ミサ当日のカトリック麻布教会
(住所:東京都港区西麻布3-21-6)
(住所:東京都港区西麻布3-21-6)
12月25日(火)、麻布教会で主の降誕の日中のミサに与った。かつて、御降誕の大祝日は真夜中のミサ、暁(あかつき)のミサ、日中のミサと計3回行われた。戦前の実話だが、メイラン神父は埼玉の入間宮寺教会で真夜中のミサを捧げた後、厳冬の夜道を歩き続け(!)、東京の八王子教会で暁のミサ、さらに泉町教会で日中のミサを捧げたという。しかも、当時は御降誕の大祝日の前日は大斎を守る日だった。「鋼鉄」と謳われたメイラン師の面影が偲ばれる。
寒風吹き荒ぶ六本木を歩いて、麻布教会に到着。午前9時30分、ミサ開祭。入祭の歌「しずけき」を歌う。私の近くで小さな女の子が「しーずけきー、まーよなかー」と元気よく歌っている。十字架を先頭に司祭と侍者が厳かに入堂。そして、私にとっては久々の歌唱ミサが始まった。「栄光の賛歌」の時、鉄パイプが突然落下したような物音に驚く。何とそれは鐘楼の鐘が打ち鳴らされていたのだ。福音朗読は、「初めに言(ことば)があった」で始まるヨハネ福音書(ヨハネ1・1-18)。
主任司祭の稲川圭三神父は、「イエス様はお生まれになる前から永遠に存在していたことを、学者の方々は『キリストの先在(せんざい)』と呼んでいます。天地創造の前から神と共におられ、神であられたイエス様が人となり、私たちのうちに宿ってくださる。これがクリスマスの神秘です」と話された。私は昨年の八王子教会での夜半ミサを思い出しながら、懐かしい稲川神父の言葉に聞き入っていた。主の御降誕、おめでとうございます。全世界に平和が訪れますように。
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カトリック麻布教会聖堂
“ Hodie Christus natus est(今日、キリスト生まれぬ) ”
◆この日のミサ中の主な歌:
ミサ曲1(典礼聖歌203-206)、入祭:カトリック聖歌111「しずけき」、奉納:カトリック聖歌655「ああベトレヘムよ」、拝領:カトリック聖歌653「まきびと」、カトリック聖歌113「きたれ友よ」、カトリック聖歌121「あめのみつかいの」、閉祭:カトリック聖歌654「もろびとこぞりて」。
◆主な参考文献など:
・「追憶の樹蔭・メイラン神父の面影」 聖ベルナデッタ会編(中央出版社・1955年)