広尾時代からのお客さんの息子で、今は某有名コピーライターの事務所でマネージャーとして働くK君から、事務所のお花見大会を店の目の前の乃木公園でやるので、温かい料理を五種類位それぞれ30人分作ってほしいという依頼があったのは一昨日のことだ。予算は六万円。お金に釣られて軽く受けたものの、メニューを考えている間にとんでもなく大変な作業だと気づいた。でも、もう後の祭り。1時過ぎに部屋を出て、まずは仕入れに飛び回り、2時過ぎに店に着いてから戦争が始まった。ゆで卵と竹輪、こんにゃく、昆布、大根、ロールキャベツ、さつま揚げの入ったおでん、具だくさんの豚汁、水餃子入り野菜スープ、鶏のから揚げ、ブリの照り焼きをそれぞれ30人分、それも温かい状態で用意するのはウチみたいに厨房が狭く、料理を作る人間も俺だけという店では手順を含めてかなりのテクニックが必要だ。おまけに今日は早い時間から高校の同級生のO君とF君たち、TテレビのAさんたちが来てくれて、それぞれ料理を注文してくれたもんだから、7時過ぎからはパニック状態に陥ったが、それでも何とか8時過ぎには全ての料理を作り終えて、ホッとする。でも、六時間以上も狭い厨房で蟹歩きを続けた為か腰が痛くなり、以後は何とか口実をつけてお客さんの隣に座り込んでしまう。気は若くても肉体は61才ということ。今日は他にも人妻IちゃんたちとLちゃん、映画会社SのEプロデューサーたち、出資者の一人で高校の同級生でもあるU君たち、マネージャーのSさんなども来てくれたものの、10時前には全員帰ってしまい、遅くなってからは映画プロデューサーのMさん、週刊BのIさんとNさんの三人だけと云う珍しい展開。おかげで三人とまるで店の客の様に酒を飲みながらお喋りすることが出来たのだけど。
★4/27(月)~5/6(水)まで店内改装工事の為休業いたします。
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