桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・2・19

2006年02月20日 | Weblog
気づいてみたら今日は予定が一杯だった。Yちゃんと殻つきの生牡蠣をお腹一杯食べようと云うことになっていたし、母にも会うことになっていたし、その帰りにOさんにも会うことになっていた。ところが、Yちゃんとは時間が食い違って駄目になり、母は体の具合が優れず順延になり、Oさんとの打ち合わせは電話で済ますことになって、店に出るまでの時間がポッカリ空いてしまった。いや、空いた訳ではない。汚れたクロスを十数枚洗濯しなくちゃいけなかったし、この二日間さぼってした経理事務もあったし、Lちゃんライブで使うビデオの編集もしなくてはいけなかったし、何故かなくなってしまった店の看板も作らなくてはいけなかったので、黙々とこなしたけど、途中でプライベートな予定を優先させていたらこれら雑用がまた翌日まわしになっていたことに気づいて、つくづく俺って、やりたいこととやらなくてはいけないことに追われている人間だと思い知る。一日は24時間しかないし、一生だってもう最終コーナーに来ている。それなのにまだ恋はしたいし、別に女友達とも仲良くしていたいし、母とも会いたいし、美味しいものを食べたいし、作って誰かに食べさせたいし、書きたい芝居はあるし、イベントのプロデュースはしたいし、ちょっと欲張り過ぎなのだ。でも、だからって年相応に落ち着いて俳句を読んだり読書三昧する生活なんか出来そうにないし、多分このままバタバタしながら行くのだろうと観念して、八時過ぎに店へ出向く。日曜日で他に空いている店がないと映画監督のNが新作のスタッフキャストを連れて来店。遅くなって近所のホテルに泊まっていた西宮在住のイラストレーターが表の『すき焼1200円』と云う汚い看板に誘われて女友達とフラッと入ってきたりして、2時まで。店を閉め、誰もいないガランとしたイベントスペースに何も考えずに佇む空白の十分間。