パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

不味いコーヒーを飲むとガンになる!?

2008-04-26 16:41:31 | 珈琲
自動焙煎機、メイコーヒーMPR-2000を購入して自家焙煎を始めて巷には不味いコーヒーがあふれていることがわかった。以前、某ホテルに滞在した時に「お好みの生豆をその場で焙煎します」というコーナーがあってその生豆を見てみたが、不良豆を平気で入れていた。そこで販売されていた豆でも安い豆ほど不良豆が多いところを見ると問屋からの豆をそのまま袋から出して並べるだけ、そのホテルではハンドピックがされていないようだった。そりゃそうだ、カフェバッハの田口氏が自著でも書いていたが、ハンドピックを厳密にすると歩留まりが悪化するし、人件費もかかるので儲けが少なくなる。ホテルでコーヒー豆を販売するなんてホテルが儲けるため以外の何物でもないんだろうから儲けが多いほうがいい。ま、購入したければ自分でハンドピックすればいいだけだけど、旅先のホテルで衆人環視の中そんな面倒なことする人がいるとは思えない。いくら旅の恥はかき捨てでも(笑)。

とまあ、そんな話を帰ってきてからこれまたコーヒーが好きな同僚の内科の先生に話したところ

「不味いコーヒーを飲むとガンになりますよ」

と言われた。

つまり、不味いコーヒーは不良豆が多く入っている可能性があったり、安い豆できちんと管理されていないことがあったりしてアフラトキシンというカビ毒が混入している恐れがあるらしい。アフラトキシンは最強(最凶?)の天然発ガン物質で熱帯~亜熱帯に生息するある種のコウジカビ(Aspergillus)が産生する。このカビは日本の気候では生育が難しいためアフラトキシンは日本国産の食品から発見されたことはないそうだ。

せっかくなので色々調べてみた。意外なことがわかった。実は食品ではアフラトキシンよりもコウジカビ、アオカビの一部が産生するオクラトキシン(Ochratoxin)というカビ毒の方が汚染が広がっていて深刻らしい。日本ではアフラトキシンと比べてそれほど有名ではないようだ。しかし、国際連合食糧農業機関(FAO)もコーヒーのオクラトキシン汚染を警告している。
オクラトキシンも発ガン物質で催奇形性があり、急性でも腎障害や肝障害をおこす。が、一層深刻なのは動物の筋肉組織に蓄積するおそれがあるということらしい。つまりオクラトキシンに汚染された肉を知らず知らずに食べている可能性があるとのこと。。。。。

日本ではなぜか報道すらされなかったのだが、2006年、オクラトキシンで汚染された大量のセモリナ粉をイタリアに輸入しようとした欧州最大の穀物輸入会社の社長が逮捕された事件があった。 日本で報道されなかったのは回収騒ぎなどのパニックを避けるためか?食品偽装が明らかになった2007年より前の出来事だけにかんぐってしまう。

いずれにせよ不味いコーヒーを飲むのはやめた方がよさそうだ。

これまで生豆はグァテマラSHB、モカ・イルガチェフ、コロンビアスプレモ、タンザニアAA、パプアニューギニアを試してきたが、パプアニューギニア以外は比較的不良豆の率が少なかった(パプアニューギニアは苦味も少なくエスプレッソ向きなので惜しいと思う)。特にコロンビアスプレモ COEとグァテマラSHBは少なかった。幸いなことにだいたいこの2つのブレンドを中心に飲んでいる。ということで暖かくなったことだし、これからも自家焙煎に励むこととする(笑)。