桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・2・18

2006年02月19日 | Weblog
前の晩(と云うか朝)、五時近くに店を出てソファで三時間うたたねしただけで十一時開演の『二月大歌舞伎』に出かけた俺が馬鹿だった。誘ってくれた女友達のSに席はどうする?と聞かれ、「任せる。二人分後で払うから」と見栄を張った俺が馬鹿だった。Sが予約した席は一等席お一人様15000円、二人で30000円。そのことを知った俺の顔は動揺、蒼白、困惑のミックスジュースだったに違いない。でも、旅行にでも行ったつもりになればいいんだ気持を切り換える。最初は芝雀と橋之助と歌昇の『春調娘七種』、それなりに楽しめた。次に幸四郎の『陣門・組打』、途中から睡魔。気づいたら幕が閉まっている。休憩時間を挟んで橋之助と菊之助の『お染久松』、日本舞踊だけど何故か眠らない。菊之助はお姉さんより綺麗だ。最後は吉右衛門の『幡随長兵衛』、冒頭は何となく覚えている。でも、後は全て夢の中の出来事とお芝居がダブってSに起こされるまで完睡。ウーン、ウーン、三万円出して眠りに行っただけみたいな俺。歌舞伎座ホテルは高かった。六時過ぎSと別れて一旦部屋へ。ひと眠りしようと思ったけど、土曜日でそう期待は出来なかったし、12時には店を閉めて帰ってからゆっくり眠ろうと店へ出向いたら、こういう時に限ってお客さんが続々と来てくれる。昔の飲み仲間でK出版社を二年前に退職して今は悠々自適のIさんが幼なじみのOさんと、続いて近所のMちゃん、テキーラ好きのAさん、Fさん夫妻、その友人のB君、Lちゃんの友達のAちゃん、二週間前初デビューしてくれたKさん、某有名音楽版権会社のXさんたち、十二時過ぎに宝石デザイナーのAさんが友人五人と。結局3時まで十数人が残って、俺が店を出たのが4時近く。その時には眠気が通りすぎていた。