Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

マイナスイオンたっぷり 危険たっぷり尾白川渓谷

2007-10-30 11:57:00 | 山歩き

日本には一体幾つの駒ヶ岳があるのだろう?

木曽の駒ヶ岳しか知らないでいて あちこちに駒ヶ岳があることを知ったのは数年前のこと。山登りを本格的に始めてからだった。今回バスハイクで尾白川渓谷に参加するに当って 何処にあるかまったく知らないで 知らないところだから行ってみよう と軽い気持ちで参加。

何と甲斐駒ヶ岳の麓 それも難所黒戸尾根の直ぐ脇の谷沿いに歩くことを知ってびっくり。 甲斐駒はやはり山容が馬の様だとか・・・そしてこの尾白川はその馬のしっぽに当る渓谷なのだそうで  何と大きな山だこと

小淵沢から更にくねくね ん? 白州 あ~~ぁ あのウィスキーの里なんだ。 昔取り寄せていたワインの工場もあった。 急速に親近感感じる土地になった。水が綺麗な町なんだね。

町営駐車場から歩き始める。竹宇の駒ヶ岳神社にお参り。 駒ヶ岳神社この山にはいっぱいある。 小さな修行小屋から念仏の?声が・・・とても荒々しい感じ。おそるおそるのぞいてみると 小屋の裏でお坊さんが滝にうたれて修行中。厳しさを感じて後ずさり・・・

Komagatakejinnjya 恐れ多くも神社を突っ切る。 直ぐに吊り橋を渡る。 吊り橋って 嫌い。ゆっくり歩いているのに 嫌な揺れ方するよね。おっとっと 変な方に歩いていきそうだよ。 定員5人の小さな橋だったけれど やっぱり怖い。

Turibasi Keikoku

少し渓谷も色づいて 水の色も 蒼く澄んでいる。

わくわくしてきた。 こんな景色を見ながら歩けるなんて。

行きは渓谷に添って歩くらしい。

しかし 嬉しかった気持ちは直ぐに緊張感に変わる。

黒戸尾根との分岐の辺りから かなり厳しい道が続く。 山の斜面に付けられた人一人歩けるぐらいの道は 右側に谷を望み 渓谷道という割りには 谷は足もと遙か下だった。

あれれ 気をつけないとな。

鉄階段が付けられているんだけれど かなり急だし 足もとは金網だからしたが見えるし 滑るし 落石の為か ゆがんだり穴があいたりしているし・・・・

Kyuukaidann Tidorigafuti

やがて濃い緑の滝壺が見えてくる。千鳥ヶ淵

上から見ると エメラルドグリーン 滝壺には近づけない。

川原に降りて 座っている人もいたけれど 先を急ぐことにする。

急な階段が続くので気が抜けない。

しかし水の綺麗なこと さやさやと聞こえる水は ヒーリングミュージック? 音のやさしさと 渓谷道の険しさは 比例しないらしい。

それにしても何処まで登るんだろう。 目も眩むような高さにいる。足もとは渓谷。 美しい緑が 高さを増して行くにつれて すこしずつ色づいていく。

Midori2Midori   

Keikoku2 Kouyounokeikoku

鎖場をいくつか越していく。ここの鎖場 位置がおかしい。 足もとにあるの。 とてもごつい鎖で手に痛い。

あの鎖を頼りにするためには足首をつかんで歩かないといけない様だけれど何か意味があるのだろうか? 本当に怖い場所だから 使える鎖がほしいよ~~

旭滝が見えてくる。 何度も来た事がある人に聞いてみる。「滝壺の近くに行けますか?」

大分向こうまで行ってみても滝に付けなかったから駄目かもしれませんとのこと。またしても遠くから滝を眺める事になる。それも足もとだ。

Asahidaki  回ってみても仕方ないならと 先を急ぐ。相変わらず急な階段が続く。 足の下に 大きな深い淵が見える。

これが百合が淵らしい。屏風のようにそそり立ち囲んでいる岩は「グドバ岩」だそうで グドバ? どう意味だろうね?

この辺り野猿のホームグラウンドだそうで お猿さん見たよっていう人も現れる。

昔行者さんが登っていくときに川瀬に山百合が流れてきて沈んだ。その後ぽっかりと大きな穴があいて満々の水をたたえたのだと その後行者さんは 花の甘い香りに眠りを誘われ一時を深い眠りに誘われたのだそうです。

駄目じゃん 行者さん と言うべきか 優しい匂いに一時のやすらぎをプレゼントされた行者さん良かったねと言うべきか・・・

あまりに深く美しい滝壺に そんな伝説もさもありなんと思う。

さてここからの山道はひどく険しい。 何しろ木の根っこだけが頼りの急坂。斜面に生えている木をそのままはしごにしたような道。 怖い怖い。 手の力まだ 完全に回復していないし。

NekkoKyuuto 

やせ尾根にしがみつくの 骨が折れたけれど 実は次の大きな岩の間をくぐり抜けるのが一番大変だった。

嘘です。

ヨイショって 引っかかったリュックを(決して私ではありません)無理矢理引きずり出して出ました。

Kyoseki こんなの続いたら適わないなぁと思っていたら 神蛇滝に到着。 おっ これは凄い。

滝は遠くだし 遙か下の方だけれど 三段の白い滝が神様の蛇のように流れていく様が美しい。 張り出した岩にのって下をのぞいてみる。 怖さを忘れて 紅葉と滝の美しさを楽しむ。

Jinjyataki

ここから少し尾根を登って行くと 尾根道と 不動の滝への分岐に出る。 不動の滝に行くつもりだったけれど 時間的に少し難しそう。

今回は時間に少し無理があった? 後30分あれば・・・

なんとなく消化不良で気持ち悪かったけれど この道は危険がいっぱいなので 自分で計画してゆっくりゆっくり味わって歩いた方が良い気がした。

分岐で尾根を更に登っていく人を見ながら 降りていく。 いつまでも未練がましいか・・

尾根道はるんるん気分と行きたかったけれど そうはいかなかった。 相変わらず人一人が通るのがやっとの道。あの 危なっかしい階段や鎖場はほとんど無かったけれど 紅葉が綺麗だとか言いながらきょろきょろしていると足を踏み外す。 前後で何人かが転ぶ。  

Onemiti_2 Onemiti2_2

きついアップダウンを繰り返し 降りてくるに従ってまた緑が濃くなる。

途中黒戸尾根を発見してどきどき。折しも昼過ぎだというのに ストックを二本持って 背中に発泡スチロールの箱を背負った人が飛ぶように上がっていく。 山小屋の人だろうか?

あこがれの黒戸尾根。 ちょっと高いところへ行けば 高山病で吐き狂い へろへろになる私としては 甲斐駒もあこがれの山でしかない。 実現しない夢

そんなこと考えながら 降りてきた。

余談になるけれど 今回のツアー やはり滑落者が出てしまった。 へりを呼ぶのでスタッフ足りなくて少し待ってくださいと言われ 待つこと30分。 怪我の様子もわからず 自力ではい上がれないと言う話だった。

警察の応援とへりの要請ができたのでと言うことで 帰路につく。 観光客も歩く滝コースだったけれど 私には途方もなく危険な道のような気がした。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どらさん、今回のコースでは両手を使う場所もあっ... (山小屋)
2007-11-14 06:38:15
どらさん、今回のコースでは両手を使う場所もあったようですが、手は大丈夫でしたか?クサリ場はあってもあまりクサリに頼らないで歩くほうが安全です。
岩場では女性は怖がって岩にしがみつきますが、体を起こしていたほうが足元も良く見えます。
紅葉にはまだ少し早かったようですね。
甲斐駒は数年前、1人で登りました。
仙水小屋に泊って北沢峠に降りました。
上は砂岩が崩れていてかなり荒れていました。ゆっくり登れば大丈夫だと思いますよ。
怪我人がでたそうですが、山ではちょっとの油断で何が起きるか分かりません。
山での事故の1番はつまずきによる転倒事故です。足元をしっかりみて歩くようにしてください。楽しいレポートでした。
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山小屋さん いつもありがとうございます。山小屋... (どら)
2007-11-14 11:56:25
山小屋さん いつもありがとうございます。山小屋さんの方は着々と更新続いているのに私と来たら・・・
本当にのろまで困ります。
甲斐駒 NHKの百名山のビデオで見て なかなか侮れない山(いいえ 侮っているわけでは無いのですが)山だと実感していました。その時のコースが黒戸尾根だったらしいのです。 とても厳しそうで ただのあこがれの山になりました。
事故は確かに本当に危ないところでは起きませんよね。みんな危ないことを知っているので慎重です。私の骨折もロープウェー駅の近くまで来てほっとした事による油断だったと思います。
岩場は嫌いでは無いです。 私も自分の手を信用します。でももしものときに足もとにあっても 役に立たないよね と思いました。 岩場嫌いでなくても 続くと気が滅入ります。やっぱり嫌いなのかな?
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 尾白川渓谷、昔行こうと思って雨で行かなかった... (ななしのグウタラ)
2007-11-14 14:31:37
 尾白川渓谷、昔行こうと思って雨で行かなかったことがあります。それっきりこの渓谷に行っていません。なんだかすごいところなんですね。そのかわり正月合宿で黒戸尾根に登ったことを思い出しました。上のほうはハシゴばっかしだったような、痩せ尾根だったような。
 甲斐駒ですけど、長野県側から登った方が楽・・・だったような気がします。
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ななしさん こんにちは (どら)
2007-11-15 11:37:48
ななしさん こんにちは
甲斐駒何度も登っていらっしゃるのですね?私達愛知県の方から行くには 殆どが長野県側から登ります。
でもNHKのビデオは黒戸尾根で かなり険しい道だったような記憶です。
剣尾根って言うくらいだから 刃先のようなやせ尾根を登っていくのですよね?
ななしさんが かなりの山屋さんとは知っていましたけれど 凄いですね
尾白川 そんなに凄いところでも無いかもしれません。私がそう感じただけです。
綺麗な滝がいっぱいあって マイナスイオンいっぱいでした。
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