平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

花燃ゆ 第36回「高杉晋作の遺言」~お前には育ててもらいたいんじゃ、新しい日本をつくる日本人を

2015年09月07日 | 大河ドラマ・時代劇
「新しい日本をつくる新しい日本人を育てる」

 高杉の言葉によって、美和(井上真央)は、やっと自分のなすことが見えてきたようだ。
 振り返れば、美和は何らかの形で、人を育ててきた。
 松下村塾では、兄を助け、高杉ら塾生たちを。
 今回のエピソードでは、野菜嫌いの輿丸様を。
 今回の脚本家さんは、『天地人』の小松江里子さんらしいが、今までの美和を、辻褄合わせというか、何となくまとめましたね。

 さて、高杉(高良健吾)。
 死を前にして、明鏡止水の穏やかな境地になったようだ。
 父親の心配をし、雅(黒島結菜)たちに迷惑をかけたことを謝り、山口に家を建て、家族揃って仲睦まじく暮らすことを望む。
 今までの大河ドラマとは、違った解釈の晩年の高杉。
 僕個人としては、死ぬ瞬間まで、愛人うのをはべらせ、三味線を弾くギラギラした高杉であってほしかったな。

 久坂と辰路(鈴木杏)の間に生まれた子を引き取るか否かで話をした高杉も面白かった。
 美和が「母親となる自信がない」と語ったのに対し、高杉は「こまいことを言うな」「松陰先生やわしらの志を教え、伝えていく者がおらねばならん。お前にはわしの子の梅之進や塾生たちの子らも皆育ててもらいたいんじゃ。新しい日本をつくる新しい日本人を」と諭す。

 人の生き方として、正解や絶対的なものはないと思うのですが、
 美和が、日常を生きる半径1キロの人、
 高杉は、日本全体や世界を視野に入れて考える人、
 であることは確かだ。
 美和は城でも畑仕事を始めたが、土の人でもある。

 さて、アイデンティティを獲得した美和。
『八重の桜』の八重と重なる部分もあるが、これからはさらに大きな世界で行動していくのであろう。
 松陰らの墓標の前で語りかけたのは、過去への決別か?


 ※来週は所用のため、更新が遅れます。


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4 コメント

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小松さんですか (TEPO)
2015-09-08 02:13:35
>今回の脚本家さんは、『天地人』の小松江里子さんらしいが

うーむ。
ただでさえ、複数脚本家の弊害に対して何とか目をつぶろうとしていたところを四人目、それも私にとって最悪大河だった「天地人」の小松さんですか……。

すでに多くの人が突っ込んでいると思いますが、輿丸様をほったらかし。
それも高杉の話を聞いてすぐ戻るのならともかく、看取るまで世話するなどとは、いささか無理が過ぎるのではないかと思いました。

久坂と辰路の間に生まれた子を探しに行くというのも無理筋だと思いますが、一つだけ、今回珍しく銀姫以上に美和に理解を示してくれた都美姫の「分からぬか?母となれなかった女の気持ちは」という台詞だけは響く言葉だったと思います。

ともあれ次回から明治編に突入するようです。
今回は別として奥御殿編は楽しめたのですが、これからどうなることでしょうか。

来週は国外に出かけます(18日帰国)ので、私の方も視聴が遅れます。
返信する
原作なしと女性主人公の限界 (コウジ)
2015-09-08 09:11:44
TEPOさん

いつもありがとうございます。

そうなんですよ、4人目なんですよ。
当初のメインの脚本家さんが、現場で行き詰まっている状況がうかがえますよね。
大河ドラマは1年間ですし、史実も歴史解釈もありますので、オリジナルでなく、原作ものでやってほしい。

無名の女性主人公というのも、そろそろ避けた方がいいですよね。
おっしゃるとおり、今回も高杉を看取る件も、京都行きも、強引すぎる。
無名の女性主人公を歴史で活躍させるのは、無理なんですよね。
今回の「新しい日本人をつくる」も、『八重の桜』の八重と同じですし。

次回からは、明治編なんですか。
松下村塾の人脈を活かして活躍してくれるといいのですが、果たしてどうなるのでしょう?

返信する
高杉さんといえば (忘却)
2015-09-10 15:36:10
編集お疲れ様です。

大河はもはや織田信長や豊臣秀吉のようなビックネームをその時々に合わせたキャストで、放映したほうが良いかもしれませんね。ネタ切れしていて苦悶するなら、いっそのこと有名人の焼き増しのほうがよほど面白いと思います。(そういう意味では来年の方が期待できますね。ってか早く来年になれ~笑)

あといろいろ騒がれる「天地人」ですが、阿部寛さんの上杉謙信の最初のビジュアル(鎧姿)があまりにも信長っぽかったんで、いつかやってほしいなあと淡い期待を込めているんですが笑
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斬新な切り口 (コウジ)
2015-09-11 08:30:34
忘却さん

>ネタ切れしていて苦悶するなら、いっそのこと有名人の焼き増しのほうがよほど面白いと思います。

僕もそう思います。
有名人をまったく新しい切り口で描いたら、絶対面白くなるのにって思います。
この点で、『新撰組!』は斬新でしたよね。
だから同じ三谷幸喜脚本の来年に期待です。

役者さんが同じ役をどう演じるのか、も重要ですよね。
落語家が同じ噺を演じていても違っているように、織田信長を演じていても、役者によって人物像が少しずつ違っている。
この違いを愉しむのは、エンタテインメントの醍醐味ですよね。

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