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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

雲ほぐれる・・・

2014年08月04日 | ポエム
蓋し、雲は敏感である。
微妙な温度を鋭く感知して、自在に姿を変えてしまうのだ。



月末から雲はほぐれる傾向である。
あたかも、秋の気配さえあるのだ。



正しく雲の才能は、涸れることの無い泉である。
しかも、同形に留まることの無い多彩さであるのだ。
姿形の千変万化は、遊弋する芸術であると云っても過言ではない。

雲を嫌いだと云う、人がいる。



だがしかし、雲の創意と意匠に太刀打ちできないからなのだろう。
誠に哀れな感性である。

雲は、非凡なのである。
かつて,石川啄木は「雲は天才である」と云った。
肯んじられる。天才であり非凡なのだ。






「涼しかり雲の遊弋空の果て」






蓋し雲は・・・人の感性を試すものである。
そう・・・好き嫌いで推し量ることの出来ない自然の業である。



だがしかし人として生きるのには・・・雲が嫌いでも良いのかもしれない。



雲は、一日眺めていても飽きることはない。
それほど、見事なのである。



それほどまでに、神の業なのだ。




       荒 野人