仁淀川日記
土佐を流れる清流・仁淀川や、高知の自然、身の回りのできごと、日常の風景を写真で紹介




さて二日目は寄席の老舗、新宿の末広亭へ行きます。
でも、末広亭は昼からの公演ですので、午前中は無料で高いところに登って東京を見てみようと言うことで、東京都庁を訪れました。


都庁第一庁舎には南北、二つの展望室があり、無料で開放されています。但し、月曜日か火曜日は、どちらか片方は休館となります。ということで今日は、南館がオープンしていました。


専用エレベータ前には既に、30名ほどが列をなしていました。それでも、15名ほどが一度に乗り込めるため、5分ほどで乗り込むことが出来ました。ただ、事前に持ち物チェックがあり、鞄などは開けてみせることが必要です。


展望室は45階、地上から約200mの高さにあり、ほぼ360度を見回すことができます。今日も天気はいいのですが、遠くは霞んでおり、山並みは見えません。
都庁は新宿の高層ビル群のなかにあるため、北から東に向かい、南西側までは大きな建物が一面に見えます。

しかし、西に目を転じると、多少は高いビルがあるものの、低い町並みが遠くまで広がっています。そして目の下には明治神宮の緑や、新宿公園も広がっています。そのなかに青いビニールシートも見えます。だいぶん少なくなったとはいえ、ホームレスの住まい(?)がまだまだ残っているのはやはり、胸が痛みます。


都庁を出て新宿駅に向かうと、おなじみのスタジオ・アルタがあります。11時過ぎでしたが、今日も「笑っていいとも」の放送があるのでしょう、アルタ前には大勢の人垣が出来、タレントの到着を待っているようでした。


そこから10分ほど歩くと”末広亭”があります。小さな路地の様な通りに登り旗が立っていますが、初めて来る人にはわかりにくいかも知れません。会場は11時40分とのことで、すでに50人ほどの人たちが並んでいました。
開演10分ほど前に三味線と太鼓の音に送られて前座さんが出てきます。お名前を失念したのですが、一生懸命演じる姿は清々しく感じました。


さて、12時からはスケジュール通り、10月上席の楽日公演です。この日は林家きくお、林家正蔵、春風亭小朝などが出演、主任(とり)は林家いっ平でした。
末広亭はよく、テレビ放送などもありますが、やはり生の場は違います。早くに並んだため最前列の席で聞きましたが、マイクを通さない生の声を堪能しました。それと、寄席だから出来ることだと思いますが、固有名詞がどんどん出てきて笑いの種にされてしまいます。


末広亭に初めて行ったのは学生のときでしたから、かれこれ40年も昔のことになります。椅子は新しくなったので腰がいたくなることはありませんでしたが、外観も中の造りも変わっていません。1階は中央に椅子席、さして左右は座敷。2階は全て座敷で、座布団を敷いて座ります。

お昼の12時から、途中15分ほどの休憩を挟んで4時半まで、昼の部を堪能しました。帰りの飛行機の関係から席を立ちましたが、入れ替えはありませんので、夜の部は午後9時まで、2,700円でずっと聞いていることも出来ます。


寄席も若手が増えました。正蔵もそうですが、小さんも息子が継ぎました。今回は圓菊さんや扇橋さんも頑張っていましたが、自分の年齢を考えずにお年を召されたなと感じました。でも、円熟芸といったらいいのでしょうか、安心して古典落語を楽しむことが出来ました。

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