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HIV陽性者によるエイズ学会参加報告会に参加して

2011-02-05 17:21:40 | 日記
本日、「HIV陽性者による第24回日本エイズ学会参加報告会~当事者の視点からみたエイズ学会~」に参加してきました。
学会というと学者・研究者の集まりで大変堅いイメージがありますが、エイズ学会ではHIV陽性者である当事者の声を反映させようという試みを行っています。そうは言っても学者・研究者の中にHIV陽性者が参加することは難しいですが、HIVケア団体のぷれいす東京やジャンププラスそれに薬害エイズ被害者の福祉団体であるはばたき福祉事業団が協力してHIV陽性者が参加しやすいようにスカラシップ制度(奨学制度)を導入してHIV陽性者同士が交流して参加できるようにしています。今日は学会にスカラシップ制度を利用して参加したHIV陽性者が報告を行いました。東京で行われた学会でも全国各地から参加していました。
報告の中で地方の参加者は地方でHIV陽性者として生活する難しさを語っていました。エイズ治療の情報がなかなか入ってこないことや相談が難しいこと、また、全国にエイズ拠点病院があるといっても、地方の拠点病院は名ばかりで十分な治療が受けられないこともあがっていました。そのような中でもHIV陽性者自らが地方行政などに働きかけて動かしていく事例なども紹介されました。
HIVケア団体も横のつながりを強めてHIV陽性者が安心して治療にあたれるよう情報提供をおこなっています。
しかし、残念ながら、エイズは治る病気ではなく一生涯治療を続けていかなければならず、それにともなう経済的な問題もあります。また、まだまだ差別・偏見が私たちの住む社会に存在してHIV陽性者が社会生活をする難しさが現実にあります。
エイズに対する専門的な対策も必要であると同時に社会全体の理解も必要です。安心して暮らせる社会創りは、専門的な対策と同時に専門の垣根を超えた社会全体の連携を進めていかなければなりません。
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