パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

発酵生地で手間要らずのバゲット 入れるのは粉以外に3つ

2008-04-14 23:32:37 | パン
パンは独学。最初にパンを焼いたのはアメリカだった。今から10年以上前になる。南部の田舎でおいしいパンがなく、ベーカリーとか日本では売れそうにないような物をとんでもない値段で売っていた。

ある日、ある商社にお勤めの方のお宅に招かれて一緒にパンを作った。作ったのはロールパン生地で色々トッピングした惣菜パン。考えてみればこういった惣菜パンは当時住んでいた所にはなかった。とてもおいしく感じた。それに意外と簡単だ、と思った。

後日たまたま立ち読みしたFine Cookingという雑誌にfrench baguetteの作り方、なんて記事があったので雑誌を買って作ってみた。今思えばちょっと惣菜パンを1回作ってみただけでいきなりバゲットなんて無謀もいいとこだが、写真入で丁寧にこつも書いてある。その記事のやり方を忠実にやってみたところ、それなりのものが出来た。クープもうまい具合に開いたように記憶している。予想以上の出来だったので向かいのトルコ人同僚夫妻におすそ分けした。お世辞だと思うが、この町で売っているどのバゲットよりもいい、故郷を思い出す、と言ってくれた。

その後、調子にのって何回かバゲットを焼いていたが、そのレシピはオートリーズを用いて1次発酵に3時間、計6時間くらいかかっていて、時間と手間がかかったので段々面倒くさくなっていつしかやめてしまった。

さて、この発酵生地を使ったレシピだが、入れるのは粉、水、塩、発酵生地の4つだけ。既に熟成した発酵生地を入れた上さらに長時間発酵させるので生地の熟成を早めるビタミンCはおろかモルトさえ入れない。というか生地が傷む(酸化する)のでそういった物は入れない方がいいし、捏ね過ぎない方がいい。さらに最近はホームベーカリーを使って捏ねているので以前の方法と比べて手間もほとんどかからない。



今回は 

はるゆたか全粒粉 150g
はるゆたか    300g

水        280ml
塩         8g

発酵生地     200g
(発酵生地の量は厳密にしなくていいようです。この小麦粉の量で50 100 200gで試してみましたが、発酵時間にそれほど差はないようでした。)

ホームベーカリーに以上投入し、捏ね開始。5~10分程度のこねでまとまるのでホームベーカリーの電源を落としそのまま1次発酵。半日放置。

2~3倍量になったら優しく取り出し(パンチ)、ボールに入れて30分~1時間ほどさらに発酵。

100g程度を次回のタネに取っておき、300gに分割。成形。

2次発酵 1時間ほど。

焼成 ガスオーブン。ピザストーンと石で蒸気焼成。 300度予熱。 蒸気を入れて2分おいてからオーブンのスイッチを入れる。230度8分。210度12分。