緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

終わりが見えますように

2022年05月22日 | 社会時事
毎日、ウクライナ戦争のことが報道されます。
何故、こんなことになったのだろう・・
そんな気持ちが渦巻きます。


第2次世界大戦・・

世界の人々は、今私達がロシアやプーチンに何故?と感じるような気持ちで日本を見つめていた・・かもしれません。




もう30年近く前、在米中のこと。
地域の教会で、駐留外国人向けの支援目的の集いが毎週開催されていて、休日などに参加していました。
地域のアメリカ人、留学や駐在している多国の人々の会で、平穏で温かく居心地のよい場所でした。


ある日、司会のジョーより・・

「皆さん、今日は何の日かご存じですね。」

12月7日でした。

キョトンとする日本人・・

「パールハーバー開戦の日です・・・
 皆さん、祈りましょう」



日本の教育の中で聞いていた戦争は、終戦記念日が中心で、皆が不幸になる戦争は行ってはいけないと聞かされていました。
真珠湾攻撃のことは簡単には知っていても、毎年その日に出来事を思い出したり、日本が行った問題の詳細は、私はよくわかっていませんでした。


祈りの席では、パールハーバーで何が起こったかは誰も言及することはありませんでしたし、誰も日本人の私を責めたりする人もいませんでした。


ただ、その時の状況から、私が受けてきた教育は、国際社会の視点に立ったものではなかったと直感しました。



ウクライナの大統領の他国での演説の中で、パールハーバーに言及したことがありました。
他の国から宥められていましたが、正直な気持ちだろうと思います。



今の戦争のニュースを聞くたびに、当時の日本も外からはこんな風に見えていたのかもしれない・・と感じます。

他国の出来事と思わず、過去に戦争の当事者だったことに誠実でありたいと思います。
国外に出て、初めて自分の無知に気づかされた経験でした。

Monica VolpinによるPixabayからの画像

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 結(むすび)ゆい:復活を信... | トップ | 厚労省の審議会はYouTube等で... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

社会時事」カテゴリの最新記事