桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・12・24

2013年12月25日 | Weblog
朝起きた時から具合が悪くて、気分が重い。具合が悪いのは風邪のせいだ。この処続いている変な咳のせいかも知れない。それとも、一昨日はラムだったけど昨日はモルトウィスキーを飲みながら書斎机でうたたねしてしまったからそのツケと云うことも考えられる。とにかく具合が悪い。気分が重いのは、新しい店の開店資金の目処がなかなか立たないことだ。今日も午後から共同出資者のEさんの後見人のOさんに会うことになっているのだが、元銀行員で経理や数字に詳しいOさんを説得してお金を出して貰う理屈が作れないのだ。それも当然だ。人件費をゼロにして頑張ってみた処で毎月20数万の借金返済を入れると一月の経費は90万近くなるのに、売上は一人の客単価を五千円にしてみても一日にそんなお客さんが8人いたとして4万円、月に二十日営業として80万円で10万の赤字、25日営業をすると100万円で漸く黒字になる計算になるけど、乃木坂での最終年度の営業実績(客単位3200円、一日の平均来客数7人)から考えるとそんな希望的数字を弾き出して浮かれる訳にはいかないのだ。と云う訳で、気分も重くてとても食事をしている気分でなくなって、何も食べないまま部屋を出る。五反田からブラブラ歩く間にも色々考える。でも、駄目。いつのまにか高輪にあるポルトガル料理の店の前まて来ている。何か食べなくてはは一瞬中に入りかけたが、ギリギリの処で取りやめてしまってまた歩きだす。でも、結局Oさんに会うまでに説得する材料は思い浮かばず、ありのままに説明して賛同を求めるが、絶対損をすると企画する当人が云っている企画にOさんが頷く訳がない。5時前にもう一度来年になって検討することを約束して別れて、街をぶらつく。ケンタッキーフライドチキンの前で行列が出来ているので何事かと思ったら、今日がクリスマスイブだと云うことに気づく。店をやっている時はこの日に一緒に食事したりする相手がいなくても店があったので何も思わなかったけど、その店もなく、彼女もいなく、家庭もないこのクリスマスイブのヤサグレ感は何十年ぶりだ。おまけに気づいてみれば具合が悪くて気分が重くて朝から何もたべてない。それなのに夜になってもお腹が空かない。でも、何か食べなくてはとスーパーで買い物しようとしたけど、何も食指が動かない。それでもようやくカゴにいれたおかきを部屋帰って齧りながらWOWOWでやっていた「ラジオの時間」(三谷幸喜監督)を見る、そんな66才のクリスマスイブ。