テムテムな日常

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かわいいひと・・・あなたをもっと知りたいです

2005-12-06 | 介護職

久しぶりに(ぇ?)利用者さんに惚れました

彼女はMさんといって、大正末期のお生まれ。視力を失っておられますが、とても堂々としておられ、明るく笑顔がとってもステキ。謙虚な言動とはうらはらに、職員のジョークにも快く乗ってくださる気さくな方です。

視力を失うって、正直想像がつきません・・・彼女曰く「おひさまのある場所は分かる」そうなのですが。それでも彼女はひとりで歩き、ひとりで食事を作り、ひとりで家事をこなし、ひとりでホームにやってきました

美しく整えられた白髪。でも彼女は「みんなが褒めてくださるけど、私は見たことないの」と少しさびしそう。早くにご主人を亡くされ、苦労もなさったとか。それでも「体が痒い」と掻き傷を作っているのを見つけた職員の「だめだよ~独身なんだから、キレイな体でいないと!」という冗談に「もう一花咲くかしら?」と笑顔。「今日はhanaさん、何時まで?泊まり?あぁでも、お子さんがいるからお泊りはしないのよね」と、ちょっとした会話も覚えていて、気遣ってくださるやさしさ。こんなステキな方が、いままでずっとひとりぼっちで暮らしてきたなんて!

みんなの前では、いつも気遣いを忘れず、にこにこしてくださっているけど、食事を済ますと居室でひとり、身支度をしてラジオを聞いておられます。「みんなといっしょに、ちょっとおしゃべりでもしませんか?」と誘っても、まだ、ホームに話し相手はおられない様子。遠慮しておられるのか、やっぱりまだ馴染めないのか。痴呆もなく、意思表示のはっきりできる彼女の居場所が、ホームにはまだないのかもしれません。

ずっと隣に座って、いろんなことをお話していたいなぁ・・・と思わせるような利用者さんにめぐり会ったのは久しぶりです。早く彼女が、もっともっと「己」をだしていけるよう、また少しでも楽しい気持ちで毎日を過ごせるよう、私も誠意を尽くしたいと思います。まぁ、介護職員としては、特定の利用者に肩入れするようなことは避けるべきなんでしょうけど・・・。でも惚れちゃったんだもん・・・彼女にずっと、笑顔でいて欲しいよ。女同士なのに、おばあさんなのに、人として憧れる人って、いるもんなんですね。