テムテムな日常

頑張れみんな!頑張れ自分!

償うことの意味

2006-04-19 | 雑談

7年前に起きた「山口県光市母子殺害事件」。ちょうど少年犯罪が増え始めた頃で、しかも被害者の夫・本村氏と私は同世代。許しがたい事件だったことと、本村氏が事件後の記者会見で述べた「死刑にはなって欲しくない。自分で犯人を見つけ出し自分の手で殺したい」との発言に、犯罪被害者の素直で率直な意見を聞いたような気がして、ずっと心に留め置いていた事件でした。あのときの本村氏と、7年たった今の本村氏の意見は多少異なるところがあるかもしれませんが、犯罪被害者よりも加害者、とくに加害者が少年だったりした場合の過剰な「守られっぷり」には、相変わらず腑に落ちない気持ちでいっぱいです。

若くして家庭を持ち、妻と娘、始まったばかりの幸せな生活が、ある日何の予兆もなく一転してしまう・・・しかも本村氏は、帰宅後自分の目で強姦され殺害された妻と、冷たくなった娘を発見しているわけです。どんな言葉で表現しようとしても表現できるものではないでしょうし、彼の気持ちを考えると、軽はずみな共感の言葉さえう薄っぺらなものになってしまうでしょう。

加害者側の弁護士はいわゆる「死刑反対論者」だそうですが、だからと言って貴重な機会でもある上告審弁論を欠席していいものではありません。今回の件は本村氏もおっしゃるように「弁護側の意図的なものが見て取れる」もので、そもそも加害者側の事情にどうして被害者が振り回されなければならないのでしょうか。これ以上なにを耐えろというのでしょうか。

冤罪の問題がある限り、死刑はするべきではない、という意見には賛成ですが、明らかに犯人がはっきりしている場合には、死をもって償うことも仕方ないと私は考えています。特にこの事件は、強姦目的で女性を殺害し、しかも異変に気付いた幼子まで「うるさかったから」と殺しています。身勝手極まりない!極刑以外に考えられません。

加害者の弁護側に限らず、死刑反対論者は「いつまでも贖罪の気持ちを忘れず謝罪を続けること」についての重要性を説いていますが、それで被害者は本当に納得できるのでしょうか。納得できる場合もあるかもしれませんが、少なくても私なら、納得することはないでしょう。今回は加害者が犯行当時「未成年だった」ということで、未だに氏名や出生は伏せられています。被害者は、どのように強姦されたか、死亡時どのような状態だったか、生前どんな人物だったかなどが詳しく報道されているというのに。本村氏の憤りは察して余りあります。

ここまで来るのに、7年も掛かっているのです。7年間ずっと本村氏の時間は止まったままなのです。そしてこれからも、以前のような生活をすることは叶わないのです。そのことを考えても、どうか犯人は極刑にして欲しい。それから二度とあんな不幸な事件が起こらないような世の中になって欲しい。犯人が未成年だろうとなんだろうと、人ひとりの命を奪ったものに人権なんて必要ない。本当に罪を償う気持ちがあるのなら、加害者の「人権保護」という殻を打ち破るぐらいの覚悟をして欲しいのです。

未成年(だった)犯罪加害者が実名報道を免れて、いつしか自分の身近に住んでいるかも知れない・・・というのはやはり恐ろしいことだと思います。犯罪を犯した人は、まわりの人間にそのような目で見られていることを自覚して欲しいし、「信頼」というものは時間をかけて築くもののはずです。


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本件は例外とします (mizzie)
2006-04-19 18:03:34
この事件は、強固な『死刑廃止論者』の僕をして、「貴様には極刑すら生温い」って位の怒りを覚えた程の事件でした。

遺族の木村氏がマスコミに語った、「無罪にして僕の近くに置いて欲しい。そして僕の手で殺したい。」の言葉に深く共感し、また彼の怒りと悲しみ・哀しみを見た思いがしたものです。



常に存在する冤罪の可能性や、加害者に対して更正と謝罪と償いの時間を与えたい。という人道的見地から、死刑廃止論の側に立つ僕ですが、あの加害者の動機、犯行過程、逮捕後の言動、どれを考慮してもそこに人道的配慮をする気にはなれず、生きたまま生皮を剥がしても生温いと感じる程です。



特に、逮捕・拘留中も全く反省の色を見せず、公開されている発言等を考慮する限りでは、極刑すら生温く、四肢を切断した後に視・聴・嗅覚を奪い、一生ベッド上で「生ける屍」として過ごさせてやりたいくらいです。



上記事由を持ちまして、本件は刑法及び憲法の適応対象とならない例外事件とし、司法の超法規的判断による、"前例に縛られない判決"とします。「死にたくても死なせてくれない」程に医学の進歩したこの国で、「呼吸する肉の塊」となって70年超の余命をベッド上で過ごすがいい。
返信する
私はね・・ (りえぽん)
2006-04-20 18:21:12
死刑賛成なのです。少年だから・・とかそんな理由で無罪になるのが許せない。冷たいようだけど世の中には脳みそを取り替えないと更正できないような腐っちゃってる人もいると思うんです。遺族のことを思うと・・・許せないよね。ほんとできるなら遺族の手で裁けるような法律を作って欲しい・・・。
返信する
判決は・・・ (hana(本人))
2006-04-21 05:38:51
>mizzieさん

判決は夏頃、とのことですが、裁判長さんには是非納得のいく判決を出して欲しいですね。無期懲役なんかじゃ足りませんよ。それにしても、7年も待たせているわけですからね・・・いっこうに裁判の短縮化は進みませんが、そんなに難しいことなんですかね。



>りえぽんさん

私も実は賛成派です。人ひとりの命を奪ったのだから命をもって償うのが当然だと思ってます。日本も○国みたいにばんばん死刑にして病気の人に臓器を提供させれば・・・なんて極論ですが、安月給の身、自分達の税金が犯罪者の暮らしに使われてるだけでも不条理感がありますね。
返信する

コメントを投稿