街角風景～池の睡蓮

　雨から曇天模様となったが　気温の上昇は望み薄。わずかな時間お日様が照るが　日陰に入るとうすら寒い。…オファーも無く趣味なく金なく居場所なし（2019川柳から転用盗作）…の身には　心身ともに寒々としてくる　今日このごろ。
　話をネガティブな方面へ広げるつもりは　さらさらないけど　巷間にわかに“年金”の話題も　絶賛沸騰中！の世の中。
　ネット上の情報なので　真偽の保証は「全くわかりません！」が　いったい我が国の国会はルール通り機能しているのだろうか？と検索すると　当国の国会議員の年収は世界一お高い…らしい。先の10連休で充分体感したが　今や国会は１００連休を目指している様相で　潤滑油が硬く固まってしまい　動く気配がひとかけらもないのでは？…と思い　不信感が募る。
　日常を確認し冷静になろうと　植物園の池の様子を覗いてみると　いつものように　慎み深く毅然として咲き粛々としていた。何かポッと浮かぶ訳もなく　花言葉を調べると　なんと「滅亡」とある…蓮の舟のお迎えは　わが国へ来るのが先か　はたまた
わが身へ先に来るのか？…などと（比較自体が…）詮無いことを思ってしもうた…のでした。
　　　　　　「睡蓮に雨意（うい）あり胸の釦（ﾎﾞﾀﾝ）嵌（は）む：中村草田男」

街角風景～芍薬

　この花の草木も冬期は土の中で過ごし　春を感知するとヒョロヒョロ地表に伸びて来て　先頭にデカイ花を咲かせる。
　清楚そのものの佇まいながら　なんとも不思議なエネルギーの持ち主である。積雪寒冷の地では　凍死を回避出来る効率的なライフスタイル？…で　一気にその場の雰囲気を変える力を持っている。
　今年もゴクロウサン！　土着の反骨の士としては…一方的ながら　同志との再会が　うれしいのであるゾ…などとなるのである。
　ちょっと儚（はかな）く頼りない感じもするが…存在感が圧倒的にもかかわらず　けっして独り占めしていない気品がイイ感じで　初夏の雰囲気が周辺にバンバン漂うのでありました。
　　　　　「芍薬のゆさゆさと夜が生きてをり：鍵和田ゆう子」
　　　　　　　　　　　　　　　（ゆうの字は　ノギ偏に由の旁です…難！m(__)m）

街角風景～モミジの若葉

　つい先だって見た時は　萌木色で初々しかった葉っぱも　日差しも強くなり　あっという間に新緑風に落ち着いてきた。
　なぜか　こういう時期にきまって　日本茶が恋しくなる。通年はコーヒーなので…おそらく新しい葉っぱを見て　つられて「お～いお茶」を連想するのかもしれない。
　少し熱めで濃いお茶を　フーフー冷ましながらズズズーッっと　飲む…下品ながら　こたえられませんねぇ。
　そういえば　その新茶も　段取りが面倒になってきて　ここしばらくご無沙汰している感じがする。どっかで一杯だけ　できれば新茶を…そうだ　寿司屋なら手っ取り早い…と検索するが　若者向きのお店ばかりがヒットする。
　街に出て食事する…という楽しみ方も　時代とともに大きく変化してしまい　自分の嗜好へも　結構影響しているような気がする。
　街中の散歩も　いつの間にか昔の残像と郷愁を求めてブラブラ歩いている自分に…今頃になって…気が付くのでした。　
　　　　　　　　　　　「新緑やうつくしかりしひとの老：日野草城」