アーバンライフの愉しみ

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森博嗣著「素直に生きる100の講義」

2014年09月09日 | 読書三昧
「常識にとらわれない~」「”思考”を育てる~」に続くシリーズ3作目。



昨年の後半、半年ほどの間に著者の脳裏に去来したあれこれを、見開き2頁のショートショートにまとめ出版したもの。

従って、どこからでもどのように読んでも良く、また、たいして為になるものでもない内容である。

ただ、100件もあれば、何がしかは目に留まる項目がある。

ちなみに、小生が気になり頁を開いたものをあげてみると、

 ・「あの人も歳をとったな」と感じるのは、歳とったせい。
 ・歳をとってもっとも衰えるものは、創意である。
 ・学ぶことは、考えることではない。
 ・いかなるものも、好き嫌いがわかれる。
 ・意味は一般的だが、美しさは個人的である。
 ・芸術には、不幸な経験を最上の価値へ変換させる力がある。
 ・「技術」とは、簡単な方法を探すことである。
 ・理屈で反論できない人は、人格の中傷で反論するしかない。
 ・かっては、ネットをしない自由があった。
 ・孤独こそ、人間の価値である。
 ・汚染水を漏らさない技術は、原子力関係の先端技術ではない。
 ・保険とは、みんなで一部の不運な人を救済する仕組みである。

とまあ、こんな具合である。

例えば、小生の経験だが、ある時、小生の所有物を勝手に持ち出した人間に対して「何故断わりもなく持ち出したのか。すぐ返せ」と迫ったら、「大人げない」という罵声が帰って来たことがあった。これなど、「理屈では~」に相当する典型ではあるまいか。

言わば、100件もあれこれあげつらえば、その内何件かはその時々の読者にフィットするであろうという目論見である。それで、そこそこ売れれば著者の思う壺である。
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