２０１０・１・４

正月から暗い本を読んでしまう。お客さんの共同通信の記者、池谷孝司さんからいただいた『死刑でいいです』。１６歳で母親を殺し、２３歳で十代の姉妹を殺し、２５歳で死刑を執行されたＹの人生を描いたルポルタージュだ。冒頭のページにあった護送途中の彼の写真が、何とも不敵で、それでいて哀しそうで、その写真を見ているだけで切なくなってしまって読み出したのだが、読み進めれば進む程やるせなくなってきてしまった。「死刑でいいです」と検事や裁判官に不敵に告げて、その通り処刑場の露と消えたＹ。「死刑でいいです」なんて云う奴は、死刑じゃダメなんだよ、Ｙ。四十年前に読んだ小説をふとまた読んでみたくなって、読んでみた。Ａカミュの『異邦人』。当時は難しい顔をして読んでいた筈なのに、今読んでみると不条理と云う概念がフッーと自然に入ってくる。頭で不条理を理解するのではなく体で理解したことか？それが６２才と云う年齢。
☆コレドプレゼンツ　NEW YEAR LIVE『ＨＯＴ　ＣＯＲＮＥＴＳ』
　１／８（金）開場19時、開演20時　料金3000円
　出演・木幡光邦ほか　ゲスト・斎藤ネコ　
☆新年は1/7から営業いたします。