平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

医龍 カルテ7

2006年05月26日 | 職業ドラマ
 今回のポイントはふたりのキャラクター。

 ひとりは霧島軍司(北村一輝)。
 プライドの高いキャラというのはこんな感じ。
  1.相手が自分と同列、それ以上になるのを嫌う。
  2.自分の支配下に置いておきたい。逆らうのを嫌う。
  3.そして自分のプライドを守るためなら何でもする。

 そんな霧島のことをミキ(水川あさみ)は言う。
「あの人が大事なのはプライドだけ。そのプライドを傷つけた人間は徹底的に潰す。泣きながら許しを乞うまで。霧島は朝田先生を認める人間を決して許さない。
そして目的の為だったら悪魔とでも手を結ぶ人です」
 
 この様に霧島は実に冷酷な人間だ。
 しかし、この人の内面はどうなんだろう?
 愛情もなく友情もなくすごく孤独だ。
 他人を受け入れることでなく、否定することで自分を確認しようとする。
 自分が上に立つことで自分を確認しようとする。
 また霧島がこの様になってしまった理由とは?(父親の英才教育?)

 今後、霧島がどの様に救われていくか?解放されていくか?をぜひ描いてほしいと思う。
 何やらミキには思い入れがある様だが。

 ふたりめのキャラクターは荒瀬門次(阿部サダヲ)。
 新薬の麻酔導入薬・リカゼピンの論文と製薬会社に乗せられて、多数の患者を死なせた過去があるらしい。
 荒瀬は患者にリカゼピンを使い、事実上生体実験を行ったのだ。
 この結果、彼が得たものは製薬会社からの口止め料の金と罪の意識を忘れるための自分自身への薬の中毒。
 廃人同様の生活。網の柵は舐めるし。
 論文のための医者も否定している。

 こんな荒瀬が今後どう救われ解放されていくかも注目ポイントだ。
 結論は朝田龍太郎(坂口憲二)のチームに入って治療にあたることだろうが、どの様な経緯で入っていくかが楽しみだ。

 「医龍」のドラマコンセプトは、人の心の解放だ。
 龍太郎は人の体を治すと共に医師たちの心を解放していく。
 伊集院登(小池徹平)も加藤晶(稲森いずみ)も朝田を通して解放されていった。
 意識の改革がなされた。 
 この点で荒瀬や霧島が変われるかが後半のドラマの焦点になってくる。

★研究ポイント
 テーマ:心の解放・意識改革
     サブテーマは医療のあり方、大学病院の欺瞞。

★キャラクター研究:朝田龍太郎
 このドラマの中で朝田だけは変わらない。
 彼は状況に決して流されることはない。
 彼は目の前の患者に向き合うだけだ。
 彼は言う。
「俺達の前には患者しかいない。論文も北日本もない。二人目の患者が俺達を待ってる」
 また「過去は関係ない」とも。
 霧島に誤診をした執刀医として陥れられ、日本の病院から閉め出されたことも朝田には関係ないようだ。
 この変わらない強いキャラは逆に凄すぎて、面白みに欠ける。
 非日常の手術シーンと伊集院・ミキ・藤吉圭介(佐々木蔵之介)の見つめる視線で魅力をキープしているが。
 この面白みに欠けるキャラを作家がどう描くかにも注目したい。
 雨の中、晶に差し出した傘は何か意味があるのだろうか?

★名セリフ
 ミキ、兄の霧島に
「いくらこの先出世してもあたしだけはあんたを認めない。あんたは一生朝田先生にはかなわない」
 世の中の人間すべてに認めてもらいたい霧島には一番痛いせりふ。
 勝てないと言われることも。
 普通の人間はすべての人に認められることはないし、負けることもあるのだが。

 龍太郎、荒瀬に
「お前は必ずチームに入る。最高の麻酔医なら最高の外科医と組みたくなる」
 ※龍太郎も少しナルシスティック。

★追記
 霧島と荒瀬の回想シーン。
 霧島の過去を描く回想シーンでは、ミキに語らせた。
 途中、晶と藤吉のコメント入り。
 荒瀬の過去を描くシーンでは鬼頭笙子(夏木マリ)が語る。
 ここでも途中、藤吉がフォローのコメント。
 回想シーンの描き方として覚えておきたい。

★追記
 大学病院には臨床の医者・論文の医者の2種類の医者がいるらしい。
 臨床の医者は朝田。
 霧島は臨床・論文の両方の医者らしい。
 臨床(手術)での判断で朝田に負けた霧島。
 霧島にとっては初めての屈辱であった様だ。

★追記
 霧島のいびつな性格も明らかに。
 ミキの勝ってきたものをすべてチェック。
 ミキの入りたいと言ってきた看護学校のパンフレットを握りつぶして、大学付属の看護学校に入れと言う。
 支配しなければいられない性格。妹への異常な愛?

 
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