絵画や彫刻をただ美しいと見るだけでは面白くない。
それらに込められた制作者の意図を読み取ることによって見えてくるものがある。
これがこの番組「天才ダ・ヴインチ最大の謎と秘密の暗号」。
例えば、ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」には当然あるべきはずのもの=聖杯が描かれていない。
これは何を意味するのか?
「最後の晩餐」のイエスとマグダラのマリアの間には「V」の文字が隠されている。
これは何を意味するのか?
ここにはダ・ヴィンチの込めたメッセージがある。
そして番組はこう解釈する。
「Vは女性・子宮を表すアルファベット。イエスは最後の晩餐で弟子たちに自分の血を聖杯で分け与えたというが、実はそうではない。イエスはマグダラのマリアに自分の子を宿すことによって自分の血を分け与えたのだ。だから、聖杯は描かれていない」
「聖杯はラテン語でサングリュ。しかし、単語の区切り方を変えると、サン・レアル。サン・レアルは「王の血脈」。つまりユダヤの王の血脈=イエスの血脈ということだ」
ただ一方で、この説を単なる思いこみ、ダ・ヴィンチは聖杯を描き忘れただけと考えることもできる。
そうなると上記の解釈は霧散してしまうが、それだと逆にロマンがない。
平凡な解釈は退屈しかもたらさない。
番組では「モナリザ」にも触れていた。
モナリザのモデルには、ダ・ヴィンチ本人説など諸説があるが、番組は「マグダラのマリア説」をとる。
理由のひとつは背景。
通常肖像画には背景は描かれない。描かれるのは宗教画である。
モナリザの背景には岩山・川など宗教画のモチーフが描かれている。
すなわちモナリザは肖像画ではなく宗教画。
二番目の理由は、モナリザに修正がないこと。
通常の肖像画であれば、モデルを前にして画家が試行錯誤した跡があるようなのだが、モナリザにはない。
ということはダ・ヴィンチは自分の頭の中のイメージをそのまま描いたのではないかというのだ。
また、第3の理由はモナリザの右手。
右手が左手よりも大きく描かれているのは、右手が大きく前に出ているから。
つまり妊娠してお腹が出ているから。
この様な理由で番組は「モナリザ」=「マグダラのマリア説」を取っていた。
これもロマンがある。
そして番組はフランス南西部にある教会地下にあるサラという女性像に着目する。
フランス南西部は逃れたマグダラのマリアが最後に行き着いた場所。
そこでマリアはイエスの子を産んだ。
それがサラがそうではないのかと言うのだ。
ひとつの仮説がこの様に「モナリザ」「サラ像」などと結びつくと真実みを帯びてくる。
この番組で描かれたことが真実であるかはわからないが、目の前の現実をこの様に見事に解釈・再構成してくれると楽しくなる。
絵や彫刻が単なる美しいものでなく、物語やメッセージがあるものだと考えると楽しくなる。
これは空想・想像力の領域。
しばし日常を忘れて、想像力の世界を楽しんでみるのもいい。
★研究ポイント
物語の作り方
現実の新しい解釈。
今まで見たことのない新しい解釈を提示することによって生まれる非日常。
★追記
1.モナリザの復元されたオリジナル
現在のモナリザはニスのせいで黄ばんでいるのだそうだ。この黄ばみをなくして現れたモナリザは肌は白く、空は青い絵画。
左右の汚れのような黒い縁は寺院の柱であるという。
2.ダ・ヴィンチは秘密結社の指導者
ダ・ヴィンチはシオン修道会という秘密結社の指導者であったという。
その記録が残っている。
メンバーにはニュートン、ジャン・コクトーの名も。
秘密結社は何を守り、隠してきたのか?
3.ロスリン礼拝堂の聖杯
イギリスのロスリン礼拝堂には「聖杯」が隠されているという。
調査団は床に空洞があることを探知機で発見して、ドリルで掘ってみた。
すると地下の空間にあったのは木の器。
これが聖杯か?
4.ロスリン礼拝堂の暗号
ロスリン礼拝堂の暗号を解けば、聖杯の隠されている位置がわかるという。
番組では暗号を解いたという人物を取材。
暗号解読のポイントは柱の楽器と突起に記された紋様。
その紋様は音階であるという。
ピンと張った布の上に砂を置いて「ド」の音を鳴らすと、砂は動いて必ず同じ紋様を作るという。
人物は突起の紋様を組み合わせて、音楽を作った。
その音楽は何か意味があるのか?
それらに込められた制作者の意図を読み取ることによって見えてくるものがある。
これがこの番組「天才ダ・ヴインチ最大の謎と秘密の暗号」。
例えば、ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」には当然あるべきはずのもの=聖杯が描かれていない。
これは何を意味するのか?
「最後の晩餐」のイエスとマグダラのマリアの間には「V」の文字が隠されている。
これは何を意味するのか?
ここにはダ・ヴィンチの込めたメッセージがある。
そして番組はこう解釈する。
「Vは女性・子宮を表すアルファベット。イエスは最後の晩餐で弟子たちに自分の血を聖杯で分け与えたというが、実はそうではない。イエスはマグダラのマリアに自分の子を宿すことによって自分の血を分け与えたのだ。だから、聖杯は描かれていない」
「聖杯はラテン語でサングリュ。しかし、単語の区切り方を変えると、サン・レアル。サン・レアルは「王の血脈」。つまりユダヤの王の血脈=イエスの血脈ということだ」
ただ一方で、この説を単なる思いこみ、ダ・ヴィンチは聖杯を描き忘れただけと考えることもできる。
そうなると上記の解釈は霧散してしまうが、それだと逆にロマンがない。
平凡な解釈は退屈しかもたらさない。
番組では「モナリザ」にも触れていた。
モナリザのモデルには、ダ・ヴィンチ本人説など諸説があるが、番組は「マグダラのマリア説」をとる。
理由のひとつは背景。
通常肖像画には背景は描かれない。描かれるのは宗教画である。
モナリザの背景には岩山・川など宗教画のモチーフが描かれている。
すなわちモナリザは肖像画ではなく宗教画。
二番目の理由は、モナリザに修正がないこと。
通常の肖像画であれば、モデルを前にして画家が試行錯誤した跡があるようなのだが、モナリザにはない。
ということはダ・ヴィンチは自分の頭の中のイメージをそのまま描いたのではないかというのだ。
また、第3の理由はモナリザの右手。
右手が左手よりも大きく描かれているのは、右手が大きく前に出ているから。
つまり妊娠してお腹が出ているから。
この様な理由で番組は「モナリザ」=「マグダラのマリア説」を取っていた。
これもロマンがある。
そして番組はフランス南西部にある教会地下にあるサラという女性像に着目する。
フランス南西部は逃れたマグダラのマリアが最後に行き着いた場所。
そこでマリアはイエスの子を産んだ。
それがサラがそうではないのかと言うのだ。
ひとつの仮説がこの様に「モナリザ」「サラ像」などと結びつくと真実みを帯びてくる。
この番組で描かれたことが真実であるかはわからないが、目の前の現実をこの様に見事に解釈・再構成してくれると楽しくなる。
絵や彫刻が単なる美しいものでなく、物語やメッセージがあるものだと考えると楽しくなる。
これは空想・想像力の領域。
しばし日常を忘れて、想像力の世界を楽しんでみるのもいい。
★研究ポイント
物語の作り方
現実の新しい解釈。
今まで見たことのない新しい解釈を提示することによって生まれる非日常。
★追記
1.モナリザの復元されたオリジナル
現在のモナリザはニスのせいで黄ばんでいるのだそうだ。この黄ばみをなくして現れたモナリザは肌は白く、空は青い絵画。
左右の汚れのような黒い縁は寺院の柱であるという。
2.ダ・ヴィンチは秘密結社の指導者
ダ・ヴィンチはシオン修道会という秘密結社の指導者であったという。
その記録が残っている。
メンバーにはニュートン、ジャン・コクトーの名も。
秘密結社は何を守り、隠してきたのか?
3.ロスリン礼拝堂の聖杯
イギリスのロスリン礼拝堂には「聖杯」が隠されているという。
調査団は床に空洞があることを探知機で発見して、ドリルで掘ってみた。
すると地下の空間にあったのは木の器。
これが聖杯か?
4.ロスリン礼拝堂の暗号
ロスリン礼拝堂の暗号を解けば、聖杯の隠されている位置がわかるという。
番組では暗号を解いたという人物を取材。
暗号解読のポイントは柱の楽器と突起に記された紋様。
その紋様は音階であるという。
ピンと張った布の上に砂を置いて「ド」の音を鳴らすと、砂は動いて必ず同じ紋様を作るという。
人物は突起の紋様を組み合わせて、音楽を作った。
その音楽は何か意味があるのか?