午後からリハを始める前にポルトガル人のAさんに来て貰ってランチについての打合せをする。実をいうと、3月からポルトガル料理のランチを始める予定だったのだが、2月末にAさんが足を挫き、回復を待っている内に今度の地震が起きて、準備その他が延び延びになっていたのだか、四月上旬には営業を開始しようと今日はAさんにメニューの試作をして貰うことにしたのだ。処がここで放射能汚染水問題が起きた。日本人以上に放射能汚染に敏感になっている外国人のAさんは、水道水で米が炊けないし、スープも作れないという。勿論水を使って作るパンやパスタもダメ。だったらミネラルオウォーターを使えばいいかというと、何処の店からも水は消えてしまっている。だったらどうするかと、Aさんが作ってきたのがレトルトパックを使ったシーフードのリゾットなのだが、これが何ともベチョベチョしていていただけない。おまけに一々レトルトパックを使っていたら採算に合わないし、Aさんには今度会う金曜日までに水を使わずに作れる料理を研究してくるように宿題を出して別れた。それにしても僕たち日本人、特に東京に住む人間と外国人の放射能汚染に対する温度差に驚かされた。幼い頃から広島長崎の被爆被害を知り、第五福竜丸事件で放射能を含んだ雨や飲食物の恐怖に晒され、その後も続いた各国の核実験で、僕たちは麻痺されているのだろう。多分、いや絶対Aさんたち外国人の方が正しい。でも、僕たちはここに生きている。水道水で研いで自家浄水した水でご飯を炊いて食べている。鍋一杯の水道水を沸かして茹でたパスタを売って生きている。氷をいれたアルコールを売って生活している。将来はポルトガルで生活したいけど、少なくとも今、僕はこの東京で生きていく。★COREDOは計画停電中も通常通り営業します。どうぞよろしく★COREDO PRESENTS 桃井章作演出作品・岡まゆみ一人芝居『かっこうワルツ~紅 風子、風速四十米の愛と冒険~』日時・5/6(金)19時半、5/7(土)19時半、5/8(日)14時[三日共開場は一時間前)料金・3000円 定員50名になり次第〆切ます。予約お問い合わせはコレドシアター(03ー3470ー2252 17時以降)まで。