblog
2014年1月19日福岡ミーティング

福岡市男女共同参画センター「アミカス」にて。
参加者30名(うち初参加の方15名)でした。
3か月ぶりの交流会、午前中は藤見里紗先生による性教育授業。先生が女子大勤務中にされていた性教育の授業を体験させていただきました。
男らしく・女らしくというようなジェンダーバイアスと戦争の時代の関係や、ホモフォビアにも高齢者の性・障がい者の性などへの否定的な感じ方にもリプロダクティブバイアスが関わっていることなど、セクシュアルマイノリティをいろいろな角度から眺めるヒントを学びました。

午後の交流会では、簡単な自己紹介のあとグループでフリートーク。個人のライフヒストリー・社会制度への意見・教育への希望などさまざまなことが話題になりました。自己紹介の時に福岡ミーティング1回目から参加してくださっている当事者さんが、「『つなぐ会』に参加した日は私の第2の誕生日」と発言されました。そのお気持ちを文章で寄せてくださいましたので掲載させていただきます。

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2011年7月、「LGBTの家族と友人をつなぐ会」福岡での第一回ミーティング。

これまで生きてきて初めて自分自身のことを自分の口から話し、この時から自分探しが始まりました。

中学時代のぼんやりとした違和感から始まり、周りの恋愛話も上の空。
世間一般の流れに沿って結婚するのが当たり前の時代、結婚の義務として子供をもうけ、必死で子育てしてきました。
その間は自分のぼんやりとした違和感なんか考える暇がなかったです。
子育てが一段落した時、やっと自分に向き合える時間が出来ました。
その頃に我が家にもパソコンが導入され、ネットでの違和感探しが始まりました。
たくさんの検索を行いましたが、ぼんやりとした違和感が解消されることはありませんでした。
明確にこれだと分かるものに出会えなかったのです。

パソコンが導入されて十数年経っても相変わらず違和感は拭えず、周りにはストレートな夫婦や友達がいて、この違和感は一体何なんだろうと頭がグルグルになっていました。
そして2011年7月、その日がやってきたのです。
新聞に掲載されている記事を見て一週間悩み、ようやく電話でミーティング参加を申し込みました。
その時の自己紹介でこれまでの自分の違和感や思いを一気に話しました。
とにかく自分が何者であるのか知りたかったのです。

つなぐ会に参加して、実際に当事者の方やサポートされている方々にお会いして、自分が知らなかったセクマイに関する言葉をたくさん知りました。
それから新たな自分探しが始まり、一年後の2012年7月ミーティングの時にやっと自分が何者であるのかをお話しすることが出来ました。
その時にはぼんやりとした違和感は無くなっていて、喉に詰まっているものがストンと落ちたように、すっきりと気持ちは晴れやかになっていました。
これが自分なんだと自信を持った自分がそこにいました。
今の自分は本当の自分と言えます。
若かりし頃に本当の自分を知っていたならば、今の生活とは180度違っていたと思います。
やり直しが出来るのならば、本当の自分で人生をやり直したいです。

ターニングポイントである2011年7月、新たな自分が生まれた時。
つなぐ会と出会い自分探しが出来たことで、これからの人生をどう生きて行くべきかを考えるようになりました。
そして、もっとたくさんの人達に知ってほしい、そう思います。

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第61回神戸ミーティングを行いました。

2014年02月11日 | Weblog
第61回神戸ミーティングの報告です。

平成26年1月19日(日)、今年初めてのミーティングを行いました。初めてといえば、神戸で初めての「親だけの会」を実施しました。当日の神戸は早朝から雪がちらついて大変寒い日でしたが、遠くは関東の方からも参加していただき、またご夫婦で参加された方もあり、全員で9名の参加者となりました。

午後1時30分から3時間あまりでしたが、思ったよりもすぐに時間がたってしまいました。それほど皆さん熱心にお話しされたと思います。

参加された方の子どもさんたちが、20歳前後であったことから思春期の問題、特に性に関することが話題にあがりました。これは親といえど根掘り葉掘り子どもに聞くこともできず、またどのように対応していけばよいのかも分からない難しい問題だと思います。特にセクシャルマイノリティゆえに余計気にかかることもあるようで、親としてはやはり一番心配するところです。

また、子どもの示すいろいろなこと、例えば引きこもりやうつ的な状態、攻撃的な言動などへどう対応したらよいか、また子どもの将来がどうなっていくのだろうかという不安など普段大変気になるものの、なかなか人に話したり相談することのできないことをたくさんお話しされました。それを同じような経験をされている他のかたが共感しながら聞いておられました。またそのなかで自分の経験をお話しされたり、同じ立場でないとできないようなアドバイスをしておられました。

このように、話題は結構重たく、すぐに解決のつくようなことではありませんでしたが、親たちが普段気がかりに思っていることがそのまま素直にでてきたように思います。またこのことから、共通の立場で共通する悩みをお互いに話し合える場が重要であるとも感じられました。
 
今後も時々親だけの会をひらきたいと思うミーティングとなりました。

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